花を咲かせよう

鼻先ばあさん、3度目の引っ越しです。
日々の一言絵日記

「デーバダッタ」と「犬」

2015-01-22 15:57:18 | 

                                    

 

中勘助の「銀の匙」を読んですっかりその文章に魅せられ、

図書館で「提婆達多」と「犬」を借りる。

なんだか懐かしい岩波文庫。庶民が安価に古典を読むことができるようになった文庫のはしり。 

「デーバダッタ」は「銀の匙」とあまりにも文体が違うので最初とまどったが、

最初のカビラバスツの場面から、見知らぬインドにいるような臨場感に驚く。

仏教のはじまりや、シッダールタとデーバダッタとの関係を

史実や創作を超えて、「人間とは」こういうものかと考えさせられる。

そういう点では「犬」も人間の根源の部分を扱っている。

 

この本は、図書館の「保存庫」に収められていたものと「閉架」にあったもの。

「区内最後の1冊ではないが、保存したほうがいい」と言う区分になっている。