④イスラエルとハマス――バイデン政権が続く限り危機は続く
:231020情報
(昨日からの続きです。激動の中東情勢について、国際政治学者の解説です。)
中東は昔から紛争が繰り返されてきた場所であり、今回ようやくアラブの一番の中心の大きな国であるサウジアラビアとイスラエルが和平の国交正常化しようという動きになってきたときに、まさにそれを潰すためにハマスがやってきました。
そのハマスをけしかけた背後にいるのはイランなのか、ロシアなのか、そうではない動きがあるということです。私は英国守旧派が背後で糸を操っていると思っています。
例えば、ウクライナに行った兵器が還流して、ハマスの手に渡ったのか、その辺りは英国守旧派の謀略があったのではないかと匂うわけです。
今回はイスラエル対イラン・ハマス・ヒズボラですが、これがエスカレートするとイスラエルの背後にアメリカあり、イランの背後にロシアありということで米露第3次世界大戦が起きてしまう危険性があります。こういう火種が世界中に至るところに落ちているのです。
そうすると英国守旧派たちにとっては、まさに自分たちの仕掛けた通りで上手くいくと考えていて、戦争になれば様々な投機でお金を儲けることもできるでしょう。そして国際的にタックスヘイブンがまた復活してしまうということになる可能性もあります。その辺りでウクライナ戦争が思ったより進んでいない、普通の意味では収束に向かっていくということで、次の戦争を仕掛けるためにこういうことが起きてきたのではないかなと思います。
英米の両国を見ますと、両方ともグローバリスト政権ですが、アメリカのバイデン政権が国境政策を完全に誤っていたと認めざるを得ません。トランプが言っていたようにメキシコとの国境に壁を作るのが正しいという方向転換をしました。完全なバイデン政策の敗北です。
でも700万人以上の違法移民が入ってきてしまっていて、その中には相当なテロリストも入っています。これから心配なことの一つはアメリカ国内でテロが起きるということで、パレスチナやアラブに同情的なイスラム教徒の人たちがテロリストとして、アメリカ国内でテロをやる危険性があります。
ともかくバイデン政権としては表看板で南の国境は自由にしておいた方がいい、オープンボーダーにして入ってきた人たちをどんどん受け入れて、入ってきた人たちは亡命申請してもらって、とりあえずアメリカに入れていました。そのせいで犯罪も多くなり、国境地域から違法移民がニューヨークなどに流れていって、そういうところで治安も保てなくなってきています。
そして、その人たちを食べさせないといけない市や州の財政も大変になっているところまでわかってきていて、完全なバイデンの私政です。バイデンはトランプの言うことが間違っていると言っていたけど、今やトランプの言うことを聞かざるを得なくなっています。
政策的な大敗北となり、壁を作らないといけなくなりました。イギリスのスナクもカーボンニュートラルを主張して、自動車のガソリン車を2030年には新車を売らせないと言っていたけど、とりあえず2035年まで延ばすと言っています。それからガスヒーターや石油ヒーターも全部廃止するとも言っていたのですが、それも先延ばしにしました。現実的にやると言っていますが、カーボンニュートラルは諦めて政権の看板を下ろさざるを得ないような状況になってきました。スナク首相も完全な政策的敗北です。
そして、彼らが進めてきたウクライナ戦争はロシア有利のうちに収束を迎えようとしているので、次の新しい第3次世界大戦の火種を見つけたい人たちなのではないでしょうか。
一言で言えば、バイデンはフランクリン・デラノ・ルーズベルト(FDR)になりたいのだと思います。FDRは政策が完全に行き詰まったとき、日本を煽ってパールハーバーに攻めさせて、アメリカが第2次世界大戦に登場するためにヨーロッパの戦争やアジアの戦争に参戦させました。そうやって戦争に勝つ大統領になるということでしょう。
戦争を始めた大統領は強いですから、戦争に勝つことが国家としては最優先となります。細かな問題として挙げられている、バイデンの息子がウクライナやチャイナから賄賂を沢山もらっていたということについて、全部うやむやにできます。なぜなら優先順位は戦争ということになるからです。
そのようなことを追求したら、国家を分裂させるのか、非国民なのかということになってしまいます。フランク・デラノ・ルーズベルトのようにバイデンとしてはなりたいのでしょう。英国守旧派・グローバリストによる仕掛けで、ハマスに力をつけさせてイスラエルを攻めさせるという形になっているのだと思います。
ウクライナと同様で、自分の国が戦場にされてしまうイスラエルはお気の毒です。これは台湾や日本も同じようになる可能性もあります。イスラエルは今、最大の犠牲者です。
それからハマスが今回なぜやったのかということの理由付けをしております。ハマスは今回の作戦を「アルアクサストームオペレーション(アルアクサ嵐作戦)」もしくは「アルアクサフラッド(アルアクサ洪水作戦)」と呼んでいるのです。
エルサレムの旧市街にイスラム教の聖地である「アルアクサ寺院」というのがありますが、この寺院に対してイスラエルがレッドラインを超えるようなけしからんことを繰り返してやったから報復するということがハマスの言い分です。しかし、このアルアクサモスクでけしからんことをやったからと言って、イスラエルに入って無制限に人を殺していいのかということにはならないと思います。一応、ハマスなりに理屈はこういうことだということを言っているだけです。
また、ハマスの戦闘員が入ってきて、かなり残虐な行為をやっています。ガザ地区に近いところで野外音楽フェスティバルやっていたのですが、そこにいた260人の完全な無防備な一般市民が殺害されました。人質に取られた人もいます。
それから残虐行為をやって各地でイスラエル人を随分と殺していますが、幼児の首を切って殺したと報道されているくらいです。幼児の首を切って蹴っ飛ばしたということについては未確認情報ですが、幼児を含む一般市民、非戦闘員を殺して非常に残酷なことをやったというのは事実です。
今回の戦争で一つ注目していいのは、イスラエルの経済的な中心地であるテディ・テルアビブは襲わなかったということです。ガザ地域に近い地域に兵隊を侵入させて非常に残酷なことを行なって、数千発のミサイルも撃ち込んでいます。おそらくイスラエル側の一般市民の死者だけで1000人を超えているのではないでしょうか。人質としてイスラエルにいた人たちが取られました。その中には外国人もいるようです。
イスラエルの場合は二重国籍を認めていますので、イスラエルとドイツの二重国籍という人たちも人質として取られています。人質に取られるということは、おそらくイスラエルが捕まえていたアラブ側、パレスチナ側のテロリストと人質交換をするという形になると思います。しかし、下手すると取られた人質が今後、公開処刑のようにされるかもしれません。温厚に進めば人質交換で済むことになります。
今、イスラエルは36万人の国防軍を動員して、ガザ地域を地上戦で攻めるという流れになってきていて、今までは空爆・爆撃だけでしたけど、そういうことになると思います。アラブの国も他の国もハマスに“みかじめ料”を払っていたということも事実です。
それから英国守旧派を中心とするグローバリストの仕掛けた戦争であるということになると、当然、今のバイデン政権の国務省のヌーランド国務副長官代理や、ジェイク・サリバン安全保障問題担当大統領補佐官たちがウクライナで紛争を起こして戦争を仕掛けていった連中が暗躍しているのではないかなということも十分に考えられます。
私は、おそらく彼らが仕掛け人の中にいると考えているのですが、こういうことで表向きにはハマスがイスラエルを攻めたということですが、その裏には非常に複雑な深い国際関係が絡んでいるということでお話をいたしました。
とにかくイスラエルが然るべき報復をして、早く戦闘を切り上げて停戦になることを望みます。しかし、このハマスを支えている勢力がある限り、この問題は長く続かざるを得ません。やはりトランプが再度大統領になって、イスラエルとサウジアラビアの国交樹立をして、イランにも戦争をさせないという形の外交をアメリカが動くまでこの問題はバイデン政権のある限り、あるいは民主党政権の続く限りは大きく進展しない不安定な状況は続くでしょう。
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