あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

ピントの話 その3

2012年10月07日 07時11分33秒 | 写真

ちょっと高度な話

 

今日の話はちょっと難しいかもしれませんので、その方は無視して

いただいてけっこうですよ。

 

どこにピントを合わせる?

 

あくまでも一般的な話ですが、

 

風景は遠景なら∞、近景なら20,30mくらい。

 

生き物は”目”

人間の女性ポートレイトなら”まつげ”。

”まつげ?”、慣れればできますよ。

さらに横向きの女性なら手前の目の”まつげ”です。

できますって、大丈夫。

でも短い玉で近づきすぎないように。

「いやーっ、近すぎー!!」って嫌われますよ。

 

花は”めしべ”。花びらではありませんよ。

 

斜めになっている乗り物などは中間よりちょっと手前です。

これは深度の関係で全体にピントを回すためです。

ただし鉄チャンのような一部のマニアなどは、

「車体番号がボケちゃあ、意味ないじゃん!」とか言いますので、

そういう趣味の人はそっち方面の方に聞いてください。

 

コサイン誤差

 

以前、フォーカスロックの話をしました。

ピントを合わせて構図を変える方法でしたよね。

でも、実はどの距離でも使える技ではないのです。

花などを撮るマクロ域では使えないのです。

自分でピントを合わせたつもりでも、いざ構図を変えると、

ピントがボケているのがファインダーで確認できます。

なぜ、そうなるのか。

その前に、そもそもピンボケとは?

 

ピンボケとは?

 

ピントが目的の物より前後することですよね。

では前後してしまった原因は?

自分が前後した・・・はい、そうですね。

被写体が前後した・・・これもそうですね。

ではあとは?

カメラが上下、左右に角度が移動することによって、若干距離が変わります。

これをコサイン誤差と呼んでいます。

通常域なら”深度内に収まる範囲”なのですが、極端に深度の浅い

マクロ域だと深度から外れてしまうことが多いんですよ。

そんなときはMFに切り替えて撮影しましょう。

 

マイクロアジャストメント

 

これはほとんどないことなのですが、なんの不手際もないのに

「いつもちょっと後ピンになる」などということがある場合があります。

レンズを変えてもそうなる場合はカメラ本体に原因があることが

多いのですが、レンズを変えれば解消する場合はレンズの個体差です。

いわゆる”はずれ玉”です。

これはもうサービスセンター行きのレベルなのですが、プロのカメラマン

で、締め切りに間に合わないという場合などはマイクロアジャストメント

をつかいます。

これはカメラが「ここだ!」って決めた位置から強制的に一定量前後させる

機能です。

ミドルクラス以上のカメラには備わっている場合が多いです。

しかし、自分の腕と目にかなりの自信のある方以外にはお勧めしません。

実際、私も一度も使ったことはありません。

めったに”はずれ玉”なんてありませんよ、ちゃんと検査してますから。

 

*注意

 レンズの味として、カリカリシャープな絵やおだやかな絵を作るものが

 ありますが、それはピントが甘いとか、そういう話とは別です。

 

距離のある∞?

 

風景を撮影する場合、MFにして距離を∞にすることがありますよね。

年配のかたはご存じでしょう?

ピントリングを動かなくなるまで右または左に動かすって。

でも今のレンズって∞に幅があるんですよ。(AFの特殊低分散レンズ使用品)

なんでもレンズの熱膨張を計算して幅を持たせているらしいです。

ですからファインダーを確認しないでピントリングをぐりっと回した

だけだと、∞なのにピントが甘い写真になる可能性があります。

ご注意あれ。

コメント
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