テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

梅雨の晴れ間に空を見上げる

2012-07-11 23:40:45 | 写真機 画像
旅先で空を撮るというのは、きっかけは残ったフィルムを消化して早く現像に出すために始めた、そんな他愛ないコトからでした。思えば、レンズの保護フィルター代わりに付けていた東芝スカイライト1(A)の効果の真贋を試したくて撮っていたというのもあるかも。カラーフィルム(特にポジ)に悪影響を及ぼす紫外線カット(ローカット)フィルター、で見た目より空が白っぽくなるのを防ぐ、というのがスカイライト系フィルターの効能だったような憶えがあります。いまのデジカメに欠かせない赤外線(ローパス)フィルターと真逆なのは因縁めいてますね。懐かしい東芝ブランドロゴも控えめで、上品なシルバーリングといい、見た目でも、最近のなまら白いベタ文字のデカいレタリングのフィルターとは違います。以前に紹介したツァイスのソフターなども、ボーンホワイトの肉持感のある気品漂うレタリングで好感が持てます。もっとも、専門的(?)に云えば、タルク、炭カル系顔料の書き文字と、二酸化チタン系顔料の転写文字の差異でしかないんですが。

閑話休題、小さな動機から始めた見上げたお空の写真も、それなりに数が貯まってくれば、どことなく見映えがするような錯覚がして、バイクで行った先々での写真が結構たくさんあります。敢えて、撮影場所の書いてないモノは、いま見てみると、うーん、とイツドコのエニグマに浸ることができます。
そういう意味ではExifに撮影情報、GPS機能付きのカメラでは、ドコ情報すらも勝手に記録してしまうデジタル写真には、便利さを実感する反面、あからさまに過ぎて気恥ずかしく感じたりもします。
因みに上の写真にはExifはありません、こうした一手間、デジタル写真で、有るモノ(情報)を消す、っていう作業と、アナログ写真の一枚のスライドの枠に、撮影場所や情報を書き加えるっていう一手間と、その差異はベクトルが異なるだけでない、全く違う深遠なエニグマがあるような感じがします。

空の写真をずっと見ていると、こんな莫迦な思いに耽ってしまうのです。