今回は「クリスタル」です。
これはたぶんシャネル婆さんが存命中に発売されたはず。
だから1970年あたりか、それのちょっと前あたりだと思う。
当時としてはかなり斬新で挑戦的な製品だったと思う。
いわゆる「これが香水です」みたいな感じがないのだ。
配合されているマンダリンやレモンのせいか、爽やかで
尖った、それこそクリスタルな感じがするのだ。
今でも通用するのでは?と感じるほどだ。
もっとも、今でも発売されているわけだから、それなりの
支持者はいるってことだよね。
特にいいのはトップノート。
爽やかな清々しい感じ。
ミドルになるに従って、若干白粉臭くなるが、
それでも鼻につくような感じはない。
ちなみにこれには香水はありません。
パルファン・ド・トワレ、オー・ド・トワレのような
軽いフットワークで使ってください、ということか。
たしかに高そうな毛皮からぽわん、と香ってくるような感じではなく、
すれ違いざまにフワッと香る、爽やかなイメージだ。
と言うより、止まらないで立ち去って欲しい(笑)。
瞬間的にビビビッときて、あとは消えて欲しい感じの香りだ。