今日、大きく煙が上がっているのを見た。
建築現場のビルの屋上で火事があったようだが、通りかかった時はこんな感じ。
小学生の頃、一度通学路の途中で火事があり、
その時、私は通り過ぎただけだったが、
その時、その火事現場の近くでたくさんの子供の野次馬がいて、
滅多に火事なんて見られないから、
子供にとっては、それは興味津々な出来事だったと思う。
初めて火事を目にすると、普通は怖さ半分、見たさ半分、そんな感じが普通だと思う。
ところが火事現場で火事以上に興味を持つ出来事がその日はあった。
それが火事を取材に来た局のテレビカメラだった。
私たち世代の子供にとっては、テレビカメラに映れるなんて機会がそうは無い。
テレビカメラどころかホームビデオでさえ持っている人が珍しい時代だったから、
テレビに映れるっていうことは、それだけで大きな自慢になる。
少なくとも、その時火事を見ていた子供はきっとそう思っていた筈だ。
そうじゃなければ、火事の炎をバックにピースサインに笑顔なんて事はさすがに出来ないだろうから。
もう想像できると思うが、家事に群がった子供達は、誰しもが自分がテレビに映ろうと、その火事の最中に今度はテレビカメラの前に群がった。
当然、火事の取材に来たテレビカメラにとっては、迷惑以外の何者でもない。
なにしろ火事現場の前で笑顔にピースサインの子供が大勢居るんだから、そんなのニュースで流せる筈も無く、
私達に待っていたのはテレビに映れた自慢ではなく、翌日テレビ局から小学校にきた苦情の電話。
当然そこに居たも居ないも関係なく、全員が厳重注意されたわけだ。
私なんか通りかかっただけなのにね。