るるの日記

なんでも書きます

福田和子・越前署から伊予署に護送・屈辱感を味わう

2021-09-03 16:11:49 | 日記
■報道陣
7月30日早朝5時
福田和子
越前署から伊予署に護送

ガレージ開くと
稲妻フラッシュ
群がる報道陣
報道陣の車と越前駅へ

護送車から出ると
嵐の閃光
怒濤の足音
刑事の怒号
福田ぁの絶叫
テレビ中継の声
ジャンパー引っ張られ
足を蹴られ
マイクをつきだされ
フラッシュ
フラッシュ
フラッシュ

車内には
30人余りの報道陣乗り込む
急患用の個室に避難

午前6時23分
サンダーバード発車

■愛川刑事
愛川刑事が本署と連絡をとり、河内駅で乗り換えの時には、機動隊がカバーしてくれることになった

けたたましく携帯電話がなる
愛川刑事がニンマリ笑って
「わしの知り合いやった。わしがテレビに映っとったらしい。カッコよかたぞ、いうてた」と胸を反らせた
、、阿呆らし

河内駅で新幹線に乗り換え
通路で私は足元がふらつきしゃがんだ。貧血
「大丈夫?」
婦警の声をせせら笑うように愛川刑事が、「なぁーに、倒れるんが好きなんじゃ」と言うと
嘲笑う声が一斉にあがる
私は屈辱をおぼえた

午前8時39分発
のぞみ号発車
個室に入ると涙が溢れた
そんな私を愛川刑事が、目を丸くして見ていた

午前9時30分
備前駅前で伊予東署に引き渡し






福田和子・越前署刑事の内紛

2021-09-03 15:42:10 | 日記
■越前署
指紋を押し
15年ぶりに書いた本名は
見知らぬ他人
34歳で逃亡し
逮捕された時には49歳
ゆらりと15年が流れた

■午後6時40分
「福田和子だね、殺人容疑で逮捕するよ。もうバッグも預かるからね」
頭の中は子供たちのことだけを思っていた
すまんねぇ、生き恥をはらしてしもうてぇ

■缶コーヒーを貰って飲む
婦警が
「長い間の習慣なのかしら?
椅子に腰かける時も手を浮かし、缶コーヒーを飲んでも、指の跡をふくのね」

「あらそう?気づかなかったわ」

私は久しぶりに笑ったような
安堵感をおぼえた

■刑事の内紛
「逮捕は誰になっとるんや?」
「片岡や」
「なんで片岡やぁ、おかしいやろが」
内紛が起きた

なるほど、片岡はおでん屋のママと同郷の刑事だと聞いている。全国指名手配犯を逮捕すると、三階級特進できるとか、、?
そりゃあもめるわねぇ



福田和子・狐と狸の化かしあい

2021-09-03 15:22:47 | 日記
■時効まで後23日
7月27日(日)

福田和子が美容整形を受けた病院が、逃亡を手助けしたと疑われたから、伊予警察署が賭けた懸賞金100万円に400万円をプラスした

日曜日はおでん屋が休みだから、ママと顔を会わすこともないだろうと、近くを通りかかると
「麗子ちゃ~ん」と八百屋から、機関銃のようなママの声が聞こえた

30分ほどママと立ち話をした
「明日必ず来てよぉ、竹ちゃんも待っとるんよぉ」とママは言う

不自然や!ヤバイ!
竹ちゃん?
あの男と組んだ?
あの男ならもう通報してるやろ
【この時すでに、ママは越前署の知り合いの刑事に、竹中は伊予東署に通報していた】

竹中は
口を開けば猥談ばかり
頭が薄くなりかけた60過ぎ
おでん屋が開店する昼過ぎには毎日のように顔を出し、指定席の1番奥の止り木で猜疑心の塊のような目をして飲んでいる

■時効まで22日
7月28日(月)
昼過ぎにおでん屋の暖簾をくぐるとまだ客は誰もいなかった

竹中がきた
「竹ちゃん、麗子ちゃんが来とるよ」とママ
竹中はいつもの指定席には座らず、私の左隣に腰を下ろした

おかしい
こんなことは一度もなかった
ママは、、涼しい顔である
竹中の目が、チラッチラッと私の横顔に注がれる

間違いない
よりによってこんな男に
通報されるなんて!

「ママ、私にもお酒!」
こうなったら、竹中とママがつぶれるまで飲ませてやる
竹中のコップにお酒をなみなみと注ぐ、竹中はあふれるコップに口をつけ、緩んだ顔で目を細めた

「ママは?」
「ごめん、今日は体調が悪くてぇ」
嘘つき!いつもなら急いでコップを持ってくるくせに

竹中はカラオケを歌う
ママが私にマラカスを差し出して聞く「麗子ちゃん、明日も来る?」
「明日はわからんけど、明後日には来るわ」

竹中は手帳に自分の携帯番号を書き、私に握らせた。ママは見て見ぬふりをして横を向いた
役者やねぇ

竹中はふらつく足で出ていった
私はその後ろ姿を見ながら
一気にコップ酒をあおった
間違いなく竹中は警察に行く

時間がすぎるが警察は来ない
なんだ、今日の逮捕はないのか!
「ママ、もう一本お酒をちょうだい」
竹中と二人で一升は空けていた

ママが銚子を持って、私の隣に腰を下ろした
「ママ、麗子ねぇ、美容整形逃亡犯と似とるって言われたことあるんよ。似とる?懸賞金500万だってぇ、すごいねぇ、もし麗子がもらったら恵まれない子の施設に寄付するんだけどねぇ、ねぇ、ママぁ」
私は酔いと、激情に心が揺さぶられ、大粒の涙を流していた
何よ、自首もすすめてくれないの

「帰るわママ、お勘定してぇ」

今なら逃げれる
私がホテル住まいだとは
ママも竹中も知らない
今なら逃げられる
今なら、、、



福田和子・おでん屋

2021-09-03 14:32:32 | 日記
逮捕されるきっかけとなった
おでん屋に、初めて顔を出したのは
逮捕された年(1997年7月29日)の2月

暖簾をくぐると
止り木だけの明るい店で
客の大半は一見年金暮らしの高齢者
おでん、焼鳥、コップ酒
孤独な背中が並ぶ安酒場

一人で店を切り盛りしているママは
白塗り化粧
挑戦的目つき
五十すぎ
客から酒をすすめられると
「嬉しいわぁ」
甲高い尻上がりの声
ピンクの口紅に姑息な笑

強面(こわおもて)だ!
長年、人の顔色だけを頼りに生きてきた私は、危険な女だと思った

要注意の選別は
目元に険
口元卑しい
色黒
赤みも艶もなくサンドペーパーをかけたような肌

しかし、家庭内の愚痴を言ってきたり、
「麗子ちゃん、ご飯食べたん?」
「このドリンク飲んどき、疲れとれるよ」
そんな心配りが嬉しくて、私は孤独の窓を開いた

福田和子・越前署に逮捕の日

2021-09-03 14:12:13 | 日記
1997年7月29日(火)
時効まで後21日
越前にて源氏名「麗子」

おでん屋の暖簾をくぐった
「あらっ麗子ちゃん、いらっしゃい」ママはいつものように声をあげ、先に来ていた竹中が私の姿を見ると首をすくめて、連れの女の影に隠れた

私が腰を下ろすと竹中は聞きもしないのに、連れの女は仕事仲間と言い、女は顔を私に向け、にっと下品に笑った。そして女は演歌を歌い始めた

「あらっ、マラカスがない。ママ、マラカスは?」
「ごめんね、今朝息子が会社に持っていったんよ」

【この時すでに、昨日私が触れたビール瓶、コップ、マラカスなどは越前署に提出されていた】

歌が終わると女は店を出て行き、竹中が後を追った。「あの顔で美容院に行くんだって~」竹中が店に入りながら、見え透いた嘘をつく

【女は越前署に駆け込んでいた】

店には電話が鳴り、ママは隠れて対応し、竹中は無口になった
【私にかけられた
懸賞金5百万のことを
思っているのだろうか】

店に二組の馴染み客が入ってくると、ママは笑いながら
「麗子ちゃんの横に座ったらあ」

冗談じゃない
この期に及んでまでも
ホステス代りに使おうというの?
「お勘定してよ、夕方にまた来るわ」

午後3時30分頃
「ありがとう麗子ちゃん」
ママが店のガラス戸を開けた

10メートル程歩くと
すーっと、白いワイシャツ姿の男たちがピッタリ身を寄せた

そして、目の前の黒い手帳の男なしゃべった「ちょっと聞きたいことがあるんやけどなぁ」
「・・いいですよ」

私が抵抗するとでも思っていたのか、拍子抜けしたように囲いを解き、車の後部座席へと私をそくした