去年の秋に、福島県は会津を旅しました。
会津木綿のお店で、一反の生地を連れて帰って来ました。
母ちゃんの母は81歳、高齢の真っ只中におります。
元気なうちに作ってもらいたいものがありました。
早速お願いしました。
暇なときに作ってね。と。
襟が汚れても縫い直せない娘 (母ちゃん)のために・・・
いろいろと工夫もしてくれました。
笑ちゃんはばあちゃんの応援係です。
そして出来上がりました。
コチラ↓ は青い紐、父ちゃんの。
コチラ↓は赤い紐、母ちゃんの。
「 半纏は裏で着る 」 って、母。
どんな生地にしようか、それだけで数か月迷っていたっけ。
そして決めたのは、じいちゃんが若い頃に作ってもらった着物生地。
それを、ほどいてくれました。
60年以上前の生地です。
父ちゃんの袖裏はこの生地で作られ。
母ちゃんのは、なんとー、
母ちゃんが成人式のときに着た長襦袢をほどいて作ってくれました。
これも恐ろしく昔の生地です。
襟の交換部分もこんな風に出来上がり。
このくらいならば、後々母ちゃんにでもできそうです。
母ちゃんが子供のころ。
ワンピースやらブラウスやらスカートやら浴衣は、
すべて母の手作りのものでした。
元気なうちに半纏つくってもらおう。
まだまだ大丈夫かと思っていましたが。
「 目が見えにくくて、若いころならもっと上手にできたんだけど。」
と、母。
裏生地に始まり、細部にまでこだわりのある半纏が出来上がりました。
謙遜していた母ですが。
十分。
十分。
上等な半纏です。
大切に飾ろう。
いや、いや、
大切に着よう。