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フジの生放送、視聴者調査で「安保法制廃止」が66%、松坂桃李、指原莉乃、長嶋一茂等もNOと答えた!

2015-11-09 15:43:07 | 報道

この番組(フジテレビ)での視聴者投票結果は、
安保法の廃止だけでなく、東京オリンピック・パラリンピックの予算問題やマイナンバーという安倍政権の政策
がことごとく否定された。
まさに“日本の本音”を可視化した、当然の結果だった


リテラ http://lite-ra.com/2015/11/post-1662.htmlより転載

 フジの生放送で松坂桃李、指原莉乃、長嶋一茂が「安保法制は廃止すべき」、視聴者調査でも66%が廃止に賛成

2015.11.09
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上・TOP COATホームページより松坂桃李/下・指原莉乃オフィシャルブログより


 安保法成立から2カ月、「安保法は廃止すべき」と考える国民は約66%。しかも、あの人気アイドルや若手俳優もNOと答えた──。

 こんな結果が叩き出されたのは、昨日フジテレビで3時間にわたって生放送された『日本のダイモンダイ』でのこと。

 視聴者にデジタルテレビのdボタンで「AかB」の二択で民意を問い、“日本の本音”を明らかにするという視聴者参加型バラエティ番組で、司会は爆笑問題の太田光と田中みな実、スタジオには自民党の片山さつきや民主党の菅直人をはじめ、松坂桃李や指原莉乃、SEALDsメンバーの諏訪原健氏などという幅広いゲストが集まっていた。

 そんななかで行われたのが、冒頭で紹介した安保法制に関する質問。
「安全保障関連法が成立して、まもなく2カ月/A・この国際情勢では、成立して良かった。B・廃止すべき。」というものだった。

 単純に賛否を問わずに「この国際情勢では成立して良かった」と賛成側に回答を誘導している点が、いかにも安倍チャンネル化しているフジテレビらしいやり口だが、それでも視聴者約24万人(この質問の投票締切30秒前の時点で23万7220人)のジャッジは、65.7%もの人が「廃止すべき」、賛成は34.3%にとどまった。これは9月の安保法制国会採決後に産経新聞とFNNが合同で行った世論調査(安保関連法成立を評価するか、評価しないか)の「評価しない」と答えた56.7%を上回る数字だ。

 しかも、スタジオゲストの投票でも「廃止派」が圧倒的だった。ゲストがどっちを選ぶかは視聴者の投票中に発表されたが、菅や諏訪原氏が安保法に反対なのは当然のこととして、爆笑問題・田中裕二や小島慶子、長嶋一茂も「安保法は廃止すべき」と回答。さらに驚かされたのは、なんとイケメン人気俳優の松坂桃李に、日頃バラエティ番組では場の空気を読みがちなハライチの澤部佑、そして安倍首相とベッタリの秋元康プロデュースされている指原莉乃までもが「廃止すべき」としたことだ。

 安保法制の議論では、吉永小百合や渡辺謙、笑福亭鶴瓶、大竹しのぶ、坂上忍、石田純一らが反対の声を挙げ、ラジオやSNSでは土田晃之やSHELLYらも安保法制を批判していただが、法案成立後とはいえ、ゴールデンタイムの全国生放送で、まさか松坂や指原、澤部といったテレビの第一線で活躍中の、しかも人気商売である若手芸能人たちまでもが堂々と「廃止すべき」と表明するとは……。世論と同様に、芸能界の安保反対派は意外と多いのではないか、と感じさせる結果だった。

 このように11名のゲストのうち、よもや8名が安保に反対するなか、逆に「成立して良かった」と答えたのは、片山と、中3で起業した“女子高生社長”の椎木里佳氏、俳優の古田新太の3名のみ。前者2名はともかく、演劇人の多くが安保反対を訴えていたことを考えると、古田が賛成としたのはちょっと意外でもあった。

 一方、反対派として意外だったのは長嶋一茂だ。一茂は強い口調で「当然、廃止ですよ」と主張したうえ、こんな的を射た解説までしていた。

「(反対なのは)日本が主体的に決めたことじゃないからです」
「アメリカのジャパンハンドラーが進める法案だから。安倍さんが決めてることじゃない」
「日本にメリットがない。あるとすればアメリカを怒らせなかったことだけ」

 すかさず片山さつきが「南シナをめぐる状況もいろいろ出てきてるし、ISILはISILでテロでねえ、ロシアの航空機爆破とかいう話もある」とお得意の脅威論を振りかざしたが、他方、SEALDsの諏訪原氏は「いまのままで抑止力がないのか、きちんと見る必要がある」と話し、憲法を無視して押し通すことは何でもありの状態なのでは?と指摘した。

 このような議論の後に、前述した反対意見が過半数を超える視聴者投票の結果が発表されると、当然、Twitter上は大荒れ。「フジがまた偏向番組」「反対派のプロパガンダだ!」と賛成派が怒りを剥き出しにしていたが、とてもじゃないが“あの”フジテレビにそんな気があったとは思えない。思うにスタッフは「2カ月も経っているし、賛成と反対は五分五分か賛成が上回るのでは?」くらいにしか考えていなかったのではないだろうか。そうやって視聴者をナメてかかったら、まさかの結果が出てしまった……と考えるほうが自然だ。

 しかも、安保法のみならず、「東京オリンピック・パラリンピックは/A・お金はかかっても、最高のものにして欲しい。B・出来る限り、節約して欲しい。」という質問でも、視聴者投票は「お金かけてもいい」が28.9%に対し、「節約して欲しい」が71.1%で上った(ちなみにスタジオゲストは「お金かけていい」派が田中、古田、松坂、指原の4名、「節約」派が菅、小島、長嶋、澤部、椎木、諏訪原の6名。片山は回答せず)。

 さらに「マイナンバー/A・色々便利になりそうで、賛成。B・なんだか怖い。」という質問では、「賛成」はたったの10%、「怖い」が90%という圧倒的な数字となった(ゲストは片山、菅、小島、古田の4名が「賛成」、「怖い」としたのは田中、長嶋、松坂、指原、澤部、椎木、諏訪原の7名)。

 安保法の廃止だけでなく、東京オリンピック・パラリンピックの予算問題やマイナンバーという安倍政権の政策がことごとく否定された、この視聴者投票。まさに“日本の本音”を可視化した、当然の結果といえよう。

 もっとも、残念だったのは、安保法を廃止すべきと回答した松坂や指原、澤部、田中裕二、小島といった芸能人の反対理由が一切、語られなかった点だ。司会の太田も田中みな実も、長嶋を除く芸能人には話を振らなかったことを考えると、もしかすると芸能人ゲストには賛成でも反対でも話をさせないという取り決めでもあったのかもしれない。それでも、反体制的な意見を表明すること自体がタブー化している芸能界にあって、安保法は廃止すべきという自らの考えを明らかにした松坂や指原らの勇気は買いたいものだ。
水井多賀子

 

 

 


<写真と短歌>11/8「渋谷から原宿デモす雨のなか高校生が戦に抗し…」(目良 誠二郎さんFBより)

2015-11-09 15:42:36 | 平和 戦争 自衛隊
目良 誠二郎さんFBより

151109 日々歌ふ

渋谷から原宿デモす雨のなか高校生が戦に抗し
人知れよ高校生がデモをなし老若男女がそれに続くを


若者ら国民なめし政権に未来託せぬ思ひ深めり
わかもののつひに現るしなやかにバトン受け継ぐ平和・民主の

...

昨日のT-nsSOWL主催の戦争法反対デモ。
約1000人の参加で、渋谷から原宿を高校生を先頭に老若男女が元気にデモをしました。

 

 

 

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東京新聞 2015.11.9夕刊

 

 

 

 

 


” 私たちが政治を作っていく”~高校生グループ「T―ns SOWL」が原宿で安保反対デモ

2015-11-09 15:41:56 | 案内 情報 デモ 集会 逮捕

毎日新聞映像グループ毎日新聞映像グループ 動画

安保関連法:渋谷で高校生主催のデモ

  

 
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http://tanakaryusaku.jp/2015/11/00012361より転載

18歳選挙権 高校生「私たちが政治を作っていく」

T-ns SOWLのリーダー格、TAKUYA君は「これは降ってるうちに入らない」とツイート。雨をものともしなかった。= 8日、渋谷 写真:筆者 =

T-ns SOWLのリーダー格、TAKUYA君は「これは降ってるうちに入らない」とツイート。雨をものともしなかった。= 8日、渋谷 写真:筆者 =

 文科省や高校の先生がピリピリするイベントが、きょう、都内であった ―

 選挙権が18歳に引き下げられたことを受け、文科省は先月29日、全国各地の教育委員会に「高校生の政治活動」に関する通知を出した。

 休日、放課後、構外での政治活動は原則自由としながらも、学業に支障が出たり、暴力的になったりした場合、学校は高校生の政治活動を制限、禁止できるとしている。

 この夏、日本中を巻き込んだ反安保運動では、高校生の姿を目にすることが珍しくなかった。

 文科省の通知は、少年たちのベクトルが大きくなり、政権が危うくなるようなことにでもなれば、いつでも規制できるようになっている。

民主党の蓮舫代表代行がSEALDs主催の新宿集会(9月6日)に登壇した時も雨だった。= 8日、宮下公園 写真:筆者

民主党の蓮舫代表代行がSEALDs主催の新宿集会(9月6日)に登壇した時も雨だった。= 8日、宮下公園 写真:筆者

 「戦争法案が可決成立した9月19日を忘れない」。高校生たちが、きょう、戦争法制を廃止に追い込むための集会、デモを行った。(主催:T-ns SOWL)

 雨空をついて首都圏をはじめ関西、東海、東北地方の高校生たちが参加した。

 安保法制が国会で強行採決されて、わずか12時間後に京都で行われた反戦デモに参加していた2人の高校生も東京に駆けつけた。

 「親には『東京に行く』とは言ったが、『デモに参加する』とは言わなかった」。

 制服姿の17歳は、いたずらっぽい笑みを浮かべながら話した。文科省のHPからプリントアウトした通知文書を手にしながらの参加だ。

 9月19日に京都であったデモには担任の先生が付いてきたという。高校生の政治参加に教育現場が神経を尖らせていることが窺える。

 きょうは高校生100人余りに対して制服警察官が40~50人も出動した。うち数人は集会場となった宮下公園の中にまで入って来て威圧した。

「戦争反対」デモ集会の日は呪われたように雨が降る。高校生たちを悲愴な決意に追い込んだ責任は大人たちにある。= 8日、渋谷 写真:筆者 =

「戦争反対」デモ集会の日は呪われたように雨が降る。高校生たちを悲愴な決意に追い込んだ責任は大人たちにある。= 8日、渋谷 写真:筆者 =

 仙台から参加した女子高校生がマイクを握った ―

 「9月19日はテスト期間中でテレビを見れなかった。『強行採決されちゃった』と母に言われた時は悔しかった。でも、これからだと思った」。

 「私たちは声をあげ続けます。だって民主主義は終わってないから。18歳の選挙権を行使して私たちが政治を作っていきます・・・」。

 多感で正義感にあふれる高校生たちは政治に敏感だ。一方で選挙権を持ったことを重荷に思う高校生もいる。

 「なんでこうなって(憲法違反の安保法制が成立して)しまったのか? 今まで政治に興味がなかった自分が恥ずかしい。少しでも行動したい」。愛知からたった一人で参加した高校生は、言葉を噛みしめるようにして話した。

   ~終わり~

 

 

 


普天間移設先「沖縄と言っていない」 モンデール元駐日大使、日本が決定と強調(琉球新報)

2015-11-09 15:31:07 | 沖縄

 http://ryukyushimpo.jp/news/entry-168306.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebookより転載

普天間移設先「沖縄と言っていない」 モンデール元駐日大使、日本が決定と強調

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
米海兵隊員による少女乱暴事件を振り返る元駐日米大使のウォルター・モンデール氏
 
 

 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】

1995年の米海兵隊員による少女乱暴事件当時に駐日米大使を務め、翌96年に当時の橋本龍太郎首相とともに普天間飛行場返還の日米合意を発表したウォルター・モンデール氏(元副大統領)が事件から20年の節目を迎えたことを機に、琉球新報のインタビューに7日までに応じた。

モンデール氏は米軍普天間飛行場の移設先について「われわれは沖縄とは言っていない」と述べた上で「基地をどこに配置するのかを決めるのは日本政府でなければならない」との考えを示し、移設先は日本側による決定であることを強調した。名護市辺野古移設計画については「日本政府が別の場所に配置すると決めれば、私たちの政府はそれを受け入れるだろう」と述べ、米政府が計画見直しに柔軟な姿勢を取る可能性にも言及した。

 

 また、少女乱暴事件に対する県民の大きな反発を受け、在沖米軍や日米安全保障条約の存続問題へと議論が発展したことを説明し、しかし日本側が沖縄からの米軍撤退を望まなかったこともあらためて明らかにした。


 モンデール氏は少女乱暴事件について「身の毛のよだつような残酷なことで、少女に申し訳ない気持ちになった」と述べ「大衆の怒りが爆発した。デモの人たちが私のオフィス(駐日大使館)の外にもいたことを覚えている。私はとても取り乱した。本当に緊迫していた」と振り返った。その上で、「少女に起きたひどい出来事というだけでなく、日本との同盟条約を維持するかどうか、沖縄の人たちが米軍を周囲に置きたいかどうかの議論に変わっていった」と述べ、米政府が当時、在沖米軍の撤退を懸念していたことを明らかにした。

 一方、米国務省系研究機関による退任後のインタビューで、当時日本側が「われわれが沖縄を追い出されることを望んでいなかった」と証言したことについては「日本政府や外務省で関わった人たちのことを引用したのは確かだ」と述べ、日本側が普天間飛行場をはじめとする沖縄の米軍基地駐留の継続を求めていたとの認識を示した。
 県内移設の条件が付いた普天間飛行場の返還合意については「完全だったとは思わない」と振り返り、合意から19年たっても返還が実現していない現状に「こんなにも長い時間がかかるとは想像もしていなかった。当惑している」と述べた。
 沖縄県が求める日米地位協定の抜本改定については「協定は米軍駐留の基礎だ。私たちがしたように、少しのルール変更は可能だ」と述べ、否定的な見解を示した。

 

 

 


吉田照美氏「常識を判断する尺度が安倍政権に壊されている」・・・もっと“上から目線”で発言すべき

2015-11-09 12:48:20 | 案内 情報 デモ 集会 逮捕

日刊ゲンダイ http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168637より転載

吉田照美氏「常識を判断する尺度が安倍政権に壊されている」

2015年11月9日

「1億総」はひどく嫌なセンス
 3.11を契機に腹をくくったというフリーアナウンサーの吉田照美氏。原発事故直後、大手メディアが正しい情報を伝えているとは思えない状況にイラ立ちを覚える中、「自分にウソをつきたくない」と。以来、時の権力や時代の風潮に臆することなく、自分の思いをリスナーに伝える。そんな“ラジオマン”には、安倍政権の「コトバ」の先に何が見えるのか。

――安倍政権がブチ上げた「1億総活躍」という言葉のセンスをどう思いますか。

 スゴイ言葉を選び出してきましたよね。ひどく嫌なセンスだと思います。安保関連法を巡って、多くの人が安倍政権の「戦前回帰」を危惧した矢先です。どうしても「一億火の玉」や「国家総動員」など、先の大戦のスローガンを想起させます。僕の生まれは昭和26年。両親や親戚から戦争体験を聞かされた身にとっては、逆なでされている気がしますね。

――敗戦後、まだ10年ほどの東京を知っていらっしゃるんですものね。

 少年時代を過ごしたのは江戸川区の小岩で、近くの公園には防空壕があって。当時は子供の遊び場でしたけど、戦争の「傷痕」が至るところにありました。僕の父親は少年兵として海軍に志願し、職工みたいなことをやっていました。実は人間魚雷「回天」の製造にも関わっていたんです。

――そうなんですか。

 父親は胸を患い、軍隊から戻って敗戦を迎えたので、事なきを得ましたけど。人間魚雷なんてホント、非人間的ですよね。人間自体が武器となり、命中しなくとも上からネジを締められているから脱出できない。どの道、死んでしまうんです。それこそ洗脳されるって、おかしいけど、当時は支配階級が絶対で、親や学校の教えとか、社会全体がヒトを非人間的に仕向ける流れをつくっていた。そんな話を聞かされた世代ですから、「1億総」なんて誰が好きこのんで思いついたのか。最初に安倍さんに提案した人の顔を見てみたいです。

――1億総活躍をブチ上げた直後、菅官房長官が福山雅治さんの結婚を機に「産んで国家に貢献を」と言いました。

 皆、安倍さんの機嫌をおもんぱかるような言葉を選んでいるのかも知れません。もはや政権全体が安倍さんにおもねる人ばかりだから。安倍さんに重用されたいってだけで右翼組織の「日本会議」に慌てて入る政治家も多いみたいだし。

――「なんちゃって極右」ですか。

 それって非常に国民をナメ切った話でね。安倍さんだけを意識して国民は度外視という政治家ばかりじゃあ、どうしようもない。組織としてもダメですね。安倍さんの周囲にはイエスマンしかいないんですから。「王様は裸だ」と言える人が、ひとりもいない。

――意味不明なスローガンに飽き足らず、1億総活躍相まで新設する発想には、もうついていけません。

「ホントかよ、そのセンス!」と言いたくなります。ハッキリ言って、見ているコチラ側が恥ずかしくって、演じている側はちっとも恥ずかしがらないのが今の政権担当の皆さん。「そんなことをしたら、笑われちゃうよ」という感覚が欠落してしまった集団にしか、僕には見えません。

――国民のセンスとは相当にズレています。

 物凄くズレていますよ。軽減税率についても、財務相の麻生さんは「面倒くさい」と言いました。オイオイ、国民のためのことが面倒なら「政治家を辞めろ!」って話ですよ。よくもまあ、恥ずかしげもなく言えるな、と思う。最近は僕らの常識や物事を判断する尺度が、安倍政権の手によって壊されている感じさえします。要は「ルールなんて守らなくてOK」と、安倍政権が体現しているんです。

――日本全体に「何でもアリ」のムードが漂いかねません。

 安保法案だって誰がどう見ても参院特別委で採決できていない。議事録も当初は「聴取不能」としか書いていなかった。後から委員長判断で「可決すべきものと決定した」と追記するような“イカサマ”までやる。

――NHKの中継を通じて、多くの人が大混乱を目の当たりにしたにもかかわらずです。

 採決できていない証拠は山ほど残っています。それでも、政治家たちが何食わぬ顔ならば、普通の会社員だって「俺たちも何やったって、いいじゃん」という意識になりますよ。だから“やり逃げ感覚”とでも言うのかな。「悪いことでもバレなきゃOK、逃げちゃえばいい」というムードが、もう世に蔓延していると思います。

「できる限り発信を続けたい」と吉田照美氏(C)日刊ゲンダイ


「民」の字の成り立ちでこの国の正体がわかる

――横浜の傾斜マンションの問題なんて、その典型ですね。

 原発事故から、もう4年半も経ちますけど、誰ひとりとして責任を取らない。検証は形ばかりで「えいやっ」と再稼働でしょう。五輪の不始末もそう。最高責任者は何を指摘されてもカエルのツラに小便で、相も変わらず重要な地位に居座っていられる感覚は、不思議でなりません。

――つくづく「何でもアリ」の国になってきていますね。

 今の政権は中国や北朝鮮を批判してきたのに、だんだんソッチ側に近づいている気がします。戦後日本は民主主義で立憲主義の国となって「お上が絶対」なんて体制は崩れたかと思ってきましたけど。近頃は国民サイドも「お上意識」が呼び覚まされている気がします。原発再稼働に対し「あんな大事故が起きたのにダメだ」と訴えると、すぐ「左がかっている」と誰彼となくレッテルを貼りたがる。政府に異を唱えると、昔ながらの“アカ”のイメージを今でも植えつけ、言論を封じ込めようとする。その圧力ってこの国では相変わらず強いと思う。

――確かに原発事故直後から小出裕章さん(元京大原子炉実験所助教)が原子炉内部の状態について最も真実を語っていたのに、彼の意見は今なお中央から押しやられている印象があります。

 いくら本当のことを語っても、多くの人にとっては内容は二の次。レッテル貼りによって皆、真実に気付かない状況さえ起きている気がします。国民一人一人に考えさせることをやめさせ、真相にたどりつかせない仕組みがデキ上がっているのではないか。それって凄くおかしな話だし、とても怖いですよね。ところで、漢字の「民」の成り立ちって、分かります?

――いや、考えたこともありません。

 僕も最近、知ってビックリしたんですけどね。「民」は象形文字で、上の四角い部分は人の頭部、縦棒は体を表します。横棒は手ですけど、じゃあ、最後にはねている斜めの棒は何か? 実は「民」の目を針で刺して見えなくするサマを描いているんです。「国『民』主権」「『民』主主義」と、ありがたがって使っていますけど、もともとは目を潰され、物事を知ることを許されない奴隷を表し、情報を与えられず支配下に置かれる人々を意味しているんです。

――恐ろしいですね。

 今や自「民」党も「民」主党も、本来の「民」を意味してませんか。僕は「自己責任」って言葉が本当に嫌い。上からの押しつけ、支配する側の「逃げ」の表現です。国はどんな状況であれ、困っている国民がいれば、手を差し伸べなきゃいけないと思う。国民が平和に暮らせるのが、国家の基本の役目なのに今は逆行していませんか。

――お国のために国民は奉仕せよ、という方向に向かっていますね。

 原発事故で福島から避難している人々や基地問題に悩まされる沖縄の人々。現実に困っている国民は大勢いるのに、国は優しい手を差し伸べようとしない。何のための国家だと僕は思う。誰だって国を愛していますよ、自分の故郷とか。それ以上の“愛国心”を国民に強要し、守れない国民には手を差し出さない雰囲気は間違っています。

――国民は目を潰しにかかる勢力と、どう対峙すべきですか。

 もっと“上から目線”で発言すべきです。政治家は別に偉いわけでもないし、むしろ国民のシモベであるべき。ずっと見上げていたら、何も変わりません。生きていくうえで、自分の思いを声に上げることは何の遠慮もいらないこと。芸能界の人々も声を上げ始めています。石田純一さんや笑福亭鶴瓶さん、吉永小百合さんは昔からですけど。日本人の悪い点は「すべてが他人事」という感覚に侵されているところ。それは「無関心」につながります。我が身に降りかかって初めて事の重大さに気づいても遅いのです。東京に住む人が我が身に置きかえて、沖縄や福島の人々に思いを巡らせられるかどうか。そういう想像力を持てない限り、お上に目を潰される状況は続くのでしょう。みんなが、そのことに気付くまで、僕もできる限り発信を続けたいと思っています。


▽よしだ・てるみ 1951年、東京生まれ。74年に文化放送入社。4年後、深夜の看板番組「セイ!ヤング」のパーソナリティーに抜擢され、一躍注目を集める。85年のフリー転身以降はテレビでも活躍。現在は「吉田照美 飛べ!サルバドール」のメーンパーソナリティーなど。