村上龍さんの文庫本で、雑誌に載った61篇のエッセイを集めた本。
表題の「無趣味のすすめ」は、最初の篇の題名。
趣味の世界は、自分を脅かすものがないかわりに、人生を揺るがすような出会いも発見もない。真の達成感や充実感はコストとリスクを伴った作業の中にある。・・つまりプロ(仕事)の中にある。
他に、例えば・・
ビジネスと読書・リーダーの役割・グローバリズムと日本社会・効率化とゆとり・労働者と消費者・盆栽を始める時・少子化という問題・政治家の仕事・社会貢献と自立・超高齢化社会を生きる・支持政党なしの理由など多岐にわたっている。
短い文章でも、感情に偏らず理性的で厳しく、しかも的確に書かれているので、さっと読み飛ばしてしまうのは勿体ない。中味が濃いので、何度でも読む価値がありそう。
村上 龍さんの本を初めて読んで、是非他のものも読もうと思った。