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座敷箒(ざしきぼうき)

2018年01月22日 | 田舎暮らしと道具
座敷箒は室内用で、畳の座敷を掃除するために使用するものです。勿論フローリング床など畳でなくとも使用可能です。(それくらい誰でも知っているわ!と怒られそうですが。)

座敷箒の材料は、京都以西が棕櫚(シュロ)が一般的で、ホウキモロコシの箒は江戸独特のもので「江戸箒」などと呼ばれていました。
江戸箒は当たりが柔らかくてコシがあるので、力を入れなくてもササッと掃き出しやすいのが特徴です。
電気掃除機の普及と畳部屋の減少で、昔ながらの「ほおき」は使用されることは少なくなり、今では家にこの座敷箒があるという家庭は少ないと思います。
しかし、今でも愛用されている方もいて製造・販売されています。ホームセンターにも売っています。
東京都中央区京橋に「白木屋傳兵衛」という「江戸箒の老舗」がありますが、こちらの店は天保元(1830)年に銀座で創業。その後商人の街京橋に移り、江戸の終わりごろからこの箒を作り続けているそうです。
私の子供の頃はどの家でもこの箒を使っていました。
写真の箒は茨城県筑波郡大穂町(現在のつくば市)で生産されていた伝統工芸品の「ほうき」です。
箒に使われる「ほうきもろこし」(イネ科:一年草)の栽培も無農薬にこだわり、地元産の草を使用し、昔ながらの製法にこだわり一本一本手作りしているそうです。
ホウキモロコシの名の通り、ぱっと見た感じはトウモロコシ畑そっくり。4月に種をまくと、青い草からだんだん黄色くなって、最後には黒い実が稲みたいに垂れてきます。ただ、そこまで実が出てしまうと箒として使えないので、種まきから3ヵ月たった7月くらいに草(穂)を収穫してしまいます。ちなみに、現在国内でホウキモロコシを栽培する専業農家はほとんどなく、国産品は大変貴重です。
我が家には元々2本の座敷箒(長柄箒と手箒)がありましたが、ヨレヨレになっていました。

やはり昭和の家にはこの手箒が似合うと思い、昨年の8月に茂原市の「藻原寺(そうげんじ)がらくた骨董市&フリーマーケット」で購入しました。
「白木屋傳兵衛」の特上品(手箒)は10,000円以上するものもあり、おてがる箒でも4,500円しますが、私の買った物は製造者直売なので、かなりリーズナブルなお値段でした。因みに長柄箒には、54,000円もする物まであります。これをどんな人が買い、どのような場所の掃除に使うの気になりますね。
ほうきの値段は、ほうきの種類とほうき草の量、柄の長さなどで決まり、利用頻度にもよりますが、だいたい10年から15年は使えるそうです。


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