阿部ブログ

日々思うこと

中国共産党軍の「尖閣=沖縄解放戦争」 と 「南シナ海制圧戦」

2014年02月24日 | 雑感
オーストラリアの外務大臣が、今月20日、南シナ海における緊張緩和の行動ガイドライン策定を行うASEAN (Association of Southeast Asian Nations)の政策に賛同の意を示した。この背景には、インドネシアとの領海侵犯事件や中国海軍の進出が背景にある。
最近、オーストラリアは、インドネシアの領海を侵犯しているとの抗議を受けている。インドネシア政府によれば、去年12月1日から年明け、1月20日に掛けてオーストラリア艦船による領海侵犯事案が発生しているとしている。この領海侵犯は、オーストラリア軍などの艦船が意図的に行っていると言うより、インドネシア国内から保護を求めてオーストラリアに来る小型船の対応による準過失である。
オーストラリア軍は現場部隊に対して、領海の基線から12海里以上離れているよう、つまり領海侵犯するなと命令しているが、現場部隊は仕事熱心なのか、ついついインドネシア領海に入り込んでしまうようだ。勿論、インドネシア政府は、オーストラリア海軍の作戦中止を求めているいる。

また、2月には中国共産党海軍が、オーストラリア領クリスマス島とインドネシア・ジャワ島の中間海域に、駆逐艦×2隻、揚陸艦×1隻で進出。オーストラリア空軍は、P-3Cを発進し監視対応を実施。この3隻は、スンダ海峡からジャワ島を越えてバリ島とロンボク島の海峡ロンボク海峡を北上し、バリ海に抜けた。この船団は、その後、マカッサル海峡を通過しセレベス海に入った。これは2014年最初の外洋訓練で、海洋調査のデータ収集が目的との事だが、オーストラリア軍は、今後、中国共産党海軍の艦船がインドネシア=オーストラリアに近接したインド洋海域への出没が増えると予測している。 事実、中国共産党海軍の外洋での活動、特に南シナ海での活動を2012年以降、顕著に拡大し水上艦艇7隻と潜水艦群の船団が、フィリピン海に進出している。昨年にはフィリピン海への進出規模がより拡大し、明らかにフィリピンをターゲットにした艦隊演習が20回以上実施されている。今年は、いよいよインドネシアを越えて、オーストラリア=インド洋海域にも進出してきたと言う訳だ。
オーストラリアはともかく、フィリピンはまともな海軍もなく、中国共産党海軍の脅威にさらされている。1月27日には、スカボロー岩礁周辺でフィリピン漁師らに中国沿岸警備隊が放水砲を使用したとしてフィリピン参謀総長が中国を非難している。漁業資源が豊富なスカボロー岩礁では、2012年、フィリピン=中国間で紛争が発生している。最近の中国共産党海軍の動向を踏まえて、フィリピンを訪問した米海軍作戦部長は、フィリピンとの相互防衛条約が存在するし、中国が南シナ海の島嶼を軍事力をもって占拠する行動に出た場合は、フィリピンを支援すると発言している。つまり旧植民地を守ると言う事だな。こうなると「南シナ海制圧戦」も長期化することになる。

さて、中国共産党海軍の動きが懸念されるのは、勿論、東シナ海も同じ。
訪中を終えた米陸軍参謀総長は、尖閣諸島の領有権問題をめぐって対立している日中関係について言及し、両国首脳と軍の相互対話が重要であると発言。お互いに意図しない事案に起因した軍事衝突の危険性を回避する努力を行うことが必要としている。しかし、日本政府はそもそも領有権問題は存在しないとの立場だし、片や中国は、事あらば軍事力を行使して実効支配するつもりでいる。実効支配の範囲は、日本人の想定を超えており、尖閣諸島だけでなく、宮古島=石垣島=与那国島がターゲットだ。長期的には、沖縄本島も占領する長期的な戦争計画である。これが「尖閣=沖縄解放戦争」。

中国共産党軍は、台湾進攻と占領を企図して、海空攻撃と揚陸戦の演習を実施してきたが、「尖閣=沖縄解放戦争」の命令が下された事により、尖閣上陸・占領を目標とする陸海空の統合作戦演習が実施されている。この事実は、米太平洋軍も確認済み。この統合作戦演習が実施された翌週に、例の海上自衛隊艦船への火器管制レーダーの照射事案が発生している。中国共産党海軍が本気である事はこの事案からもわかる。
注意しなくてはならない点は、中国共産党軍の動きを察知して、軍事優勢を確保せんと海上自衛隊の艦船を過度に尖閣海域に集中させると、中国首脳は核攻撃を選択する可能性が高い。戦闘で負ける可能性が低くない場合、早いし安上がりだ。冷戦と違い核は使える使える兵器。尖閣で軍事衝突に至っても日米同盟の真価は発揮されない。つまり、自国の領土は自国でも守ると言う、至極当然の結果を得る。米軍は動かない。全部自衛隊にやらせる。この背景には、戦前からの米中関係が底流している。中国共産党が今日あるは米国のお陰だ。

「尖閣=沖縄解放戦争」の行方は、日本が自主防衛努力を何処まで行うかに掛かっている。尖閣はともかく、もし台湾が中国に組み込まれた場合、日本のシーレーンに及ぼす甚大な影響を真面目に考えた事がある人は少ないだろう。まあ、中国経済の化けの皮が剥がれるのは時間の問題だと思うが、しかし長期的に見て日本は、中国の属国になる可能性は高い。そもそも少子化がこのまま続けば日本人は居なくなるだろうから~

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