ノンフィクション作家の藤原智美さんの「暴走老人!」を読んだ。
暴走老人と言う言葉は、すでに独り歩きしているが、いろんな場面で老人の暴走が話題になる。
ちょっとしたことで、突然怒り出す老人が増えたとは思っているが・・。怒りが極端で、どうして?と言う場面も多い。役所で書類の不備を指摘され、突然どなったり、立ち読みを注意され逆ギレ(オットットは大丈夫か?)などは可愛いほう。
70代が80代を殺したニュースにおどろいたが、もう当たり前になった。、万引きなども高齢者が多い。日本の高齢者の犯罪は、世界でも群を抜いていると言う。
ケータイやインターネットがここ20年で急激に普及し、コミュニケーションの土台がズレ、待つ時間がおしい。
自分が老人なのに、レジでなかなか会計がすまない老人に優しくなれず、イライラしたりする。
人はプライドが傷つけられた時、ぐちをこぼせる相手が必要だ。大体リタイアした老人は、社会に疎外感をもっている。
「時間」「空間」「感情」と言う項目にわけられ、論文のような完成度。面白かった。