マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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窪之庄・幌を外した苗代田に立てるお札

2018年06月25日 09時21分29秒 | 奈良市へ
今年の5月4日も気になって立ち寄ったが、苗代田はあるもののごーさん札もイロバナもなかった奈良市窪之庄町の田んぼ。

たまたまの機会に田主から不要になったお札を貰ったことがある。

お札は三つの朱印を押した「牛王 八阪神社 宝印」である。

版木刷りではなく墨書である。

そのお札はイチジクの枝木に挿す。

その名は「ゴボウサン」だった。

昨年の11月8日、天理市楢町の興願寺で十夜の法会があった。

そこに来られていた4人の檀家は窪之庄の人だった。

神社行事が廃れてしまって何もかもなくなったと話していた。

苗代に立てるお札もないような言い方だった。

その件は数年前に訪れた田主から聞いていた。

神社に行ってもトーヤが納める御幣も昔のまんまに放置していた。

もうすることはないだろう、と諦めていた。

もしかとすればと思ってその日に取材する目的地コースを外して苗代田に向けてハンドルを切った。

4日は白い幌がかかっていた。

それから20日間は育苗。

気温が上がれば風通しする。

その状態を撮っておこうと車を停めたら、あった。



それで思い出した田主のお札立て時期。

初めて見つけた平成22年は5月16日だった。

その2年後の平成24年は6月5日であるが、田植えの真っ最中だった。

そのときに聞いた田主は苗代田をしてもついつい忘れてしまって、後日になってしまうと話していた。

その翌年の平成25年にお会いした時も苗代にお札は・・と聞けば、忘れていたであった。

その後もお会いしたが神社行事を続けていくことが難しくなってきたと云っていた。

心配はしていたが、平成28年に訪れた5月21日はあった。

今回も発見したのは5月半ばも過ぎたほぼ月末。

田植え前に気がついて立てているのだろう。

その田んぼ。

6月4日に通りがかったら水溜していた。

そろそろ始まる予感がする。

(H29. 5.26 EOS40D撮影)