舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

ニューヨークの貧困問題の先にある恐怖のアンダーグラウンド!『モースト・ビューティフル・アイランド』観て来ました!

2019-03-10 23:33:58 | Weblog


3/9(土)、シネ・ウインドで『モースト・ビューティフル・アイランド』を観て来ました。





予告編はこんな感じです。



突然ですが、映画のネタバレについて思うことを書いていきます。
個人的にそこまでネタバレは気にしないようにしているのですが、ただ、今まで本気で映画に感動した体験を振り返ると、やっぱりネタバレなしで観た映画が超面白かった時が一番感動的だったなあと思います。

内容をよく知らない、しかし、何だか知らないけれど気になって映画を観てみたら「なんだこの映画!?」「こんな映画だったのか!!」という衝撃を受けてしまう体験に優る感動は、なかなかありません。
ただ、そもそも予告編などである程度の内容を知っていないと、なかなか人は映画に興味を持たないし観にも行かないので、ネタバレゼロで映画を観る体験が出来るのは、かなりラッキーなことなんだろうなと思います。

さて、僕はホラー映画が好きなんですが、ホラー映画こそネタバレゼロで観られることが最も幸運な映画なのではないのでしょうか。
普通の映画だと思って観に行ったら…あれ?ちょっと待って!?実は超怖いじゃん!!ホラーじゃん!という本気で怖い映画体験、ホラー映画好きにとってはたまらない体験になるでしょう。

「ホラー映画だよ!めっちゃ怖いよ!」と言われて観に行ったら、ある程度は怖くても、ネタバレゼロで観た時ほど怖くはないでしょう。
だから、ホラー映画ほど、ホラー映画であるというネタバレゼロで人にオススメしたいところなのですが…ここで問題があるのです!それはそれでホラーが苦手な人が観に行っちゃったら可哀想ということです!

普通の映画だと思って油断して観に行ったらホラー映画だった!という体験、僕みたいなホラー映画好きには最高すぎるけど、ホラーが苦手な人にとってはただの悲劇です!
今から紹介する映画『モースト・ビューティフル・アイランド』が、まさにそんな映画なのです。

ってこの時点でホラー映画だってネタバレしちゃったじゃないか!
ただまあ、自分なりにこの映画の感想をどう書いていこうか考えた結果、怖いよ!ということだけは伝えて、決定的なネタバレは避けて感動を書いていくことにします。



さて、この映画『モースト・ビューティフル・アイランド』は、夢の街ニューヨークに出てきたものの、迫害されながらも暮らす不法移民の女性が主人公で、この時点でタイトルが痛烈な皮肉であることが分かります。
ギリギリの貧困生活を送るシングルマザーの主人公は、ある時、大金を得られるアルバイトの話を聞いて軽い気持ちで飛びついたものの、そこで迷い込んだアンダーグラウンドは、ある意味どんなホラー映画よりも怖い世界だった…という映画でした。

最初は現代の貧困をリアルに描いた人間ドラマかと思わせておいて、観ているうちに少しずつ狂った世界に主人公が引きずり込まれ、最終的には逃げ場のない恐怖の展開に…という話運びが本当に見事で、まんまとだまされた僕は心の底から恐怖してしまいました。
幽霊も殺人鬼もゾンビもモンスターも出て来ませんが、いわゆる、人間の残酷さをじわじわ描いたエグい映画で、何だかんだこういうホラー映画が一番怖いのかも知れませんね。

そして何より怖いのが、この映画が実話に基づいてるということなんですよね。
マジかよ…あんな世界には死んでも行きたくないな…って感じですけど、差別、迫害、貧困の先にあるのが、こういう恐怖のアンダーグラウンドだと思うと、ただのホラー映画ではなく社会的なメッセージ性も強い映画なんだろうなと思います。
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