講師:松原 典子 上智大学外国語学部イスパニア語学科准教授
1.プラド美術館とスペイン王室コレクション
2.小品の愉しみ その1(主要出品作の解説)
3.小品の愉しみ その2(主要出品作の解説)
上智大学社会人講座の頭書講座を受講します。
第1回目はスペイン宮廷とプラド美術館の歴史を中心としたお話。
レコンキスタを経てアラゴン王とカスティリア女王が結婚しスペインが統一された。
その後スペイン王家とハプスブルグ家との婚姻を経て世界に冠たる大帝国を築き、それに伴い美術品も収集された。
ハプスブルグ家の領地だったフランドルの画家の作品が多く、またベネチア派の絵画も多数収集された。
フランドルの画家ではルーベンスや、ヒエロニムス・ボス。ベネチア派ではティツィアーノなど。
またスペインの画家ももちろん多数収蔵されている。ベラスケス、ゴヤ、ムリーリョ。
ただ、スペイン宮廷内画家はフィレンツェやローマで重んじられた素描派が殆どで、色彩派であるベネチア派の絵画は別に発注するなどしていた。
たとえば、先ほどのルーベンスやティツィアーノなど。
従ってベラスケスのようにスペイン人が宮廷画家になるのは珍しかったとか。
プラド美術館の収蔵品の収蔵に当たっては、フェリペ2世、4世の尽力が大きかった。
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今回の展覧会ではヒエロニムス・ボスの作品が必見であるそうです。
もともと寡作で板絵が多いため、移送に難があるので日本での展示が適わなかったそうです。
今回の展覧会はスペインで開催されたものの縮刷版のようなものでありその際発行された図録をもとにし
て今回の展覧会用の図録ができたそうです。
その図録のスペイン語から日本語訳をなさったのが講師の松原先生です。
http://mimt.jp/prado/