狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

幸いなる哉、心の貧しき者。天国は其の人のものなれば也。

2018年11月05日 17時37分30秒 | VSの日記






 本日11月5日は、ハワード・カーターがツタンカーメン王墓の封印を解いた日で、大菩薩峠で警視庁が共産主義者同盟赤軍派53名を逮捕した日で、尖閣諸島問題で中国漁船の衝突映像が海上保安官によってインターネット動画共有サイト「YouTube」に公開された日です。

 本日も倉敷は晴れでありました。
 最高気温は二十一度。最低気温は十度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。







 或る日の事でございます。

 堕釈迦様は極楽の沼の淵を独りでぶらぶらお歩きになっていらつしやいました。
 沼の中に咲いている睡蓮の花は、みんな珠のやうに真つ白で、其の真ん中に有る金色の蕊からは、何とも云えない好い匂ひが、絶間なく周囲へ溢れて居ます。
 極楽は丁度朝なのでございましやう。

 やがて堕釈迦様は其の沼の渕に御佇みになって、泥の面を蔽っている睡蓮の葉の間から、ふと下の容子を御覧になりました。
 この極楽の沼の下は丁度地獄の底に当つて居りますが、沼の泥で下の三途の河や針の山の景色がはつきりと見えません。
 其の地獄の底には罪人達が蠢いていて其の中には狐と云う一匹の獣が居ます。
 狐はぐうたら者でふらふらと遊んでばかりいる怠け者です。
 其れ故、孤独地獄をぶつちぎりで駆けていく羽目に陥つています。
 其の狐もいて堕釈迦様に救いを求めていたのですが、堕釈迦様の御眼には止まりませんでした。
 側を見ますと、翡翠のような色をした睡蓮の葉の上に極楽の蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて居ります。
 堕釈迦様はその蜘蛛の糸をそつと御手に御取りになつて、白魚のやうな指に絡め、綾取りをお始めになつたので御座います。

 然し極楽の蓮池の蓮は少しもそんな事には頓着致しません。
 其の珠のやうな白い花は御釈迦様の御足の周辺にゆらゆら萼を動かして其の真ん中にある金色の蕊からは何とも云えない好い匂ふが絶間なく周囲へ溢れて居ります。
 極楽ももう正午に近くなつたのでございましやう。


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最高を求めて終わりのない旅をするのはきっと僕らが生きている証拠だから

2018年11月05日 16時15分38秒 | サッカーに関する日記




 昨日はJ2は第40節の日。
 我らがファジアーノ岡山は、ホームのシティライトスタジアムでレノファ山口FC様と対戦でありました。
 結果は、0-1で敗戦でありました。orz。

 「決定不足」という言葉の呪に縛られちゃっているのかな?
 こんな時は、1点入ると呪が解けてぽんぽんと点が入るのだけれども、最初の1点が難しくなります。
 言葉に囚われたら難しくなります。しかし気にしないというのはとても難しいです。むぅ。

 残りは2試合です。
 2つ勝って気持ちよくシーズンを終わりましょう!

 次は楽しい試合が観たいです。
 期待していますよ。


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『高原王記』/仁木英之

2018年11月05日 15時37分49秒 | 小説・本に関する日記





 昨日の夜は、仁木英之の小説『高原王記』を読み返していました。

 ジェンガ峰の精霊と契約を結んだ英雄タンラは、光の聖者ゴンバ・ルドに心を歪められてしまう。
 英雄の英雄らしい魂は失われ、タンラと精霊ジェンガの仲も引き裂かれてしまう。
 百月が経ち、ジェンガ峰の頂に篭る精霊ジェンガのもとにスム=リン国の大総官王の使いがやってきて「タンラと共に神託により生まれてくる王子を守れ」と命を下す。
 元英雄のタンラと精霊ジェンガは再び組むことになったのだが……。

 古代チベットを模した高原の破滅に瀕した中での覇権を巡る物語。ファンタジー小説であります。




 仁木英之の小説は「僕僕先生」シリーズを読んでいますが、「僕僕先生」シリーズと違って『高原王記』はピンと張りつめたものがありますね。
 
 この手の物語で多く見られる英雄達はこの物語ではほとんどが何らかの形で手足を縛られて思うように活躍できない。
 英雄らしい魂を奪われたり、世界を救う為の修行に入って動けなかったり、恐れられて権力者に追放されたり、邪悪なるものに捕まったり。

 失ったものを取り戻そうとするお話であります。

 面白いですよ。
 楽しめました。


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