狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

虚にして虚にあらず。実にして実にあらず。この間に慰みがあるものなり。

2019年07月17日 23時00分29秒 | VSの日記



 本日7月17日は、北アフリカのスキッリウムでキリスト教徒20人が殉教した日で、蘇我馬子が穴穂部皇子を暗殺したとされる日で、日本初の元号「大化」が制定されたとされる日で、配流されていた隠岐島から脱出した後醍醐天皇が京に到着した日で、靖難の変で勝利した燕王朱棣が明の皇帝に即位した日で、加賀一向一揆で加賀国の守護の富樫政親が殺害された日で、摺上原の戦いが行われた日で、徳川秀忠の五女・和子が後水尾天皇の女御として入内した日で、シャン・ド・マルスの虐殺が起こった日で、ペリー率いるアメリカ艦隊が江戸幕府からの国書回答猶予要請を受けて浦賀を出港した日で、牧田らく・黒田チカの2人が東北帝国大学理科大学を卒業した日で、ロシア・エカテリンブルクのイパチェフ館に監禁されていた元ロシア皇帝ニコライ2世とその家族らがボリシェヴィキにより銃殺された日で、中国国民党の蒋介石と中国共産党の周恩来が会談して抗日決戦で合意した日で、英首相ウインストン・チャーチルと米大統領ハリー・S・トルーマンとソ連共産党書記長ヨシフ・スターリンがドイツのポツダムで会談して戦後処理と日本の降伏条件について話し合った日で、「もはや戦後ではない」の文言が記された『経済白書』が発表された日で、プロ野球オールスターゲーム第1戦で全セ先発の江夏豊が9者連続奪三振を達成した日で、今井通子がグランド・ジョラス北壁に登頂して女性初のアルプス三大北壁登頂を達成した日で、アフガニスタン国王ザーヒル・シャーが病気療養のためイタリアに滞在中に従兄弟のムハンマド・ダーウード元首相がクーデターを起こして国王を廃位した為にザーヒル・シャーはそのままイタリアに亡命した日で、ひめゆりの塔を参拝した皇太子明仁親王と美智子皇太子妃に新左翼党派・沖縄解放同盟準備会と共産主義者同盟の各メンバー2人が火炎瓶を投げる事件が発生した日で、FIFA2011女子ワールドカップ決勝戦で日本代表がアメリカ代表をPK戦で藪って初優勝を飾った日です。

 本日も倉敷は晴れでありましたよ。
 最高気温は三十一度。最低気温は二十四度でありました。
 明日も予報では倉敷は雨となっております。お出かけの際はお気をつけくださいませ。








 私は書痴である。
 名前は狐。
 倉敷で生まれ倉敷美観地区で育つた。
 生まれた時の事は頓と見當がつかぬ。
 何ても暗薄いじめじめした所でこんこん泣いて居た事丈は記憶してゐる。

 始めて本といふものを見て讀んだ時の事は全くもつて覚えてゐない。
 後で聞くと、絵本といふ一番子供向きの本を只管一心不乱に讀んでゐた幼児であつたさうだ。可愛げがない。
 此絵本といふものは幼児を魅了して本好きにしてしまふといふ恐ろしいものであるといふ話である。
 然し、其の當時は何といふ考えもなかつたから別段恐しいとも思はなかつた。
 但、美しい絵と楽しいお話に夢中になって何だかふはふはした感じが有つた許りである。

 幼稚園の年長さんになつて少し落ち着いた頃が所謂本というといふものゝ讀始であらう。
 此の時、讀書は面白ひものだと思つた感じが今でも殘つて居る。
 第一事実を以て事実を伝へる手段である筈の文章が嘘で構成されていることにわく/\して丸で滑稽に思へた。
 其の後、本を大分讀んだけれどもあの當時のわく/\した感覚を齎した出會は滅多にない。
 加之嘘が真に迫って居る。
 さうして真に迫つた其の嘘の中からどき/\のお話が展開される。
 どうも夢中になってしまって讀むのを止める時が分からなくなつて實に弱つたものだ。
 是が書痴の初期段階といふものである事は漸く此頃知つた。

 其の衝撃が私の運命を大きく変えてしまつた。
 其の衝撃から世界はまるで開き直つたかのごとく其の装いを変えてしまつたのだ。
 いつもと同じ町。いつもと同じ角店。いつもと同じ公園。
 だが何かが違う。

 路上を行き交う人々は輝いて見え、建売住宅の庭先に聞こえる洋琴の音は歓喜に満ち、牛丼屋の卓子で慌ただしく食事をする人達さえ愛おしく思える。
 此の町は、否、此の世界は光り輝く世界となつた。

 数日を経ずして私は讀書の虜と成り果てた。
 斯くも静かな斯くも呆気無い私の書痴への道を親達は予想し得たであらうか。
 我が親達が私を純真無垢に育て上げやうとする試みは此処で潰えた。
 然し私にとつては新たなる始まりに過ぎない。
 讀書の魅力に憑りつかれた其の日から私の本を物色し限られた時間で本を讀む苦闘の日々が始まつたのである。

 図書館や書店は、押し寄せる思想の押し付けによる荒廃をものともせずに其の雄姿を留め、豊富な作品数を誇つていた。
 更に新刊の本が供給され続け新聞すら配達されてくるのである。
 当然私は知識の向上という大義名分の下に讀書といふ娯楽に溺れた。
 そして書痴である事を宣言。
 暇が有ると本を読み、時折、紗に構えた事を謂うやうになつた。
 実に可愛くない。

 あの運命の夜からどれ程の歳月が流れたのか。
 然し今や私は書痴であることを止める事が出来ない。

 私は趣味に給金の殆どを注ぎ込むサバイバルを生き抜き、嘗て今迄如何なる先達も実現し得なかった理想の楽園をあの永遠のシャングリラを夢想の中で実現するだろう。

 嗚呼。書痴の恍惚と不安、共に我に有り。
 新たなる本を読む楽しみが無限に広がつている此の世界を認識する時、眩暈にも似た感動を禁じ得ない。


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つまらない新聞を読んで「なんて近頃はくだらないんだ!」と言った時代もあったろうが、最近の読者はこう言う。「なんてくだらない新聞なんだ!」と。

2019年07月17日 19時21分20秒 | その他の日記





 以下の文は、朝日新聞の『参院選 首相の遊説 政権党の度量はどこに』と題した社説の転載です。


  『参院選を戦う与野党のホームページには、党首ら幹部の遊説日程が告知されている。
   ところが、自民党は総裁たる安倍首相の予定を掲載していない。
   地元の関係者には事前に伝え、報道機関には当日朝までに連絡があるとはいえ、国民に広く政策を訴えるつもりがあるのか、首をかしげざるを得ない。
   非公表の理由について、自民党は、公務との兼ね合いで日程が流動的なことと、現場が混乱する可能性を挙げる。
   首相側近の萩生田光一幹事長代行は「組織的に演説を妨害する方もいる。聴きたくて集まった人に迷惑をかける」という。
   念頭にあるのは、2017年夏の東京都議選最終日、秋葉原での街頭演説だろう。
   聴衆の一部から「辞めろ」コールを浴びた首相が、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言い返し、自らに厳しい世論に向き合わない姿勢が批判された。
   自民党はこの年秋の衆院選で、首相日程の一部を非公表とした。
   昨年の党総裁選最後の秋葉原での演説では、公共のスペースであるにもかかわらず、党関係者が一部を区切って、支援者以外を遠ざけようとした。
   「ステルス遊説」とも皮肉られる今回の参院選対応は、その延長線上にある。
   誰でも耳を傾けることができる街頭での演説は、広く有権者に政見を訴えることに意義がある。
   支援者しか眼中にないような首相の内向きな姿勢は、現に政権を預かる政治指導者の振るまいとして、著しく度量を欠くものだ。
   7日にあった東京・JR中野駅前での街頭演説。
   首相を激励したり、逆に批判したりするプラカードを持った聴衆が陣取り合戦のように立ち並び、首相への「辞めろ」コールと、それに反発する人たちの「黙れ」という怒号が飛び交う――。
   首相の支持派と批判派に分断された群衆は、政権をとりまく世論の縮図のようにみえる。
   幅広い合意づくりの努力を怠り、自らを支持する勢力に依拠して強引に政治を進める政権の振る舞いと無縁ではなかろう。
   「野党の枝野さん。民主党の、あれ民主党じゃなくて今、立憲民主党ですね。どんどん変わるから覚えるのが大変」
   首相はこの参院選で、野党第1党の立憲民主党の党名をわざと言い間違えて、受けを狙う演説を繰り返している。
   枝野幸男代表から「選挙妨害」と指摘されても、反省する風はない。
   与野党がしのぎを削る選挙戦のさなかとはいえ、公党に対する敬意は全く感じられない。
   野党をただ敵視し、異論を受け止める寛容さに欠ける政治は、社会の分断を深めるだけだ』
                      転載終わり。



 つまり、朝日新聞社は、選挙での演説を妨害する輩を応援するというわけなのですね。
 選挙での演説を妨害する輩を応援するということは、民主主義を破壊する行為です。
 選挙での演説を妨害する行為は選挙を聴きに来た人達を蔑ろにする行為であり、選挙に立候補した人の言論を無視し弾圧する行為です。
 そして選挙での演説を妨害する行為を是とする社会となったら、選挙民は立候補した人の考えを知ることが難しくなります。
 そうなれば、民意ではなく妨害する能力が高い方が選挙で勝つことになります。
 朝日新聞社は日本をそんな社会にしたいというわけなのですね。
 政策で戦うのではなく、ただただ「辞めろ!」と叫ぶだけで社会を変える。変えた後はどうなろうと知ったことではない。後は野となれ山となれ。という社会にしたいというわけなのですね。
 阿呆と莫迦が声高く叫べば、全てが変わる。しかしその後はどうなろうが知ったことではない。全てを破壊する。そんな社会にしたいというわけなのですね。
 自分達の政敵の言論は弾圧する。自分達の政敵の演説は妨害できる。そんな社会にしたいわけですね。
 政治が政策で争い時には妥協しつつ相手の妥協を引き出す。という真っ当な政治ではなく、政敵の主張は妨害で叩き潰す。という社会にしたいわけですね。
 そのやり方はナチスドイツが行ったやり方と同じです。
 朝日新聞は朝日新聞が認めた政党によるファシズムを望んでいるのですか?




 そもそも、今の日本の社会を分断し対立を煽っているのは朝日新聞社です。
 自分達の意見のみが正しいと述べて、無数の意見を完全無視して、証拠も無しに人を貶め、デマを世界中に垂れ流し、嘘を吐き、科学的根拠を無視して、人々を扇動する。
 異論を受け止める寛容さに欠けているどころか、異論を述べる者を徹底的に攻撃し排除しレッテルを貼り貶める。
 そのような行為を延々と行い社会を分断して朝日新聞だけがお金儲けをする。
 デマを流しておいてその責任は一切取らない。
 デマを流して弱者を食い物にする。
 そのようなことを延々と朝日新聞は行っているのです。
 デマは世界中に拡散されていて日本は物凄いダメージを受けています。
 その責任を朝日新聞は取るべきです。






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『奇想と微笑―太宰治傑作選』/森見登美彦編

2019年07月17日 17時23分20秒 | 小説・本に関する日記





 昨日の夜は、森見登美彦編『奇想と微笑―太宰治傑作選』を読み返していました。
 作家の森見登美彦氏が「ヘンテコであること」「愉快であること」を主眼に選んだ十九編の太宰治の作品集です。



 「失敗園」では、庭の植物達が喋り出す。
 「貨幣」も擬人化もの。百円紙幣が我が身を嘆いて愚痴を言う!! 
 太宰治のユーモア溢れる小説が集まっています。

 面白かったですよ。
 楽しめました。


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