プーチンが慌てて謝罪する民族とは :231001情報
日曜日は読者が少ないので、少々信じがたいお話を提供してみます。
ソ連崩壊時からロシアに在住、旧ソ連圏共和国で大統領顧問まで務め、数々の大富豪と会ってきおた国際政治アナリストによるご意見です。最後が尻切れトンボになっていますが、ご容赦ください。
一部の人たちから、「悪のグローバリスト(あるいはディープステート)と戦うナショナリストの英雄だ」と称えられているプーチン。
このプーチン英雄論、よくよく調べてみると、実は「ユダヤ陰謀論」に対抗する意見であることがわかります。
グローバリスト=国際金融資本=ディープステート=ユダヤというロジックになっています。だから、「ディープステート(=グローバリスト、国際金融資本)と戦っているプーチンは、「ユダヤと戦っている」ともいえるでしょう。
本当でしょうか?
「陰謀論者」の裏づけになるような事実も存在しています。
たとえば、プーチンが大統領になったのは2000年。それから彼は、3年間で3人の大物新興財閥をつぶしました。
「クレムリンのゴッドファーザー」と呼ばれていたベレゾフスキー。
「ロシアのメディア王」と呼ばれていたグシンスキー。
「ロシアの石油王」と呼ばれていたホドルコフスキー。
3人ともユダヤ系です。
信じられない人は、いくらでも調べてみてください。しかも、ホドルコフスキーは逮捕される前、ジェイコブ・ロスチャイルドと、「オープンロシア財団」設立しています。これ、もちろん「反プーチン財団」です。
今回のウクライナ戦争は、どうでしょうか?
たとえば、ゼレンスキーがユダヤ系であることはよく知られています。ブリンケン国務長官の父親は、ウクライナ系ユダヤ人。ヌーランド国務次官の父方の祖父は、ウクライナ系ユダヤ人。というわけで、ここでもユダヤ人が深くかかわっています。
しかし、私は、「プーチンがユダヤと戦っている」というのは、「事実ではない」と思います。これまで戦ってきた人たちに「ユダヤ人が多かった」のは事実です。ですが、プーチンは、彼らが「ユダヤ人だから戦っていた」わけではない。「たまたま敵対勢力にユダヤ人がいた」のです。実際、彼は、「ユダヤ人以外の勢力」とも戦っています。
プーチンが「ユダヤと戦っているわけではない証拠」をお見せしましょう。
私のモスクワ国際関係大学の先輩にラブロフ外相がいます。世界的に尊敬されていた外交官でしたが、ウクライナ侵攻開始後、これまで積み上げてきた名声が失墜しました。彼は、こんなことをいっています。
NHK NEWS WEB2022年5月4日。
<ロシアがウクライナのゼレンスキー政権を「ネオナチの集団だ」と主張していることに、これまでユダヤ系のゼレンスキー大統領は強く反発してきました。これについてロシアのラブロフ外相が「ヒトラーにもユダヤ人の血が入っていた」と発言したことから、イスラエルも猛烈に反発し、ロシアとの非難の応酬に発展しています。>
<ロシアのラブロフ外相は1日公開されたイタリアのテレビ局とのインタビューのなかで、「『ゼレンスキー大統領がユダヤ人であるならナチ化するはずがない』というが、あのヒトラーにもユダヤ人の血が入っていたのでそのような主張はまったく意味がない」と、持論を展開しました。
この発言を受けイスラエルのベネット首相は「ナチスによるユダヤ人への迫害を政治的に利用するのは直ちにやめるべきだ」とする声明を出したほか、ラピド外相も「許しがたい発言で常軌を逸している」などと猛烈に反発し、ロシア側に謝罪を求めました。>
これに対して、ラブロフ外相も、ザハロワ報道官も謝罪を拒否した。いつものロシアらしい対応です。ところが、ここで「ロシアらしからぬできごと」が起こったのです。
プーチンが、自らイスラエルに謝罪したのです!!!!
ロイター2022年5月6日。
<イスラエルのベネット首相は5日、ナチス・ドイツの独裁者ヒトラーに「ユダヤ人の血が流れている」としたロシアのラブロフ外相の発言について、プーチン大統領が謝罪したと述べた。プーチン大統領と電話会談したベネット首相は、プーチン大統領からの謝罪を受け入れ、プーチン大統領が自身の姿勢を明らかにしたことに感謝すると語った。>
どうですか、これ? プーチンが謝ることはメッタにありません。今回のウクライナ侵攻について、「はじめたのはウクライナと西側だ!」と、堂々とウソをつく人物です。
BBC NEWS JAPAN 2023年2月22日。
<ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は21日、2時間弱にわたる年次教書演説を行い、開戦1周年を目前にしたウクライナ侵攻について「始めたのはウクライナと西側」だと、従来の持説を繰り広げた。>
こんなプーチンでも、ラブロフが失言をしたら、自ら電話して謝罪した。これって、すごいことではないですか?
ホントにプーチンは、ユダヤと戦ってるのでしょうか? 私は、そう思いません。むしろ彼は、ユダヤ全体を敵に回すことを、ものすごく恐れていると思います。
では、なぜプーチンはユダヤと戦っているように見えるのでしょうか?
これは、彼が戦っている「西側全体」の上層部にユダヤ系が多いからでしょう。先ほど紹介した、ゼレンスキー、ブリンケン、ヌーランド。外交の神様(反日ですが)キッシンジャー、世界一の戦略家ルトワックさん、世界中で民主化工作を行っているソロスなどなど。ユダヤ人は世界に1500万人ほどしかいないのに、政府高官、大富豪、著名な学者などに、驚くほどユダヤ系が多いのです。
だから、「プーチンは、全ユダヤと戦っている」というのは、勘違いなのです。
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