遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉 127 政治ー外二編

2017-02-26 12:58:36 | 日記

          政治(2017.2.20日作)

 

   政治とは闇雲に

   自分がやりたい と思う事を

   実行する事 ではない

   政治とは その国 国民が

   いかに幸福 安穏 安心の境地に

   生きられるか 実現の為の行為だ

   その実現 実行の為には 常時

   国民への目配り 注意を怠らず

   政治家個人の感情 欲望は

   封印されなければならない

   政治とは

   国民 国家に奉仕する仕事だ

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   政治は 

   人間社会に於ける理想を

   根底に据えた

   現実主義(リアリズム)でなくてはならない

   現実の上に立つだけの現実主義は

   腐敗を招く

 

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          嬉し涙

 

   嬉し涙は

   よく頑張った という

   自分の心の

   自分に対する褒美

   その印だ

 

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          影

 

   影がみえますか?

   まだ見えない?

   それは良い

   道は暮れてゆく

   日暮れは速い

 

   生きるのは今だ!!

 

 

 


遺す言葉 126 アミダクジ

2017-02-19 12:51:25 | 日記

          アミダクジ(2017.2.11日作)

 

   美しい思い出に満ちた過去が

   今を生きる わたしにとって 

   なんになるだろう

   悲惨 悲劇に満ちた暗い過去が

   今を生きる わたしにとって

   なんだ と言うのだろう

   過去は過去 今は今

   今という この時だけけが 現実

   わたしは今 ここに居る

   過ぎ去った過去を追い求めても

   始まらない

   遠い未来を夢見ても

   始まらない

   せめて

   手を延ばせば届く気のする

   明日を 今日より

   もっと良く 明日は

   明日の明日をもっと良い

   明日にするためにーーー

   人生はアミダクジ 

   自分の選んだ道が

   何処にたどり着くのか

   誰にも 分かりはしない

   

   

   


遺す言葉 125 冬のメダカ

2017-02-12 12:59:20 | 日記

          冬のメダカ(2011.12.18日作)

 

 

   五月にわが家に来た五匹のメダカ

   小さな水瓶の中 睡蓮の葉陰を

   快速艇の如くに泳ぎ廻り

   時には 仲間を追い掛けたり 追い掛けられたり

   瞬時に方向転換する機敏な動きが

   見飽きる事のない興味を誘って 心を和ませた

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   この年 平成二十二年(2010)八月は

   まれにみる猛暑が 人も草木も 動物達をも 辟易させて

   生きる力を奪っていった

   わが家に来た五匹のメダカ 彼等もまた 

   例外ではあり得なかった

   炎天下 野外に置かれた 小さな水瓶の中の水は

   湯のように温まり 睡蓮の葉陰に身をひそませる

   小さなメダカたちをも苦しめた

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   やがて 八月も半ばを過ぎる頃

   メダカたちは遂に 猛暑に耐えられなくなったのか 

   一匹 翌日にはまた一匹 と

   無惨にも白濁化して その死体を

   水底に横たえるようになっていた

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   猛暑は九月になっても終息しなかった それでも

   秋 彼岸が近付いて さしもの猛暑もようやく

   幾分かの和らぎを見せて来た頃 ふと 覗いた

   水瓶の中 睡蓮の葉陰には ただ一匹

   泳ぐメダカの姿があった

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   ただ一匹

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   五匹がわが家に来た五月には華やかな交響曲

   幾つもの音が響き合い 重なり合って

   様々な趣を創り出す あの音楽のように

   小さな水瓶の中にはメダカたちが描き出す

   様々な動く絵模様が幾重にも重なり合い

   溶け合って 華やぎと楽しさを演出し

   見る者の眼を楽しませてくれていたが 今

   水瓶の中には ただ一つの楽器 バイオリンの

   か細い弦が奏でる淋しい音色だけが流れるように

   ただ一匹 生き残ったメダカの孤影が軌跡を残すだけで

   それぞれが それぞれを追い掛け廻し 戯れ合っていた

   あの交響曲 華やぎはもう そこにはない

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   それでも季節は 確実にメダカの上にも過ぎて逝く

   湯のように温まった水瓶の中の水も師走の今 この季節

   日毎に冷たさを増して来て

   生き残った ただ一匹のメダカも

   その冷たさに耐えるように 水底でじっと動かず

   息をひそめている

   風薫る五月のあの頃 小さな水瓶の中とはいえ

   仲間達と縦横無尽に走り廻っては

   華やぎと楽しさを振りまいていた あの賑わいは

   今はない  

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   ただ一匹 生き残ったメダカ 彼は今 水底にじっと身をひそめ

   何を思っているのだろう? 彼もまた

   彼の孤影にわたしが抱く 孤独な感覚を

   自身の身に感じているのだろうか? あるいは

   人間が抱く 浅薄な感情など彼には微塵もなくて

   ただ 生きている その事だけで充足し

   淋しさも楽しさも除外して

   何を望む事もなく 何を考える事もなく

   ひたすらに自身の命の今を生きているだけなのか?

   ただ一匹 取り残されて生きるその姿 そこに孤影を見るのは

   人間の愚かな感傷 ひ弱な心の動きでしかないのだろうか?

   それとも

   小さな水瓶の中 水底でじっと動かず

   冷たさに耐えるメダカもまた 

   仲間達のいた五月のあの頃

   あの賑やかさと楽しさを思い浮かべながら

   一瞬の間に過ぎて行った夢のような日々を

   懐かしんでいるのだろうか?

   

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     方丈の里2さん

   読者登録 有難う御座います

   かねがね記事は拝見させて戴いておりましたが

   わたくしも 遅ればせながら登録させて戴きます

   今後とも宜しくお願いいたします

   

 

   

   


遺す言葉 124 顔

2017-02-05 13:31:26 | 日記

          顔(2017.1.20日作)

 

 

   わたしは見た 海を相手に日がな一日 海で暮らす一人の漁師

   わたしは見た 大地を相手に日の暮れまで 田畑の仕事に勤(いそ)しむ一人の農夫

   わたしは見た 奥深い山地で森林の樹々を相手に 終日 仕事に励む一人の林業者

   長い年月 自然を相手に 自然と共に生きて来た人たち そんな人たちの持つ顔には

   年輪が刻んだ皺と共に 自らの肉体で獲得して来た深い叡智が自ずと 滋味となって

   溢れ出ている

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   そんな人たちは決して声高に 自らが成し遂げて来た事の成果を 吹聴したりはしない

   それが自分に取っての総てであり 生きる事の総てであるかのように 辛抱強く 

   自然と向き合い  自然と闘い 自然の恵みを喜び 淡々と日常を生きている

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   そんな人たちは知っている 自然は決して 自らの手に収まるものではなく 

   自然を支配する事の不可能な事を

   広大なこの宇宙の中での自己の存在が いかに卑小であり 自らを誇示する事が

   如何に愚かで 思い上がった行為であるかを

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   権力とも自己顕示欲とも無縁の人たち

   自然と親しみ 自然を畏れ 慎み深く 常に謙虚な人たち

   臭気ふんぷん 権力欲 自己顕示欲で膨れ上がった顔の

   自分だけが唯一絶対 であるかのように振る舞い

   恥じる事のない者たち

   そんな者たちが持つ顔の滑稽さ 醜さなどは

   微塵もその人たちの顔にはない

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   愚かな者たち 自己主体主義者 権力欲 自己顕示欲とに膨れ上がった

   傍若無人の 毒にまみれた者たち そんな者たちが持つ顔に比べて

   堅実 地道に 自然と共に 自己の道を歩んで来た人たちの持つ顔の

   なんと美しい事か 例え 陽に焼け 深く刻まれた皺の一つ一つに

   潮の匂い 土の匂い 樹木の枝でえぐられた傷の跡が残っていようとも

   その顔には 自ずと滲み出る 美しさがある 気品がある

   人の心を引き付ける力がある