久しぶりにたっぷり朝露が降りた雑草を見る。空が青い。乾いた大陸性の空気が入り込んできている。
ここからも近い福井市北西部の九頭竜川下流沿いにある田舎集落で、86歳のじーさんが高校2年生の孫娘を、包丁か何かで何度も突き刺して、刺し殺した。新聞内容を読むと、2ヶ月ほど前から二人暮らし。同じ福井市内に両親が住んでいる。手のつけられない娘に困ったかどうか、わからないが、両親と別居。
じーさんも、生意気盛りの高校2年生の娘の言動に、余程我慢できなかったとみえて、寝ているすきに刺し殺したようだ。いいねえ、頭にくりゃ老人だって人殺しをやってのける。ろくにまともな口の聞き方ひとつ知らない馬鹿者は、殺しちまえ!
もちろん、新聞にそんなことは載っていないが、生活態度や言動がよければ、86歳のじじいが孫娘を殺すような、殺人事件などおきる訳もないだろう。
最近、住みやすさ日本一などと行政が喧伝している福井も、なかなか、興味深い殺人事件が起きているじゃないか。ついこの間は、同級生の博打好きで手のつけられない息子が、学習塾の同僚を殺した。
「命の大切さ」なんて、戦争体験さえ語り継がれれば、理解できるものではない。現実社会で身近に殺人事件などに遭遇したり、災害にあったり、交通事故死を目撃すれば、コンマ1秒で理解できるに違いないのだ。