一つ前の記事には、2/15(木)に観て来た『花筐』の感想を書きましたが…
「大林宣彦監督『花筐』を観て来ました!」
続きまして、同じ日に観て来た『オレの獲物はビンラディン』の感想を書いていこうと思います!
ひとまず予告編はこんな感じです。
どういう映画かと言うと、2010年に、アメリカに住むゲイリーという男性が、パキスタンに行ってオサマ・ビンラディンを捕まえようとすることで、巻きこすドタバタを描いたコメディです。
まずこのゲイリーという主人公がとんでもない曲者なのです。
いい年して大人げなく騒いだり平気で下ネタも言う、しかも大麻を使用しているという、いわゆるチョイ悪オヤジなんですけど、さらに過剰なほどのアメリカに対する愛国心を持った非常に保守的な人物です。
そんな彼は、同時多発テロが起きてからというもの、首謀者とされるオサマ・ビンラディンを政府がいつまで経っても捕まえられないことに怒りを募らせています。
そんなゲイリーは、実は糖尿病の患者でもあるんですが、日課である透析を受けている時に、一つの幻覚を見ます。
それは、「神」と名乗る人物から「オサマ・ビンラディンを捕まえろ」という「啓示」を受けるという、とんでもないものでした。
ちなみにこのシーンで「神」とされる人物は、イエス・キリストのようでもヒッピーの男性でもあるような独特の人物像として描かれます。(こんな神の描かれ方をして「不謹慎だ!」って怒られたりしないんでしょうか…)
さらに、この幻覚シーンは、ゲイリーの周りの人物が次々と「神」となって現れ、あらゆる場所から彼に語りかけるという、非常にドラッギーな描写になっていました。
こうして「神の啓示」を受けて、ウサマ・ビンラディンを捕まえよう!と本気で思い立ってしまったゲイリー。
もちろん、計画的に物事を進めることなんて出来ないので、次々とトラブルを巻き起こします。
資金調達のために向かった先がカジノだったり、武器として日本刀を調達してしまったりするあたりも、もう本当にどうにかしています。
まずは、アメリカからヨットで大西洋を横断してパキスタンに向かおうという無謀する挑戦をするものの、もちろんそんな計画が成功するはずもなく、アメリカの海岸に打ち上げられてしまうゲイリー。
その後、飛行機の受付や入国審査などをめちゃくちゃな理論で言いくるめ(よく通ったよ)、日本刀を持ってパキスタンの国境近くまで移動し、そこからなんとハンググライダーで空から入国を試み、もちろんそんなことは出来ずに墜落します。
そんな一波乱も二波乱もあって、ようやくパキスタンに入国するものの、もちろんオサマ・ビンラディンを捕まえられるはずもなく、行く先々でとんでもないアクシデントを引き起こし、最終的にはパキスタン当局から目を付けられたり、CIAのスパイではないかと疑われたり…
このようにストーリーを読めば分かる通り、ゲイリーはとにかくとんでもないアクシデントばかりを引き起こすとんでもない人物なのです。
しかも彼はあくまで本気で自分の正義を信じ、本気でオサマ・ビンラディンを捕まえることを指名だと信じきっているので、本当に洒落にならない人物なのです。
一応この映画はコメディとして描かれていて、一つ一つのアクシデントはドタバタコメディとして笑えたりもするのですが、冷静に考えると、いや、全然笑い事になってないよ!っていう感じなのです。
そして、この映画の本当にとんでもない!と僕が思うところは、以下の二つ。
一つ目は、なんとこの物語は実話をもとに作られていて、ゲイリーという主人公も実在の人物であるということです。
二つ目は、こんなめちゃくちゃな主人公ゲイリーを演じているのが、なんとあの名俳優、ニコラス・ケイジであること。
いやー、まさかアメリカにこんなにとんでもない人物がいたとは!
こんな映画にしたって「有り得ない!」って思ってしまうような出来事が、まさか本当に起こってしまっていたとは!
ますます笑い事じゃねえよ!
実際、ゲイリーの起こした事件はアメリカでニュースになったらいんですが、こんなとんでもない事件がまさか映画化されてしまうとは…
しかも、あのニコラス・ケイジ主演で…いやー、世の中何が起こるか分からないものです!
映画の終盤では、アメリカに戻ってニュースになってしまうゲイリーまでちゃんと描かれています。
しかも、この事件が映画化することが決定した、というところまでちゃんと描かれているので、ニコラス・ケイジ演じるゲイリーが「俺が映画化するってよ!しかもニコラス・ケイジ主演だってさ!」と言っているという、ある種のメタ的なシーンも登場。
これには思わず、いやいや!それにびっくりしてるのあんただけじゃないよ!アメリカのみんなが、そしてこの映画を観てるみんながびっくりしてるよ!ってツッコミを入れたくなってしまいました。
そんなわけで、「事実は小説よりも奇なり」なんて諺があったりしますが、まさにそんな映画だったと思います。
誰も想像しないようなとんでもないことが起こってしまったという事実にびっくりして、さらにそれが映画化されてしまったことにまでびっくりしてしまう、そんな映画でした。
そんなトンデモ映画「オレの獲物はビンラディン」ですが、実はハートフルなシーンも少しだけ登場します。
と言うのは、ゲイリーの元クラスメイトであるミッチェルが、親戚の子供を娘のように育てていて、その二人だけはゲイリーの数少ない理解者であり、その3人のシーンは少しハラハラはするものの、数少ないハートフルなシーンだったりします。
ちなみに、このミッチェルが親戚の子供を育てているという点から、新潟出身の漫画家、古泉智浩先生はこの映画を「里親映画」として評価していたのですが…
里親映画とは、2/16(金)に開催された古泉先生のトークイベントで登場した言葉なのですが、そこらへんについては、また後日詳しく書いていこうと思います。
「大林宣彦監督『花筐』を観て来ました!」
続きまして、同じ日に観て来た『オレの獲物はビンラディン』の感想を書いていこうと思います!
ひとまず予告編はこんな感じです。
どういう映画かと言うと、2010年に、アメリカに住むゲイリーという男性が、パキスタンに行ってオサマ・ビンラディンを捕まえようとすることで、巻きこすドタバタを描いたコメディです。
まずこのゲイリーという主人公がとんでもない曲者なのです。
いい年して大人げなく騒いだり平気で下ネタも言う、しかも大麻を使用しているという、いわゆるチョイ悪オヤジなんですけど、さらに過剰なほどのアメリカに対する愛国心を持った非常に保守的な人物です。
そんな彼は、同時多発テロが起きてからというもの、首謀者とされるオサマ・ビンラディンを政府がいつまで経っても捕まえられないことに怒りを募らせています。
そんなゲイリーは、実は糖尿病の患者でもあるんですが、日課である透析を受けている時に、一つの幻覚を見ます。
それは、「神」と名乗る人物から「オサマ・ビンラディンを捕まえろ」という「啓示」を受けるという、とんでもないものでした。
ちなみにこのシーンで「神」とされる人物は、イエス・キリストのようでもヒッピーの男性でもあるような独特の人物像として描かれます。(こんな神の描かれ方をして「不謹慎だ!」って怒られたりしないんでしょうか…)
さらに、この幻覚シーンは、ゲイリーの周りの人物が次々と「神」となって現れ、あらゆる場所から彼に語りかけるという、非常にドラッギーな描写になっていました。
こうして「神の啓示」を受けて、ウサマ・ビンラディンを捕まえよう!と本気で思い立ってしまったゲイリー。
もちろん、計画的に物事を進めることなんて出来ないので、次々とトラブルを巻き起こします。
資金調達のために向かった先がカジノだったり、武器として日本刀を調達してしまったりするあたりも、もう本当にどうにかしています。
まずは、アメリカからヨットで大西洋を横断してパキスタンに向かおうという無謀する挑戦をするものの、もちろんそんな計画が成功するはずもなく、アメリカの海岸に打ち上げられてしまうゲイリー。
その後、飛行機の受付や入国審査などをめちゃくちゃな理論で言いくるめ(よく通ったよ)、日本刀を持ってパキスタンの国境近くまで移動し、そこからなんとハンググライダーで空から入国を試み、もちろんそんなことは出来ずに墜落します。
そんな一波乱も二波乱もあって、ようやくパキスタンに入国するものの、もちろんオサマ・ビンラディンを捕まえられるはずもなく、行く先々でとんでもないアクシデントを引き起こし、最終的にはパキスタン当局から目を付けられたり、CIAのスパイではないかと疑われたり…
このようにストーリーを読めば分かる通り、ゲイリーはとにかくとんでもないアクシデントばかりを引き起こすとんでもない人物なのです。
しかも彼はあくまで本気で自分の正義を信じ、本気でオサマ・ビンラディンを捕まえることを指名だと信じきっているので、本当に洒落にならない人物なのです。
一応この映画はコメディとして描かれていて、一つ一つのアクシデントはドタバタコメディとして笑えたりもするのですが、冷静に考えると、いや、全然笑い事になってないよ!っていう感じなのです。
そして、この映画の本当にとんでもない!と僕が思うところは、以下の二つ。
一つ目は、なんとこの物語は実話をもとに作られていて、ゲイリーという主人公も実在の人物であるということです。
二つ目は、こんなめちゃくちゃな主人公ゲイリーを演じているのが、なんとあの名俳優、ニコラス・ケイジであること。
いやー、まさかアメリカにこんなにとんでもない人物がいたとは!
こんな映画にしたって「有り得ない!」って思ってしまうような出来事が、まさか本当に起こってしまっていたとは!
ますます笑い事じゃねえよ!
実際、ゲイリーの起こした事件はアメリカでニュースになったらいんですが、こんなとんでもない事件がまさか映画化されてしまうとは…
しかも、あのニコラス・ケイジ主演で…いやー、世の中何が起こるか分からないものです!
映画の終盤では、アメリカに戻ってニュースになってしまうゲイリーまでちゃんと描かれています。
しかも、この事件が映画化することが決定した、というところまでちゃんと描かれているので、ニコラス・ケイジ演じるゲイリーが「俺が映画化するってよ!しかもニコラス・ケイジ主演だってさ!」と言っているという、ある種のメタ的なシーンも登場。
これには思わず、いやいや!それにびっくりしてるのあんただけじゃないよ!アメリカのみんなが、そしてこの映画を観てるみんながびっくりしてるよ!ってツッコミを入れたくなってしまいました。
そんなわけで、「事実は小説よりも奇なり」なんて諺があったりしますが、まさにそんな映画だったと思います。
誰も想像しないようなとんでもないことが起こってしまったという事実にびっくりして、さらにそれが映画化されてしまったことにまでびっくりしてしまう、そんな映画でした。
そんなトンデモ映画「オレの獲物はビンラディン」ですが、実はハートフルなシーンも少しだけ登場します。
と言うのは、ゲイリーの元クラスメイトであるミッチェルが、親戚の子供を娘のように育てていて、その二人だけはゲイリーの数少ない理解者であり、その3人のシーンは少しハラハラはするものの、数少ないハートフルなシーンだったりします。
ちなみに、このミッチェルが親戚の子供を育てているという点から、新潟出身の漫画家、古泉智浩先生はこの映画を「里親映画」として評価していたのですが…
里親映画とは、2/16(金)に開催された古泉先生のトークイベントで登場した言葉なのですが、そこらへんについては、また後日詳しく書いていこうと思います。