あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

写真用語辞典

2012年10月03日 12時00分48秒 | 写真

書棚を整理していたら今から約20年前に購入した写真用語辞典が出てきた。

さすがにもう使えないだろうと思ったら、以外と今でも通用するんですね。

今はデジタルですから、フィルムの性格とか現像の仕方とかは

古くて使えませんが、レンズの性質とか色の関係とかは現役で使えます。

光の性質というのはピタゴラスの時代から変わってないのですよ。

そしていかにハイテクの現代であっても、光の性質を変えるまでには

人類の英知は至ってないのであります。

 

そこでピントの話。

 

自分の撮りたい被写体が1m先にあったとします。

そこでピントを合わせるのですが、それは物理の法則で一点しかありません。

1m以外の1.0001mでも0.99999mでもないのです。

距離が1mでないものはすべて”ボケている”ということになります。

しかし距離が1mに近づくにつれだんだんボケの量が少なくなっていき、

しまいには人間の目では、ボケているのかいないのかわからなくなります。

わからないのなら”ボケていないことにしよう”ということになりました。

つまりピントが合っているということにしたのです。

ピントの位置に幅ができましたね。

これを専門用語で許容錯乱円と言います。

大体八つ切りサイズで1/30ミリまでのボケだそうです。

そして、どれくらいまでがピントが合っていると認識されるかという距離

を被写界深度(深度)と言います。

被写界深度内に収まっている被写体すべてが”ピントが合っている”

ということになります。

  

そしてこの被写界深度には次のような性質があります。

  

広角になるほど深く(長く),望遠になるほど浅い(短い)

絞りを絞ると深く、開けると浅い。

被写体までの距離が長いと深く、近いと浅い。

ピント位置より後ろが深く、前が浅い。

マクロ域まで近づくと、ピント位置の前も後ろもほぼ同じ深度。

  

そして画面のすべてが被写界深度内に収まっている、つまり

画面全体にピントが合っている写真を”パンフォーカス”と言います。

  

「ピントなんてAFだからカメラまかせでいいんじゃね?」

いいえ、見せたい物にピントを合わせ、それ以外はぼかす。

この自分の意思をカメラが理解してくれますか?

してくれないんだったら自分でコントロールしるしかないですよね。

  

撮影データー

Canon EOS-1HS EF35-70mm 3.5-4.5 f16 AV PKR ポジをスキャン

広角側で絞りを16まで絞った。画面全体にピントがきています。

Urami011

  

Canon EOS-1HS EF80-200mm 2.8L f2.8 AV PKR ポジをスキャン

中望遠で絞り解放です。ボケの量が多いですね。

Hana104

  

Canon EOS-1HS EF100mm macro 2.8 f2.8 AV PKR ポジをスキャン

マクロ域で絞りを開けると、ピント位置の前後4,5ミリしかピントが合いません。

Bara061

コメント
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