昨年、稲村ケ崎の袈裟掛けの松を訪ねた時に、その名前はありました。
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日實法師。
袈裟掛けの松のすぐ前に居を構え、生涯松を守り続けた方です。
日實法師は「濱土實相寺」の歴代ご住職のお弟子さんだと、碑に書いてありました。
じゃあ、行ってみようじゃないですか!
濱土實相寺!!
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鎌倉・材木座の伊豆法難の始まりのご霊跡・妙長寺のほど近くにあります。
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「日昭尊者 濱土法華堂霊跡」と書いてあります。
日昭上人といえば日蓮六老僧の筆頭、それこそ日蓮聖人の辻説法に心を動かされ、最初に帰依を誓ったお坊さんです。
日蓮聖人よりも年上の方、と聞いたことがあります。
元々ここは曽我兄弟の仇討ちで討たれた工藤祐経公の屋敷があったところだそうです。
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本堂です。
歴史のあるお寺らしく、落ち着きのある「庵」って感じです。
こういう雰囲気のお寺、個人的には大好きです。
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本堂の裏山に、日昭上人の御廟があるそうです。
行ってみましょう。
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少し上ると深い森に入ります。付近は立ち入り禁止になっています。
最近、鎌倉の山はトレイルランニングをする人が多く、私有地の無断立ち入りとか、登山道の崩落などで問題になっているそうです。
ここも例外ではないのでしょう。
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ありました、日昭上人の御廟です。
高僧であるにもかかわらず、御廟はとても質素です。
日昭上人のお人柄が偲ばれます。
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日昭上人は、日蓮聖人の配流時に必死で一門を守った、縁の下の力持ちのイメージがあります。
その時に常に鎌倉の拠点としていたのが濱土法華堂でした。
のちに伊豆に移り、現在三島市にある本山・妙法華寺のルーツとなっています。
江戸時代に、移転後の法華堂跡に建立されたお寺が、實相寺となっているようです。
一門で最も早くから、日蓮聖人の教えに賛同した日昭上人。
誰にも相手にされず四面楚歌だった日蓮聖人にとって、どれほど支えになったことでしょう。
日昭上人のご生涯についても、追ってゆきたいと思います。