舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

愚痴り愚痴られて生きるのさ。

2018-01-09 11:46:37 | Weblog


1/7(日)~8(月)にかけて、ほとんど起きられなかったんですけど、この二日間の思い出が寝ていたことだけだと思うと切ないので、自分がやっていたことについてちゃんと書いておこうと思います。



1/7(日)の0時くらいから、とある友人から連絡が来て、愚痴を聞いたり相談に乗ったりしていました。
友人は音楽をやっていて、趣味で楽しみたいはずの音楽が最近、義務みたいになってきたというのです。

趣味としてやっていたはずのことが、段々自分の中で義務みたいになってきて楽しめなくなることはよくあることだと思うし、そうならないために無理をしないで楽しむことが大事だと思います。
…ということを僕は友人に言ったんですが、友人はさらに詳細を語ってくれました。



友人は、単純に音楽が好きだし、たくさん音楽を楽しみたいという非常にストレートな気持ちで音楽をやっているそうです。
しかし、他の音楽仲間たちと一緒に活動している中で、彼らと自分のやり方の間に壁を感じてしまうのだそうです。

と言うのも、彼らが、誰が上手いとか、誰がどこのイベントに呼ばれたとか、そういう小競り合いみたいなことをしているように思えて、それが肌に合わないそうなのです。
そして、彼らと一緒にいると、楽しみながらやっていたはずの音楽が、周りからすごいと思われるために頑張るだけの義務みたいなものみたいに思えてしまって、まったく素直に楽しめないというのです。



それを聞いて思ったことなんですが、要はその友人は音楽が嫌いなわけではまったくなくて、環境が合っていないだけだと思うんです。
おそらく友人の音楽仲間たちには、常に「周りよりも優れていたい」「人よりも上手くないたい」と、周りを意識し、周りと競い合う、そういうスタンスの人が多いのではないでしょうか。

もちろん、音楽の付き合い方は誰もが自由ですから、そういうスタンスの人がいても別に間違ってはいないのですが、逆にそのやり方が肌に合わない人間もいますから、(多分、友人も僕もそのタイプです)そんな人間が無理にそのやり方に合わせても楽しくないと思うのです。
僕や友人のようなタイプの人間に必要なのは、あくまで自分のペースで、自分が楽しむこと、自分が成長することを大切にしながら、趣味と付き合っていけることなのではないかと思います。



ただ、ここで厄介なのは、「周りより上手くなるぞ!」というスタンスでやっている人達の方が、多分、多数派だし、何より僕らより目立つのです。
そして、彼らがどう思っているかに関わらず、そういうスタンスの方が、一見すると優れていて正しいやり方のように見えてしまいがちな傾向があると思うのです。

そうすると、僕や友人みたいなタイプの人間も、ついつい彼らのペースに流されてしまいがちになってしまうのではないのではないでしょうか。
だから、彼らのやり方に流されないように、常に自分らしくいるようなスタンスを、自分で作っていく必要があると思うのです。



そんなアドバイスをしたら友人は喜んでくれたから良かったんですけど、僕はこの話をしながら、「なんか演劇にも似ているなあ…」と思っていました。
つまり、音楽なり演劇なる、ある狭いコミュニティの中で、何となく「こっちのやり方の方が正しい」みたいな「世論」めいたものが何故か生まれてしまって、それが肌に合わない側の人間は居心地の悪さを感じてしまう、気持ち悪いあの現象のことです。

友人にこの話をしたら、「分かる分かる」って言われまして、やっぱり友人の仲良くしている音楽の界隈も、演劇同様に、とても狭いコミュニティなんだそうです。
どうせ狭いコミュニティなら、みんな好き勝手に楽しく自由にやっていればいいと思うんですけど、そんな狭いコミュニティの中で何故か生まれてしまう「こっちの方がすごい」みたいな小競り合いや、暗黙のルールや優劣や、世論めいたものが生まれてしまうのって、僕は心底下らないと思っています。



で、ここから先は、もう完全に僕の演劇に対する愚痴になっていくんですが…演劇っていう狭いコミュニティを見ていると色んな人間模様があって、中にはやたらとみんなが「すごい人」みたいに持ち上げる人がいることに気付いたりするのです。
正直、僕から見るとそこまで「すごい人」には見えないんだけど、何故か誰もそのことを指摘しないし、何故か誰も批判できない、そんな雰囲気を漂わせている人がいるなあ、ってことに気付いて、そういう暗黙のルールみたいなものって何か、気持ち悪いわ~って、僕は思っていたのです。

それがその界隈の中での世論なのかも知れませんが、そんな狭いコミュニティの中の世論に振り回されてしまうのって、ものすごくバカバカしいと思うんですよね。
だから僕は、それまでの演劇界隈との付き合いをバッサリとやめて、無理して付き合うのをやめて、自分のやりたいことだけをすることにしたら、結構すっきりしたんですよね。



この愚痴を友人に長々と話したら、「素晴らしい決断だ」って褒められました。
僕が愚痴った演劇界隈あるあるみたいなもの、友人曰く、やっぱり似たようなことが音楽の界隈でもあるらしいんですよね。



ただ難しいのは、これが例えば絵とか文章とかだったら、仲のいい数人に見せても趣味として成立するものだと思うんですけど、音楽や演劇のようなある程度の人達に見せる必要がある趣味は、どうしても見た人からの反応がダイレクトにくるジャンルだけに、人からの評価を意識して生きている人の方が、狭いコミュニティの中でやっぱり目立ちやすいし「こっちが正論」みたいになってしまいやすい傾向にあると思います。
だから、こういうジャンルの狭いコミュニティの中で、自分だけのスタンスを見付けていくのは、実は結構難しいことなのかも知れないという気はしますけどね。



この、音楽でも演劇でも、せいぜい100人前後の狭いコミュニティの中で生まれてしまう「世論」…クラスの仲良しグループとかスクールカーストとかのせせこましさにも近いものがあると思うんですけど、そういう下らないものには流されずに、自分が正しいと思う道、自分らしい生き方を大事にしたいものだなと、友人にアドバイスしながらあらためて思いました。



何はともあれ、ジャンルは違っても、お互いにこうして愚痴を言い合える仲の友人がいて良かったなあと思っているし、もしかしたらこれからはジャンルで繋がるよりも気持ちが分かり合える者同士で繋がっていった方がいいのかも知れないなんて思いました。
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