本日12月14日は、赤穂浪士が吉良邸に討ち入りを行った日で、マックス・プランクが黒体放射についてのプランクの法則を発表した日で、徳川好敏陸軍大尉が日本初の飛行実験に成功した日で、ノルウェーのロアール・アムンセン隊が南極点に到達した日で、国際連盟がフィンランド侵攻を理由にソ連を除名した日で、在日朝鮮人の帰還事業で初の帰国船が新潟港を出港した日で、女子高生の冗談が元で豊川信用金庫で20億円の取り付け騒ぎが起こった日で、日本が米輸入の部分開放を決定した日で、植芝盛平のお誕生日です。
本日の倉敷は晴れていましたよ。
最高気温は十五度。最低気温は九度でありました。
明日は予報では倉敷は曇りとなっております。
昨日の記事の続きであります。
Aさんはお料理が得意です。
宴とあればさぞかし美味しい料理が並んだ晩餐会になるであろうと楽しみにしていたのです。
しかし……。
Aさんのお宅にお邪魔してみるとテーブルの上には様々な種類のお酒があるだけです。
ま、まぢ呑みの会だ……。
まぢ呑みをする気だ……。
Aさんのお宅にはBさんとCさんが居て先に呑んでいました。
Bさんは私も知っているお方です。この方は酒豪です。鬼のように呑むお方です。同じペースで飲むと確実に死にます。
しかし下品な飲み方をしないお方です。私のぼんくらな友人達のお酒の席での暴走に次ぐ暴走を諫めてくれる人でもあります。
Cさんは私は面識がありません。Aさんの友人のようです。
まずはAさんに、お招きいただいたことを御礼申し上げました。
そしてBさんとCさんに御挨拶を申し上げました。
Cさんは「君が○○(←私の名前)さんかぁ。お噂は色々と聞いているよ。硬いね。まぁお酒を飲んでリラックスして」とお酒が入ったグラスを差し出してくれました。
いきなり、度のきついウオッカが入ったグラスです。むむ。
「君はお酒が強いと聞いているよ。さあどうぞ」と仰ります。
むむむ。お噂は色々と聞いている??
友人達は目を綺羅綺羅させながら私を見ています。
ん???
何か企んでる???
変だ。何か変。
私の魂(←魂と書いてゴーストと読む)が囁くのです。「今すぐ逃げ出せ!」と。
しかし、差し出されたお酒に口をつけないのは失礼となります。
一息に飲み干すと、Cさんは「お噂通りに強いねぇ。まあどうぞ」とすぐさまウオッカを注いでくださいました。
酔わせようとしている???
まさかね???
私が逡巡しているとBさんが「貴方は何を怯えているの? まるで迷子のキツネリスのように」と笑いながら近づいてきます。
いや、ナウシカネタはこんな時にやめてください。
怯えているわけではありません。警戒しているのです。
何か企んでいませんか?
Aさんは「失敬な。まあ呑みたまえよ。今日は君の為に開いた宴なのだよ」と仰ります。
は?
私の為??? はて? 忘年会ではなかったのですか?
Aさん「無論、違う」
はて???
Bさん「今日は君のことを慰める会なのだよ」
は???
Aさん「君は先日恋に破れたそうだね。噂は聞いているよ」
!!!
Aさん「私に黙って色々と事を進めていたようだね。そしてしくじったそうだね」
しまったぁぁぁぁぁぁぁ!!!
何処から聞いたんだ??? 何でバレたんだ!!! 内緒にしていたのに! この人達には知られないようにしていたのに。
「さぁ、お酒でも飲んで詳細を私達に聞かせて」とCさんは妖艶な笑みを浮かべます。
嗚呼。この人達は私の無様で惨めな姿をお酒の肴にしてお酒を呑むつもりだ……。
私が心の中で血の涙を流す様を楽しむつもりだ……。慰める気なんて絶対ない! 私が如何にして恋に破れたかを聞いて楽しむつもりだ!
皆、わくわく顔で私を見ている。
嗚呼。私は、お酒の肴にされてしまう……。
私はすぐさま逃げ出そうとした。
しかし、ドアの前に元陸上部員さんと現役バスケットボール部員さんがニコニコと笑いながら立ち塞がっている。
ぐ。手懐けたと思っていたのに。orz。
あの2人を突破することは不可能だ……。orz。
嗚呼。何故、あの2人をここに連れてきてしまったのか。
墓穴を掘った。自分で自分の首を絞めてしまった。愚かだ……。orz。
友人達は「無駄な抵抗はやめて観念しろ!」「全て吐いてしまえ!」「吐けば楽になるのです!」「愉快愉快!」と言いながら近づいてきます。
Aさんは「駄目出しのし甲斐がありそうだね」と笑っています。
Bさんも「鉄仮面と呼ばれるお硬い君の恋の顛末は興味があるよ」と仰ります。
Cさんは「さぁ。聞かせてちょうだい」と私をCさんの隣の席に勧めます。
嗚呼。駄目だ。味方はいない。orz。
私はお酒の肴にされてこの人達に食われてしまう……。魂を貪り食われてしまう……。
嗚呼。神よ。何故、私はこのような辱めを受けねばならないのか?
何か悪いことをしましたか?
したのならば悔い改めますから。お願い。助けて。後生ですから……。
日頃の行いが悪かったのか、神様は助けてくれなかった。orz。
その夜、私はウオッカを浴びるように呑み、そして「如何にして我が恋が終わったのか」を皆の前で語った。お酒を呑まずに語れるか。
お相手のお方の個人情報は伏せたが、私の行動や感情の動きを心の中で血の涙を流しながら詳細に語った。
かくして私はお酒の肴にされて魂を貪り食われてしまった。美味しくいただかれてしまった。
この恨み、晴らさずしておくべきか。かような辱め、生涯忘れぬ。
その夜、Aさん宅では皆の笑いが絶えなかった。
無念である。