狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

人は悲しみを分かち合ってくれる友達さえいれば悲しみを和らげられる。

2015年12月14日 17時42分38秒 | 知人、友人に関する日記





 本日12月14日は、赤穂浪士が吉良邸に討ち入りを行った日で、マックス・プランクが黒体放射についてのプランクの法則を発表した日で、徳川好敏陸軍大尉が日本初の飛行実験に成功した日で、ノルウェーのロアール・アムンセン隊が南極点に到達した日で、国際連盟がフィンランド侵攻を理由にソ連を除名した日で、在日朝鮮人の帰還事業で初の帰国船が新潟港を出港した日で、女子高生の冗談が元で豊川信用金庫で20億円の取り付け騒ぎが起こった日で、日本が米輸入の部分開放を決定した日で、植芝盛平のお誕生日です。

 本日の倉敷は晴れていましたよ。
 最高気温は十五度。最低気温は九度でありました。
 明日は予報では倉敷は曇りとなっております。









 昨日の記事の続きであります。



 Aさんはお料理が得意です。
 宴とあればさぞかし美味しい料理が並んだ晩餐会になるであろうと楽しみにしていたのです。
 しかし……。
 Aさんのお宅にお邪魔してみるとテーブルの上には様々な種類のお酒があるだけです。

 ま、まぢ呑みの会だ……。
 まぢ呑みをする気だ……。

 Aさんのお宅にはBさんとCさんが居て先に呑んでいました。
 Bさんは私も知っているお方です。この方は酒豪です。鬼のように呑むお方です。同じペースで飲むと確実に死にます。
 しかし下品な飲み方をしないお方です。私のぼんくらな友人達のお酒の席での暴走に次ぐ暴走を諫めてくれる人でもあります。
 Cさんは私は面識がありません。Aさんの友人のようです。

 まずはAさんに、お招きいただいたことを御礼申し上げました。
 そしてBさんとCさんに御挨拶を申し上げました。

 Cさんは「君が○○(←私の名前)さんかぁ。お噂は色々と聞いているよ。硬いね。まぁお酒を飲んでリラックスして」とお酒が入ったグラスを差し出してくれました。
 いきなり、度のきついウオッカが入ったグラスです。むむ。
 「君はお酒が強いと聞いているよ。さあどうぞ」と仰ります。
 むむむ。お噂は色々と聞いている??

 友人達は目を綺羅綺羅させながら私を見ています。
 ん???
 何か企んでる???
 変だ。何か変。
 私の魂(←魂と書いてゴーストと読む)が囁くのです。「今すぐ逃げ出せ!」と。
 しかし、差し出されたお酒に口をつけないのは失礼となります。
 一息に飲み干すと、Cさんは「お噂通りに強いねぇ。まあどうぞ」とすぐさまウオッカを注いでくださいました。
 酔わせようとしている???
 まさかね???

 私が逡巡しているとBさんが「貴方は何を怯えているの? まるで迷子のキツネリスのように」と笑いながら近づいてきます。
 いや、ナウシカネタはこんな時にやめてください。
 怯えているわけではありません。警戒しているのです。
 何か企んでいませんか?

 Aさんは「失敬な。まあ呑みたまえよ。今日は君の為に開いた宴なのだよ」と仰ります。
 は?
 私の為??? はて? 忘年会ではなかったのですか?
 Aさん「無論、違う」
 はて???
 Bさん「今日は君のことを慰める会なのだよ」
 は???
 Aさん「君は先日恋に破れたそうだね。噂は聞いているよ」
 !!!
 Aさん「私に黙って色々と事を進めていたようだね。そしてしくじったそうだね」

 しまったぁぁぁぁぁぁぁ!!!
 何処から聞いたんだ??? 何でバレたんだ!!! 内緒にしていたのに! この人達には知られないようにしていたのに。
 
 「さぁ、お酒でも飲んで詳細を私達に聞かせて」とCさんは妖艶な笑みを浮かべます。

 嗚呼。この人達は私の無様で惨めな姿をお酒の肴にしてお酒を呑むつもりだ……。
 私が心の中で血の涙を流す様を楽しむつもりだ……。慰める気なんて絶対ない! 私が如何にして恋に破れたかを聞いて楽しむつもりだ!
 皆、わくわく顔で私を見ている。
 嗚呼。私は、お酒の肴にされてしまう……。

 私はすぐさま逃げ出そうとした。
 しかし、ドアの前に元陸上部員さんと現役バスケットボール部員さんがニコニコと笑いながら立ち塞がっている。
 ぐ。手懐けたと思っていたのに。orz。
 あの2人を突破することは不可能だ……。orz。
 嗚呼。何故、あの2人をここに連れてきてしまったのか。
 墓穴を掘った。自分で自分の首を絞めてしまった。愚かだ……。orz。



 友人達は「無駄な抵抗はやめて観念しろ!」「全て吐いてしまえ!」「吐けば楽になるのです!」「愉快愉快!」と言いながら近づいてきます。
 Aさんは「駄目出しのし甲斐がありそうだね」と笑っています。
 Bさんも「鉄仮面と呼ばれるお硬い君の恋の顛末は興味があるよ」と仰ります。
 Cさんは「さぁ。聞かせてちょうだい」と私をCさんの隣の席に勧めます。

 嗚呼。駄目だ。味方はいない。orz。
 私はお酒の肴にされてこの人達に食われてしまう……。魂を貪り食われてしまう……。
 嗚呼。神よ。何故、私はこのような辱めを受けねばならないのか?
 何か悪いことをしましたか?
 したのならば悔い改めますから。お願い。助けて。後生ですから……。





 日頃の行いが悪かったのか、神様は助けてくれなかった。orz。 
 その夜、私はウオッカを浴びるように呑み、そして「如何にして我が恋が終わったのか」を皆の前で語った。お酒を呑まずに語れるか。
 お相手のお方の個人情報は伏せたが、私の行動や感情の動きを心の中で血の涙を流しながら詳細に語った。
 かくして私はお酒の肴にされて魂を貪り食われてしまった。美味しくいただかれてしまった。
 この恨み、晴らさずしておくべきか。かような辱め、生涯忘れぬ。

 その夜、Aさん宅では皆の笑いが絶えなかった。
 無念である。

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『ラブ&ピース』

2015年12月14日 11時29分22秒 | 映画・ドラマに関する日記





 昨日の夜は、映画『ラブ&ピース』のDVDを観ていました。

 鈴木良一は楽器の部品会社で働くサラリーマン。
 会社では周囲の人達から馬鹿にされているが言い返すことができない。
 密かに想いを寄せている同僚の寺島さんに話しかけることができない。
 彼は、ストレスを溜めたままうだつの上がらない日々を過ごしていた。
 ある日、鈴木がデパートの屋上で昼食を食べていると売られているミドリガメが目に入った。
 鈴木はその亀を連れて帰り可愛がる。のだけれども……。

 監督は、園子温。
 出演者は、長谷川博己、麻生久美子、西田敏行、渋川清彦、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、奥野瑛太、長谷川大、谷本幸優、IZUMI、小倉一郎、真野恵里菜、神楽坂恵、菅原大吉、波岡一喜、松田美由紀、田原総一朗、水道橋博士、宮台真司、茂木健一郎、津田大介、星野源、中川翔子、犬山イヌコ、大谷育江、横尾和則、など。




 この映画の監督さんは様々な方面に喧嘩を売っているなぁ……。
 それが売りなのかもしんないけど。皮肉のオンパレードです。

 人は素のままでは生きられない。だから様々なものを身に纏う。
 纏ったものを引き剥がされて素の状態が剥き出しになった時、人はどうなるのか? というお話ですね。

 素の状態に近い登場人物は1名だけ(謎の老人でさえも襤褸を纏っています)。他の登場人物達は全て何かを纏っています(人形達や動物達や玩具達も泥や汚れを纏っています)。
 主人公は最初は素に近い状態です。しかし彼も様々なものを纏っていきます。しかも彼の実力ではないものを纏っていきます。
 虚が膨らんでいく過程は面白いです。
 そして最後に纏っていたものが引き剥がされる……。

 様々な対象に皮肉を振りまいています。怨念も込められているかも。
 物語は破綻気味に暴走。幾つかのお話を強引に1つにしている印象があります。
 どれか一つに絞って膨らませた方が良かったような気がします。

 変てこで摩訶不思議なファンタジーでありました。

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