テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

傾斜望遠鏡

2012-10-03 15:31:58 | 双眼鏡 望遠鏡
本当はアルタスHK-60フィールドスコープといいまして、一二三光学さんでアウトレット販売している製品です。以前紹介した、ライト光機製、60mmダハのスポッティングスコープ(以下スポッター)と並べて見ました。


口径は一緒、ポロプリズムで正立し、接眼部45°傾斜型。 逆光対策、レンズのコーティングは、スポッターの方が良い感じ。ラバーコーティングのスポッターと違い、アルタスは総金属製(梨地ともレザー調とも云える表面に、塗装)でいかにもゴツゴツした感じです。アルタスは恐らく防水ではなく、一体型の窒素ガス封入防水のスポッターのほうが良好。


写真のように、ねじ込み式の対物蓋と、同じくねじ込み式の接眼覆蓋があり、叩くとチンチンと澄んだ音がします。

付属の22倍接眼は、アイレリーフも充分で覗きやすく、先日の中秋の名月観望でも、色収差の殆ど感じられない、秀逸な満月を見せてくれました。別売りの40倍接眼では、接眼レンズ口径も小さくなり、覗きやすいとは云えませんが、僅かにコントラスト、色収差は低下するものの、解像感たっぷりなのは変わらない見え味です。
傾斜型接眼は、天頂等、目線より高い仰ぎ見方向を観望するのは見やすいのですが、40倍では、対象を捉えるのに苦労します。
スポッターは直視型、しかも15~40倍ズームなので、高倍率でも、対象の導入が簡単です。
まだ、本格的に覗いていないので、詳細は後日ですが、湾曲収差の極めて少ないスッキリとした見え味です。

なぜ傾斜望遠鏡かといいますと、このあまりにも時空を超越したフォルムが現代のあまたのフィールドスコープとは明瞭な一線を画していて、


そのたたずまいに敬意を払うなら、とてもフィールドスコープとは呼べず、一二三光学謹製HK型六拾号傾斜望遠鏡としか云いようがないからであります。(因みにALTUSは拉丁語で、高みという意)