田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

お櫃(おひつ):木製

2018年02月13日 | 古民具っていいなぁ。
お櫃(おひつ)別名:飯櫃(めしびつ)

炊いたご飯を羽釜から移し入てれて置く器で昭和30年代頃まで使われていました。
保温ジャー→電気炊飯器(保温機能)の順に変わり今では使う人はほとんどいなくなりました。

おひつに使われているのはサワラ材で、油分を多く含み、柔らかく加工しやすい木です。ご飯の湯気を木が吸いとるので、べたべたになりません。
杉や桧の薄い板材を曲げて作られたものもありますが、さわらのおひつが一般的のようです。

水に強く軽いのが特長で、昔から風呂桶や船の部材に使われていました。
乾燥するとタガ(外側にはめている銅製のもの)が緩んできます。元の位置に戻して水に漬けると締まります。

昭和の釜

2018年02月04日 | 古民具っていいなぁ。
古い鉄製の「羽釜」です。重さは判りませんが大変重い物です。17~20Kgはあるでしょうか?
竈(かまど)にかけるために、まわりにつばをつけた飯炊き釜のことです。
羽釜の「羽」の文字はお釜の「つば」を指します。
鉄製が多いようですがアルミニウム製などもあります。

今では全くと言っていいほど使われず、昭和の遺物になってしまいました。
私が子供のころはどの家庭でも羽釜でご飯を炊いて、羽釜を置いた竈の下に薪を入れて火を着け、
竹の棒(火吹竹)から息を吹き込んで火力を調節しながらお米を炊いていました。
羽釜は熱伝導率が高いので、火力が弱くても全体に火のまわりが早く、ふっくらとした美味しいご飯を炊くことができました。

今新品の鋳鉄製の羽釜を購入しようと思うと、同じくらいの大きさ物で8~9万円くらいはすると思います。
更に木製釜蓋(かまふた)が1万円近くすると思います。

最大の炊飯容量は7~8升位ですが、冠婚葬祭の時の飯炊きに使用したのでしょうか?
つばよりも下に、ご飯が炊きあがるようにすると熱がうまく通り、美味しいご飯が炊けるそうです。
サイズは口径51.5m、つば外径60cm、深さ39cmです。


こちらはアルミの「平釜」です。底が浅く口が広い形状の釜。

さつま揚げなどの揚げ物、佃煮、麺茹でなどに使われます。 筍を煮るのにちょうどよさそうです。

新品を買うと1万円以上するようです。(釜蓋の厚みは3㎝で、材はアラスカヒノキ)

サイズは外寸57.5cm、深さ20cm、胴内寸47cmです。

作りは良いとは言えませんが木蓋もあります。

火鉢

2018年01月22日 | 古民具っていいなぁ。
我が家には陶器の火鉢が7個あります。錆びた「火箸」もありますが、「五徳」、「火熾し機」、「消し壺」、「灰ならし」はありません。
炭火が柔らかく、燃える様は心が安らぎますね。
鉄瓶をかけ、湯を沸かしたり、焼きものや焙りもの、燗をつけるなど色々な利用方法もあり、古民家にはよく似合います。

現在は、他の暖房器具の発達などにより使用されなくなりましたが、一昔前まではどの家庭でも必ずあったものです。

大きい物が2個、小さい手あぶりと呼ばれる火鉢が5個です。どれも庶民的なもので高価なものはありません。
大きい物は、直径43cmと37cm、小さい物は直径26cmです。

中に灰が入っている物もありますので使おうと思えば使えます。
木灰は購入すると10Kgで5,000円~10,000円位するので、火鉢本体より高価です。炭も備長炭は高価で、中国産が安価です。
いずれにしても手間と費用が馬鹿になりません。

これは松の絵が書いてあります。

来年には中に炭を入れて、金網を被せ、餅を焼いて食べてみたいと思います。

62年前の藝能画報

2017年11月26日 | 古民具っていいなぁ。
古民具ではありませんが納屋の2階にあった「藝能画報」です。
昭和30年(1955年)3月~6月の4冊がファイルに綴じ込まれていました。
表紙は昭和の女性の清楚な雰囲気と美貌が感じられる、懐かしい写真ですね。
とはいっても私の生まれる前のものなのでよくは判りません。

女優の若尾文子(21~22歳頃の写真)さんです。今は84歳くらいかな?亡夫は有名な建築家の黒川紀章さんです。
日本映画を代表する正統派美人女優の一人で、京マチ子、山本富士子と並ぶ大映の看板女優です。和服姿の艶やかな美貌から、未だに海外での人気が高いそうです。

こちらは香川京子(24歳位)さん。黒澤明監督の作品にも多く出演し、特に黒澤作品に出演すると、看板役者であった三船敏郎の恋人または妻役を演じることが多かったそうです。

ラナ・タイナー。アメリカ出身の女優。既に亡くなられています。

この方は判りません。

ファイルに綴じられていたおかげで、かなり保存状態はいいです。

煙草盆(たばこぼん)

2017年11月23日 | 古民具っていいなぁ。
この煙草盆は、頂き物でが、煙草を吸う時に必要な火入れ、灰筒、キセル、煙草入れなどの一式をのせた箱です。
たばこ入れに入った刻みたばこを詰めて、火入れの中に入っている炭で、火をつけてたばこを吸い、吸い終ったら、吸殻を、少量の水が入った灰落としに捨てます。火入れは、ライター、灰落としは、灰皿ということのようです。(ともさんの焼き物。骨董紀行より)

右側の灰が入っている器が火入れで、煙草につける火種を入れておく器で、中に灰を入れ、火が点った切炭を中央に埋めて、喫煙の際の火種とします。
写真の物は金属でできていますが、陶器製もあります。
竹の筒が「灰落とし」(灰筒)で、灰を捨てるものです。
今時、このような物は使いませんが大名が使ったものは豪華な装飾が施されているそうです。

煙管(キセル)と煙草入れもほしい!どなたか下さい。