長年、RAW現像はDigital Photo Professional、
レタッチはAdobe photoshopと決めていた。
理由は簡単。
DPPはキャノン製で、自社レンズのデーターを持っており、
収差補正ではこれ以外考えられない。
レンズ別に補正できるのだ。
キャノンのカメラユーザーならマストアイテムだ。
Photoshopはご存じ、レタッチソフトの王様だ。
しかし、RAW現像では「SILKYPIXが一番」という
声をネットではよく聞く。
そんなことってあるのかよ。
そーいえば、以前買ったヤツがあったな。
最新バージョンは7だが、調べたら6だった。
DPPが便利すぎてまったく使ってなかったが、
ちょっと使ってみるか。
SILKYPIXは市川ソフトラボラトリが発売している。
かなり昔、デイジーアートを使っていた。
見た目、Acdseeっぽい。
64ビットネイティブというのもいいね。
私のカメラは古いモデルなので、若干古いバージョンでも
問題はないだろう、と思っていたが、さも当たり前のように
開くと、ちょっと拍子抜け。
「対応するカメラデーターを読み込んでいます」
くらい表示されれば、「うおっ、動いてるねえ」と感じるのだが。
ただ、表示が若干もたつく。
これはマシンパワーには関係なく、アルゴリズムの関係だと思う。
気にする人は気にするが、私はいいよ。
結果、いい写真に仕上げてくれるなら待つよ。
発売している市川ソフトラボラトリにすれば、
「フォトレタッチソフト」という位置づけなのだろうが、
私の印象はRAW現像ソフトだ。
通常ならプラグインであるメーカー別のカメラ・レンズデーターが、
標準で組み込まれている。
もちろん回転、トリミングなどの作業もできるからご安心あれ。
おなじRAWデーターでどれくらい違って仕上がるか試してみた。
これがDPPで仕上げた物。これがベストかな、と思っていた。
これがSILKYPIXで仕上げた物。
注目するところは、右下のシャドー部分と青空。
白く飛び気味の空を青く出すには若干アンダーにしなければならない。
すると元々アンダーな部分は黒くつぶれるのだ。
DPPではそうなってる。
しかしSILKYPIXのHDR処理をすると、両方きれいに出てる。
ダイナミックレンジが広くなった印象だ。
なかなか、やるね。こっちの方がいいかも。
「それはもう写真ではなく、作り物じゃね?」
という突っ込みは甘んじて受けますが・・・
言い訳すると、人間の目はかなりダイナミックレンジが広く、
実際にはSILKYPIXで仕上げたように見えているんです。
人間に見えている状態に仕上げているのだから、
それはそれでいいかな、と思います。
このソフトを使うコツは、あまりいじらないことですね。
デフォルトの設定がかなり優秀なんですね。
細かい設定が出来るようになっているのですが、
使った感想としては、ほとんど初期設定でOKです。
しかし、このブログにアップするための最終処理はPhotoshop(笑)。
やっぱり解像度を変更したりとか、面倒くさい処理は
使い慣れた物が一番。
もちろんこのソフトでも出来るのでしょうけど、面倒くさい。
あと、もうちょっとだね。
あと、このソフトもDPPと同じように、現像処理手順をレシピ帳
に記録してあるので、RAWデーターそのものは変更されていません。
表示させる時にレシピ帳通りに表示させているのです。
ですから、他のソフトで表示させると、元の何もしていない
画像が表示されます。
作品として完成させるには、現像処理した後、JPGやTIFFに変換して
保存する必要があります。
なかなかうまく仕上がったんじゃね。
他のソフトで開くと・・・あらら、元のまま。
具体的な使い方は次回。
高嶺の花だったAdobe製品が月3,000円くらいで使い放題
になったが、毎月支払わなければならないことには違いない。
SILKYPIXのような優秀なスタンドアロンソフトは今回のように
気がついたときに「使ってみるか」的なことができる。
もちろん、その間の支払いはない。
使うのを止めても払っている、ということもない。
だから何でもかんでも、クラウド・ライセンス契約
というのも考えものだな。