養老孟司さんの本を2冊読む
「日本人はどう住まうべきか?」は建築家の隈研吾さんとの対談。
だましだましと言う考え方や都会と田舎を参勤交代すると言う考えも面白い。
「庭は手入れをするもんだ」では、人工物に囲まれ、大量のエネルギーを使うことが
豊かなのか?と・・ここで言われる庭とは森のこと。
読みたいと思いながら今まで機会がなかった「銀の匙」
中勘助は明治18年生まれ。
なので、現在では差別語と言われる「きちがい、くろんぼ,乞食、めくら」などという言葉もでてくる。
批判的に聞いていた、亡母が使っていた言葉だ。
おつきさまいくつ 十三七つという歌もでてくる。
いま103歳の父が若いころ歌ってくれた歌詞を鮮明に覚えている。
おつきさまいくつ
じゅうさんななつ
まだとしゃわかいな
あのこを産んで この子を産んで
だあれにだかしょ
おまんにだかしょ
おまんはどこいった
あぶらかいに ちゃかいに 後は忘れたが。
幼少期の記憶をこんなに鮮明に覚えているものだろうか。
しかも言葉が美しく、感性豊かな人間性が誇張なく表現されている。
何気ない日常をえがいているのに、作者と同化してじんわり涙が出そうになる。