テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

久しぶりの星天

2012-07-27 23:41:18 | 双眼鏡 望遠鏡
二日続けて、深夜に五輪サッカー試合があり、女子、男子とも、見事なプレーで勝ち、溜飲を下げました。それに続き、今夜はまた久しぶりに雲、霞が少なく、充分星見可能な夜空でしたので、一二三光学の10x50BCF ワイドタイプ双眼鏡で、しばらくじっくりと星空を眺めていました。

やはり、手持ち限界に近い10x50を長時間構えていると、微妙なブレが気になり始めますので、グリップを付け、握った手の肘を壁や窓枠で支えての観望です。
10x50BCF ワイドタイプ双眼鏡について、長時間星見に使用する、しかもある程度条件がいいのは初めてで、この双眼鏡の素性がよく分かりました。瑣事かもしれませんが、CF機故の、右接眼部の視度調整について、CFのピントリングに較べて、回転角に対するピント移動量が穏やかで、視度補正が非常に追い込みやすいのです。CF機の視度調整(左右の目の差異を補正する)の基本は、きちんと両眼で覗いた状態で行うことです。片目を閉じたウィンク状態で視度補正すると筋肉の移動、緊張で、ややもすれば、ズレてしまいがちで、この双眼鏡のように、追い込みやすい視度補正機構の個体では、そのことがよく分かります。両眼視で意識的に左右を見分けるか、あるいは対物キャップを片方ずつ使ってきっちり調整することで、星の点像が引き締まります。逆に言えば、いくら高価な双眼鏡を使っていても、こういうキホン的な使い方をおろそかにすると、性能を生かし切れないことになります。一二三の視度補正のし易さというのは、CFのネジピッチと右接眼部の回転ヘリコイドのネジピッチがきちんと考慮されて造られており、同時にCF機構が左右の接眼部をかっちり制御している証左です。同じポロCF機でもSkyMasterにはこのような感じはありません。一二三機には、クリックストップこそ有りませんが、体調により目の状態は変わることもあるので、調整しやすさこそが評価ポイントだと考えます。

星像は、持っている双眼鏡のなかで、最良ではありませんが、星は充分な点像で、星の色も分かりやすく、星空観望を堪能できます。きちんと保持したときの解像感もかなりなものです。勝間のSS10x50SK-Dのような頑強さこそありませんが、ツクリに甘いところはありません。コーティング、硝材が高級になれば、今の3倍の価格でもおかしくないと思います。