2021年 1月1日。
笑ちゃんの父ちゃんは年末年始お休みですが、
母ちゃんお仕事。
なので早朝の散歩がてら、
事が事なので、近くの神社に初詣。
と言うか、神頼み。
笑ちゃんを抱っこしてお参りしましたが、
この直後には、痛みでリードも持てなくなりました。
1月4日。
朝一番で、大きな病院へ行き。
夕方まで検査をしました。
ピースなんてしている父ちゃんですが、
この時の状態は、
夜中にトイレに行くときに、
起き上がるまで30分かかるほどの痛みがありました。
このあとの説明で、この日から入院する事になりました。
血液検査へゆっくり歩いて行き、
CT検査へも歩いて行き、
まる1日歩いていた父ちゃんの元に、
車椅子が用意されました。
その車椅子に乗るように促されて、
その車椅子の後ろを母さん着いて行きました。
着いたところは一般病棟ではなく、
ICU(集中治療室)でした。
一旦先に入った父ちゃん、
その間に、書類の記入をする母ちゃん。
事の重大さに、母ちゃんの弟も駆けつけました。
ここに来る前に、
症状を入力するとある病名にたどり着く。
全くもって、その通りな症状で。
そして、先生からの説明でも、
その病名が告げられました。
多発性骨髄腫。
血液の三大癌、なのだそうだ。
ん?何なのこれ。
腫ってついてるけど、え?癌なの?これ。
父ちゃんも母ちゃんも初めて聞きました。
調べてる段階で、
漫才師の宮川大助・花子の名前が出て来る。
あ、特番で見た事あるよ、これ。
花子さんが、痛い痛いって言って起き上がれない。
そんな場面をテレビでやってたやつだ。
やっぱり癌なんだ。
無言になる父ちゃんがいました。
ただ、先生からは、
『今日来てもらって良かったですよ』
と、言われた父ちゃんでした。
すでに腎不全を起こしていたのだ。
直ぐにでも抗がん剤をスタートさせたいところですが、
先ずは腎臓の機能を回復させてから。
そんな流れで、透析からのスタートをした父ちゃんでした。
母ちゃんと弟がICUへ入れてもらえました。
父ちゃんの目から涙が流れていました。
てっきり、悲しくて泣いているのかと思ったら、
首からの処置があまりにも痛くて、
それで泣いていたんだと。
一日中検査、そして父ちゃんを病院に置いて帰る寂しさ。
帰りの車の中で、母ちゃん弟に言いました。
『みんなのために頑張る人なのに、
この世に神様なんていないね』って。
ばあちゃんと留守番をしていた笑ちゃんを
迎えに行って、我が家に帰って来ました。
笑ちゃんは不思議そう。
ずっと父ちゃんの布団から離れません。
退院したときの事を考える母ちゃん。
介護ベッドをレンタルするか、
父ちゃんに聞くと、要らない。と。
まあ、でも、
トイレ含めて水回りが近くないと。
母ちゃん、一階の寝室から布団を、
2階リビングへ運びました。
リビングが病室に変わったときです。
どこに布団が来ようと、
笑ちゃんは父ちゃんの場所を守っていました。
仕事終えてから、洗濯物の持ち運びをする生活になりました。
笑ちゃんと一緒に。
1月9日。
1つの山を超えた父ちゃん、
一般病棟へ移動する事が出来ました。
年末の記憶がなかったのは、
腎不全を起こしていて、尿毒症が起きていて、
それで、記憶がなくなった。
この病気は、血液の病気なのに、
骨を壊してしまうという、
厄介で治る事がない病気でした。
治る事が無いので、高額な医療費が一生続きます。
ありがたい制度を使います。
これを初めに提出すると、
限度額までの支払いで済みます。
ただ、複雑で、
病院ごと、、診療科ごと、の限度額なので、
父ちゃんみたいに、いろいろな科にかかると、
まあまあそれなりに。
やがて父ちゃんは破格な治療をする事になりましたが、
それは、それなりの請求額でした。
さあ、笑ちゃんが父ちゃんを探し出します。
どこー、父ちゃん。
ねえ、父ちゃんはどこなの?
始めの頃は、本当に大変でした。
散歩も歩かない、家の中でも探しまくる。
耳を澄まして父ちゃんを探す。
1月14日。
退院の1日前。
病院のコンビニにて。
このときも、
免疫ないのにコンビニ行くなんて。
母ちゃんに小言を言われた父ちゃんでした。
でも、嬉しかったんだろうな。
家に帰れるのが。
つい、はしゃいじゃったんだよね、父ちゃん。
このときは小言を言ってしまって、
ごめんね。
みんなに送るための写真は、
母ちゃんが『笑って』と必ず言ってました。
みんなが心配するといけないので。
でも、退院して普段の父ちゃんはこうでした。
笑ちゃんは、帰って来た父ちゃんに、
飛びつき喜びました。
1番痛みの強い肋骨めがけて、
ジャンプ ジャンプしてしまって。
帰ってきて嬉しい、
笑ちゃんと会えて嬉しい、
でも、強烈痛い。
そんな1度目の、入院と退院でした。
このときから、1年3ヶ月の休職をする事になりました。
2021年 1月の事を載せてみました。