◯近くに住むFさん(82歳)と立ち話をしていた…突然「わたしオカシイらしいの…」と言う。びっくりして「え?どこが?」聞きなおした。「主人から言われて…」と。ご主人につき添われてそれなりの場所で診断してもらったらしい。
自分でオカシイらしいと言えるんですね。他人事ではないです。この判断どんな事から分かる?仏壇の主人は答えてくれない。長生きも自他共に大変です。
◯今朝の神戸新聞詩のコーナーより。
「バガテルの球」興村俊郎 さん作 神戸の街を上手に作品にして下さって嬉しいでした。アップさせて頂きました。
坂を下っていくだけでいい。
そのうち鉄道が通せん坊するから
三ノ宮駅はすぐにわかる。元町駅でもいい。
帰り道をそう教えられて。
知りもしない町なのに不安もなく
町並みや建物に気を取られるままにした。
曲がり角にさしかかるたび
来た坂から違う坂へ。そしてまた違う坂へ。
ぼくはバガテルの球になって
ピンに当たってどこへ行くかわからない。
思いがけなさに小躍りした。
大通りから隠れるような
あの坂もその坂も表情が違う。
見たこともない歴史の跡、
舶来の匂い、現代の眩しさ。
見入ってしまって
時間とともに方向を忘れても
引力は正しく目的地へ導いていく。
予期しない独り時間は心ゆくまで
坂の町、神戸の散策で満たされた。
バガテルはスマートボール以外の
意味があるそうだ。
それは小さくて愛らしい
ピアノの小品曲とあった。
先生の言葉 バガテルはスマートボールのこと。坂の多い神戸の町をその盤に見立てて、自分は球になって坂道を横にそれながら表情の違う通りの散策を楽しむ。おしまいの4行もいい。でした。
・長い詩だけど神戸の町のこと、こんな風に書けるなんて!ステキ!ステキ!方向音痴の私は唯々羨ましいでした。な~~るほど、言いながら拍手しています。書き移すのはしんどいでしたが、作詩よりは簡単です。
この何処かに住んでいる家がある。通った学校があります。