わん太夫の迷路

気ままに人生を送りたいな~、との希望的観測と共に

十二月大歌舞伎

2018年12月21日 15時12分54秒 | 古典芸能

今年最後の観劇を掉尾の一振として、気張って桟敷席で観ました。
今年はいろいろドタバタして、歌舞伎座まで来てそのままドタキャンしたことも有り感慨深いものがあります。

演目はこれぞ極め付け、玉三郎の阿古屋。...
元は文楽人形浄瑠璃の壇ノ浦兜軍記ですが、最近は専らこの「阿古屋」の段のみが上演されます。
平家の武将悪七兵衛景清と親密な関係にあった阿古屋に景清の居場所を尋ねるもの。
尋問するのは秩父の重忠(あの鵯越の武将畠山重忠)
重忠は阿古屋を拷問にかけるが、琴、三味線、胡弓を弾かせ、演奏に乱れがあれば嘘を言っているとして責めるがその演奏に乱れはなく阿古屋は釈放される。

他の演目は「あんまと泥棒」これは落語のような喜劇仕立て。中車のあんまが見所。
「二人藤娘」は梅枝と児太郎の女形2人による華麗なる踊り。

今月の演目は女形の人間国宝の玉三郎による芸の伝承が大眼目。阿古屋も玉三郎しかできなかったのを、今月のBプログラムで梅枝と児太郎が交代で受け持つ。

参考までに、1月(大阪)と2月(東京)の文楽公演では桐竹勘十郎が阿古屋を遣ります。