三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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ニュルニュル系1

2004-09-09 14:09:45 | モンスター映画
 ■ザ・グリード■ すべてが実は一匹に繋がっていたという壮観なる真相なんかどうでもよくなるモンスターパニックの模範演技。人間側に悪者がしこたま混ざっていて仲間割れを抱えたまま怪物と対峙しなきゃならない構造ったらモウ、たまりませんや。じりじり喰われていくときお情けの自殺用ピストルを渡されたボスの、最期までどーしよーもない悪辣ぶりと無惨の表情なんか五重丸。あえて注文つけねばならんとしたら、豪華客船3000人大殺戮現場をスタートしか見せてくれなかったこと。むろん、死体の山が想像力にアピールするうえでは暗示法こそ正解だったかもしれませんがね。理想的怪物映画でした。
 ■エイリアン2■ 前作より格段にパワーアップ。ただ気になるのは、最後にリプリーとサシで勝負するのは卵のところにいたエイリアン・クイーンと同一個体ですよね? だとすると工作機械とのタイマンに合うようかなりサイズが縮んでいるような。エレベーターに乗れるところもそうだし、二度の唐突出現時の「うおおおお」的でデカサに比べて便宜的すぎるのでは。
 ■エイリアン3■ 2で生き残った面々を子ども含めてあっさり殺したところに好感。しかしエイリアンは一匹になるとまた強くなるんだな、怪獣映画のお約束通り。人間側に武器がないってこともあるけど最後の復活跳躍なんかかなりしぶとい。
 ■エイリアン4■ やっぱエイリアンは複数襲撃パターンが好きかも。今さらながら尖った歯列がいかにも釘っぽい作り物なのが気になるにせよ。リプリーが最後にわが子を殺してしまうのはいくらなんでも人間寄りの御都合主義にもほどがあるって感じだが、殺し方がまことに面白すぎるのでマルです。
 ■ジェラティノス■ ニュルニュルだけは一貫していたけれど結局どんなのが基本形かわからなかったところがねェ。まあそつのない作りでB級上位に行くかとほくそ笑んでいたら、最期の手抜きが致命的でしたな。爆死の様子が映ってないし。それに口の中へ爆弾手投げの距離なのだからあれだと主人公も当然吹っ飛んでるはずでしょう。
 ■フランケンシュタイン対地底怪獣■ 最後の大ダコがハイライト(あのシーン、海外バージョンだけですって?)。もちろん序盤の浮浪児の変身ぶりからフランケンへの濡れ衣にいたる流れはホラーとサスペンスの純粋型だし、フランケンvsバラゴンの格闘シーンも堂々たるもの。むろんすべての光源は水野久美ただひとり。あまりに対照的な『マタンゴ』のあの役などと見比べると感動の溜息が止まりません。
 ■デューン/砂の惑星(デヴィッド・リンチ)■ サンドワーム。これだけデカいともう全然怖くありませんや。人間陣営の方が怪物ぽかったかも。
 ■インベイド■ たったのあれで疑心暗鬼、同士討ちってことじゃほんと、なんのための特殊部隊突入かと。なんのためのエイリアンの素晴らしい造形だったかと。早とちり女の償い用自虐英雄行為も白けさせられるばかり、まあ勝手にやっててくださいと。で続編ぽい作りだったけど本編てどこかにあるんですか? それとも新手法のつもりか。例のバカ女のパイチラ戦法が回顧紹介シーンに出てきた時点で早くも私は諦めましたが。
 ■スクワーム■ 「気持ち悪い」というレビューが目立つが、私ゃ気持ち悪さ不足でフラストレーション溜まった口ですけど。近くにいても即座に襲ってくるわけでもなし、物理的な恐怖も乏しい。理科教室のテレビ番組式に牙をアップで映されてもな。普段じかに見ているミミズの方がリアルだからか。ゴカイも飼ってみようかな。
 ■エンバイロン■ ヘビなのかナメクジなのかハッキリしろと。それに『ドラゴンファイター 炎獣降臨』ばりに同じ映像を使いまわしすぎですよと。
 ■オクトパス■ ビジュアル合格点は客船を襲う海上シーンだけかな。なぜかテロリストだけ狙った細かい芸でヘリコプター落としたのもお手柄。で最後がうっわーひでぇ。主人公はどんな無理してでも絶対生還すべしなんて内規設ける必要ありませんって誰か言ってやって。『シャーク・ハンター』ごときが模範になってしまうようでは侘しすぎです。
 ■テンタクルズ■ うーむ……。母親が立ち話している背後で乳母車が赤ちゃんごと消えるオープニングは気合い入ってるんだが……(しょっぱな小学生を惨殺した『モンスター・パニック』『ヒューマン・キャッチャー』を凌いでますな)。しかるにどうものんびりした雰囲気とやたら自己主張強い音楽は何とかならなかったの。それにせっかくあれだけ大勢殺してくれた肝心のあいつも、最後たった2頭のしかも人に馴れたシャチにあっけなく引き裂かれちゃうんじゃあ、モンスターならぬしょせんはただの天然ダコ。『オクトパス』のに比べると1~2割程度のサイズみたいだから仕方ないかな。(しかし潜水艇を破壊しワイヤを無茶苦茶にした化け物がシャチにああも簡単に? いかなる怪物も生物学的天敵には無力、という法則を示してくれたと見ればなかなかオツではありますが)
 ■宇宙大怪獣ドゴラ■ ビデオパッケージにあるような美麗な全体像はついに現われず。それでもドゴラのデザインの良さは目を瞠るものがありますがね。けれど2度目の登場シーンこそ山場かと思いきや本体すでに亡く、色とりどりの岩がぼろぼろ落ちてくるだけというのではなあ。決して弾の当たらない人間同士の銃撃戦はもういいから、ドゴラに焦点当ててくださいよ。初回登場シーンはなかなか期待させたのだから。
 ■水爆と深海の怪物■ まあタコはタコとして(完全に上陸してほしかったですが)、ジャンル的に怪獣中心でやってくださいよ、美人が登場したとたん上~下視線走らせぐっと接近が主人公のたしなみですか? 白人男のステレオタイプ化は自前でやってるんですね。ああ50年代だなあ(9年後に『宇宙大怪獣ドゴラ』で夏木陽介が真似しちゃってますが)。しかしもたつきまくったチープな海中シーン見ると(水槽セットがバレバレ)、特撮の歴史も険しかったんだなあと。
 ■ザ・ビースト■ 海面にふわーっとイカの影が浮かび出るところくらいですかね。見どころは。
 ■ザ・ヒル■ ヒルを引っ張ってるピアノ線が見えてるところが御愛嬌にすらなってないのが悲しい。2002年制作でしょ、時代の技術水準と無関係にやってるほんのジャンクでしたね。
 ■ノイズ■ 引っぱって引っぱって結局たったのあれかゃ。主役に演技派そろえさえすりゃお話がカスでも映画として成り立つと言わんばかりの。まったく、すべての目的だったエイリアンの出番があれでは、〈大〉場面のないトイレ盗撮ビデオを最後まで観てしまったような味気なさ徒労感のみ残りました。まあモンスター登場場面だけ目当てに映画観ている私も悪いことは重々承知の上だがそれにしてもです。

平成ゴジラ系1

2004-09-08 04:28:27 | モンスター映画
 ■ゴジラvsビオランテ■ この段階ですでに「ゴジラ」は恒例イベント化しておるのだなあ。緊迫感は絞り出せていても肝心の「驚き」のないことおびただしい。ビオランテ進化形の突進姿(これはこわい!)をもっと見せてほしかったんだがな。しかし三原山爆破とやらの直後に安易にゴジラ登場というタイミングがありゃりゃ。そんな簡単に起こっちまうことのために大事な抗核バクテリアを渡さんでくださいよ。あと、登場女優の中でビジュアル的に一番きもちいい沢口靖子が早々に消えたのは残念でした。
 ■ゴジラvsキングギドラ■ キングギドラの作り方が面白いね。高エントロピーでの怪獣作成とは。首が1本だけメカになってる再生キングギドラにも拍手。未来人同士の確執なんかどうでもいいから、あのギズモタイプを3匹といわず8匹合体させてヤマタノオロチを作ってほしかったですよ。ヤマタノオロチは1回よそでスカタンこいてるんで。あとタイムトラベルのパラドクス関連もちょっと突っ込みがほしかった。
 ■ゴジラvsモスラ■ やっぱりおれ、モスラはダメだなー。怪獣同士の「交流」って勘弁してほしいしね、モンスター度が急落するんで。百%お子様劇場でしたと。昭和モスラの小美人とやらに比べてこっちの(コスモス)がちゃんと美人らしくなっていたのが救いですが。
 ■ゴジラvsメカゴジラ■ ラドンが蘇りを繰り返すのがうれしかった。火の鳥状態がまぶしくてかっこいいし。メカゴジラのいろんな戦法ったらまあまあ楽しいけれど、ゴジラ型である必要はないんですよね、結局。『vsスペースゴジラ』のモゲラもそうだったけど。どうせロボット使うなら疑似バトルより、『ミレニアム』のあの貫通ミサイルの低空水平発射みたいな、ああいうテクをもっと見たいかも。あとやたら湿っぽいテレパシーは毎度鬱陶しすぎるんですけど。
 ■ゴジラvsスペースゴジラ■ 驚いたな、平成シリーズでもこんな幼稚なゴジラを作ってたなんて。正気ですか。スペースゴジラがブザマすぎるし、結晶体が作り物すぎるし、小高恵美が桜庭和志に似ていすぎるし。「人類が宇宙を汚すかぎり」「ゴジラはいい奴だったよなあ」ってあんた……。考えうるかぎり最ッ悪の映画。
 ■ゴジラvsデストロイア■ 初代ゴジラを葬ったあの究極兵器オキシジェンデストロイヤーから生まれた怪獣でしょ、のはずですよね、ゴジラの天敵となるべき必殺怪獣なのにどうしたデストロイア。群れに本体に、あれだけ鳴り物入りで出てきといてあまりにあっけなさすぎないか。ともかくメイン敵役を差し置いてジュニアだかリトルだか、ミニラの平成版みたいなキャラクターって必要なんでしょうか。
 ■ゴジラ×メガギラス~G消滅作戦~■ ムシ系1参照。
 ■ゴジラ2000――ミレニアム――■ 形成途上の出来損ない怪獣というのはたぶんゴジラシリーズ史上初、いかにも奇形っぽいいびつな格好もなるほどだし、名前がないところもイケテるし、破損円盤との連動でなかなか強えのも面白いじゃん。インデペンデンス・デイばりの円盤ももともと格好よかったし。しかし毎度のことながら〈ゴジラvs〉シリーズってのは後半のバトルシーン、博士も幹部も隊員もみんなボケッと見物してるだけって布置がどうにも間抜けですな。最後、ゴジラが至近距離で暴れて超危険というのに「カタギリー」なんてのんびり手伸ばしてんじゃないってんですよ。リキの入ったSFXが泣きます。
 ■ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃■ バラゴンだけなぜタイトルに載せてもらえないわけ? あんな怖い白目ゴジラに真っ先に単身挑んだ健気さは感涙を誘うというのに。それにしてもいい加減にモスラは兵役満了としていただけないものだろうか。ゴジラと戦うのに肉弾戦不能の生き物は違和感引きずりまくり。ゴジラファンがモスラを観たがっているという思い込みはどこから来るんだろう。どうして原案通りバラゴン、バラン、アンギラスにしなかったかと。キングギドラ出すくらいならヤマタノオロチとか(これでスカタン3度目だろ)。土地の守り神たちというコンセプトなのだから伝統的な風情なのをね。

神・呪術系1

2004-09-07 00:06:54 | モンスター映画
 ■大魔神■ 大魔神ってちょうど怖い大きさだし(ちゃんとこっちを一人一人見てる大きさ! 隠れてもダメ!)、悪どもを滅ぼした余勢で罪なき村人たちをぶっ飛ばし続ける暴走場面には好感が持てますしね。子どもの頃観たときの尋常ならぬ怖さが、今観ても変わらないのはさすがです。
 ■大魔神怒る■ 依然として怖い大きさだけど、なんか、遠くにいるときはゴジラ並みの大きさで近づくにつれだんだん縮んでリアルな怖さになってくるような。
 ■大魔神逆襲■ タカの活躍場面がもっとあるとよかったのですが。子どもと追っ手の対決も、もうちょっとアクションがほしかったかも。しかし雪の中でも依然として怖さの衰えない魔神。終盤のみにカタルシスが集中するこの定型は、むしろ慣れてきたこの3作目あたりでこそ一番効果的だったりする。
 ■ヤマトタケル■ ほどよい種類のクリーチャー。うれしくなるね。異形性でクマソ神が一番かな。トリがあまりにチープにメカっぽすぎたのがあれだけど、ほとんどモンスターにフリークにカミに出ずっぱりはうれしかったですよ。ヤマタノオロチは、せっかくなら火炎とビームを別々に使わず併用してほしかったが、ビームに関しては人と神の〈目からビーム〉撃ち合いもあったことだし。最後にカミを殺さない簡潔な理屈も良かったね。
 ■陰陽師■ 青龍・玄武・朱雀・白虎が出てきてくれるかと期待したのですがねえ。モンスター度がかなり乏しかったのと、モチヅキノキミ(何とも中途半端な鬼面だね)の死に際のもたつき等目立ちすぎるテンポの悪さとで、決して傑作ではない。呪いでボコボコになった赤ちゃん(腫れ物はちゃんと蠢いていたし)と二度にわたる方術合戦(最後の直接対決を入れると三度か)はなかなか面白かったけれど。
 ■陰陽師Ⅱ■ ちっ。ヤマタノオロチなしかよ。前作に続いてスカタンこいちまったわ。スサノオだけじゃどうにも……。しかし深田恭子ってやっぱり可愛いのだな。ちゃんと死んでくれて良かったし、だからなおさらオロチを期待したのに……。しかし結末、ギャグにもなってないアッハッハってありがちパターン、なんとかしてくれないかナ。
 ■プルガサリ 伝説の大怪獣■ 獄中で飢える父親に姉弟がメシを素手で長距離投げ入れの図はなんかすげ~って口あんぐりモノで好きだったけど、特撮ははっきり類似先行作・大魔神の方が上。怖さも。一件落着では終わらず味方が敵になってしまうラストは破局を予感させて嬉しいが、ヒロインが命を取り留めたかのような暗示は余計だったなあ。あと「金日成勲章に輝く」の字幕も。しかし「圧政を倒す」がモチーフのこの映画が勲章ですか、北朝鮮で。
 ■帝都物語■ あ~あ。学生演劇ですな。将門の怨霊ねぇ……。悪いのは原作か脚本か、破綻がいっぱいありすぎて一々ツッコむ気も失せたけど、一つだけ質問させてください。「学天則」っていったい、何しに地下に出向いたわけ? クリーチャーいっぱい出してくれるのはいいけどどいつもこいつも一瞬で場面切り替わっちゃいやがるし。せめて女が巨大白バッタを吐き出す場面くらいちゃんとアップで見せ続けろよ。怒るよ、もう。てかあれで135分はかなり切ないものがありました。
 ■帝都大戦■ 『帝都物語』よりゃだいぶマシだわな。空襲の帝都破壊シーンなんかがんばってるし(『物語』の震災シーンよりずっと)、だけどモンスターが出てこんじゃないか。あのムシもたかだか夢のシーンだし。それと戦況的に言って、あの時期ヒトラーを呪い殺す意義など皆無だったのに、史実を歪めてはいけませんね、最後の字幕よ。

妖怪系1

2004-09-05 16:21:08 | モンスター映画
 ■妖怪百物語■ ラストの百鬼夜行だけで全編やってほしかったくらい。もちろんストーリー中での妖怪たちの活躍も大首から姿なき「おいてけ堀」にいたるまで行き届いているのであって。百物語の二人の釣り人はビアスの例の短編ですな。不覚にも見破れなかった。
 ■妖怪大戦争■ 河童があまりにかわいそう。後遺症がなければよいのですが。それにしてもダイモンがもっとかっこよければなあ。強さとビジュアルとの落差が激しすぎるよ。飛行姿なんか人形そのものだものな。それにデカくなりすぎ。日本妖怪の団結決起の模様もちょっと人間的すぎたな。とはいえ妖怪たちの迫力は前作以上なのだが。両親を無惨に失った子役の有意義な出番もありませんでしたね、ここまで妖怪たちが活きていては。百鬼夜行の大興奮も相変わらず。
 ■東海道お化け道中■ 徳川時代の街道沿い茶店体験ののどかさが旅の切実さと良いコントラスト。悪人にサイコロの賭けを持ちかけられて子役が答えた「やる!」にシビれました。妖怪たちが前2作的な人間性を持たずただ現われては消えるところに情感。出番も控えめなのがかえってよろし。本作最大の妖怪である骨骰子にして台詞はおろか意識の形跡すら無しきた。ただラストはあれカタルシスがあったというべきなのかなあ。
 ■さくや 妖怪伝■ (ムシ系2参照)
 ■ヒルコ 妖怪ハンター■ (ムシ系2参照)
 ■学校の怪談■ (ムシ系2参照) 
 ■学校の怪談2■ やっぱり子どもの持ち味は「泣く」でしょう! 「絶対泣かしてやる!」も出てきたし。これぞ子ども界、さんざん大ウジ虫にいたぶられた勝ち気系女子が膝抱えて泣いてた場面、いい光景ですねえ。ただ前作よりシュールになってるぶん、男子対女子の意識の兆しを強調してバランスをとらざるをえなくなったらしいところがどうも。泥棒が絡んでくるだけで十分な気はしたが。あとせっかく向き合ってるんだからカブトとクワガタにもう少し活躍してほしかったですねえ。しかしなるほど前作より『アザーズ』にさらに近づいたか。じいさんが出てきていたとは思わなんだ。
 ■学校の怪談3■ はぐれたり合流したりしながらドタバタ駆け回る構図は前2作を踏襲だが、なんとも友情だの恋愛だの家族だのを前面に出したありきたりな人情劇になってしまいましたねえ。キスしちゃだめだってばよ~。シリーズ中ずば抜けて洗練度の低い駄作。ホネ恐竜が走り回ってくれた時点でやや持ち直しましたが。
 ■学校の怪談4■ 途中でこの雰囲気じゃ~モンスターは期待できないなと観念したのだが、ほんとに最後まで出てこねぇでやがんのよ、まったく。人面ガニや歩く人形や骸骨魚や「海のお守り」じゃあモンスターとは言い難いしなァ。キーパーソンの文房具屋がいっこうに自発的に活躍しようとせず優柔不断以前なのはかえってリアルでした。最後もヤエを別に助けるわけでなし。てわけで話自体は悪くないのだが、子役の演技は4作中一番ダメでしたね(脇役の子たちの台詞まわしの堅さは何よ)。しかしああも昭和10年代ぽい顔の子どもをよく見つけてきたもんだな。とくに背の高い女の子。髪型であれだけ作れるものかな。
 ■新生 トイレの花子さん■ あれれれ。困ったもんだな。『学校の怪談』とはえらい格差だ。小学校と中学校の違いというのは関係なさそうだな。散漫この上ない展開。空回りするおとなの熱演(笑)。やはり妖怪とか悪霊はまじめにつきあう相手じゃなくて、『学校の怪談』式に行き当たりばったりが正解なんですな。

爬虫類・恐竜系2

2004-09-05 04:15:01 | モンスター映画
■ジュラシック・パーク■ これに素直に感動しなきゃ嘘ですよ。子どもらがティラノサウルスに追撃される場面は、この超A級映画じゃ絶対に子どもは傷つかないと所詮わかっちゃいてもビジュアル力で手に汗モノだし、最後のティラノ乱入による超間一髪なんかもお約束もいいところなのにオーディオビジュアル力にて大納得。うううーむ。
■ロスト・ワールド ジュラシック・パーク■ 崖から宙吊り場面は圧巻ですってば。真上からのアングルってのはよくあるけど筒抜けがほんとにもう絶景。そこで救助をつとめる結構メイン寄りの人が1人ちゃんと食われたのもツボが押さえられてる感じだし、小型恐竜の端正な活躍も光ったし、最後の街でティラノ大暴走の巻も文句のつけようがありません。
■ジュラシック・パークⅢ■ 肉食恐竜の異種バトルが最高にうれしい。これをもっとやってほしかったのだよ、前2作でも。しかしティラノサウルスが負けるとはな! 勝者スピノサウルスの色がまたいいのだなあ。プテラノドンとの交戦劇も敵はまことにほどほどの強さでリアリティ満点だし。そう、陸上でなら翼竜相手に人間も結構キックで戦えるかも。納得ずくめの大作で、ウン、やっぱりモンスター映画と割り切ったこういう映画がたっくさん作られなきゃ。
■キングコブラ■ デカクもないし人間と互角に戦う程度だしちっとも面白くねえや。どうせなら最後、金属カプセルを牙で全部破って脱出する寸前まで映してくれや。