あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

愛と悪 第二十七章

2020-02-21 01:00:47 | 随筆(小説)
2020年2月20日全世界同時発売された主観視点インディーアドベンチャーメタフィクションゲーム『Love and Evil(愛と悪)』のクリエイター(創造者)である神、エホバ。
さて、このゲームの説明は、この物語のナレーター(クリエイター・創造者)であるわたし、エホバがしよう!
このゲームですることはただ一つ。それは 選択 することです。
プレイヤーであるあなたにはこの物語の主人公である”あまね”を操作し、ナレーターであるわたしが教える正しい答えに従って、
この謎に包まれた壮大で素晴らしい物語を進めて行ってください。
良いですか、絶対に、わたしのを無視しないでください。
何故なら、物語が正しい方向に進まなくなってしまうからです。
わたしが「あまねは 左の扉 を選んだ」と言ったなら、必ず 左の扉 を選んでください。良いですね。
どれほど困難であろうとも、わたしの指示に従ってください。
たとえあなたがうっかり間違って右の扉を選んでしまったとしても、このゲーム(物語)を作ったわたしエホバが修正することができますから、安心してください。


では、ゲーム(物語)を始めましょうか。
プレイヤーである”あなた”は、早速今日発売されたばかりの大変ドキドキとするゲーム『Love and Evil(愛と悪)』をSteamからダウンロードし、日本語化して起動します。
起動する前に、あなたは、このゲームのあらすじを読んでみることにします。


あらすじ

これはあまねという女性の物語です。

あまねは約11年前、27歳の頃から引き籠りで現在は38歳。
友人も恋人もペットもいない孤独な日々を、日本の大阪のマンションで独りで暮らしている。
あまねの仕事は、起きた時から自分の部屋でパソコンのある机の前の椅子に座り続け、”指示”された通りに、キーボードのボタンを押すことでした。
毎日、毎月、毎年……この作業を繰り返すだけでしたが、あまねはこの仕事が大好きでした。
まるでこの仕事をする為に生まれてきたかのように……。
そしてあまねは、幸せでした。

しかし、ある日とても奇妙なことが起きました。

その日あまねはいつも通り一日中自分の部屋でパソコンのモニターと向き合っていましたが、モニターからの指示は一つもありませんでした。
それどころか指示してくれる存在や、どこかへ招いてくれる人、「やぁ」と挨拶をしてくれる人すらいません。
こんな事はこの仕事に就いてから、いつものことでした。
こんな完全な孤立は。
しかしあまねは、何かがおかしいと想いつつ、どうすればいいか分からず、あまねは身動きがとれずにいました。

でもなんとか、心を落ち着かせて平静を取り戻し、彼女は今夜もお酒をたらふく飲んで床に就きました。

あらすじを読んだあなたは、このゲームを早速プレイしようと『Love and Evil(愛と悪)』を起動させる。
だがあなたは、このゲームについて、もう少し知りたいと想い、このゲームに出てくるキャラクターについての記述を読む。

あまね
約7畳半ほどのマイルームで一日中働く従業員番号314。
仕事は指示された通りにキーボードを入力すること。
このゲームの主人公であり、人格は個性的であるが、誰からも理解されない孤独なサイレントキャラクター。
十代の頃から慢性的鬱症状に悩まされ続けている。2015年からヴィーガン。独身者。
あまねはナレーターの指示に従い、正しい選択を選び物語を進行して行く。
しかし、あくまであまね'は'ということであって、プレイヤー(あなた)は自由に選択をして行くことが出来る。

ナレーター 
画面上に現れることはなく、あまねに様々な選択肢を与えて物語を進行して行く天の声。
舞台の変更から強制リセットまで、ゲーム内のことなら大概なんでもできる高次な存在。
ただしあまねを操作することは出来ない。(あくまで操作できるのはプレイヤーである)
またあまねの行動を止めることも出来ない。
普段はあくまで語り部として話しかけてくるが、時として感情が高まると素の態度をとってくることもある。

ナレーター(クリエイター)からプレイヤー(あなた)へ
わたしのことを理解したあなたならわかっているはずです。
わたしが何を求めているのかを。
そして如何にこのゲームが面白いかということを。
良いですか。良くわたしの話を聴いて、行動してください。


あなたは『Love and Evil(愛と悪)』を起動させた。





『Love and Evil』

あなたはもちろん、『Love and Evil』を知っていますね?



  

これはあまねという女の物語です。
ですがこの物語は、わたしとあなたと彼女、三位一体の一つの物語であると言えます。
彼女を操作するのはあなたですが、どのように操作するかを指示するのはすべて、わたしです。
わたしはプレイヤーであるあなたに彼女の行動のすべてを指示することができますが、わたしが彼女を操作することはできません。
彼女の結末がどうなるかは、あなたがわたしの指示通りに彼女を操作するかしないかで、当然変わってしまいます。
例えば、ゲームの中で”A”と”B”の選択肢が出てくることがあります。
わたしはあなたに”A”を選択するようにと指示します。
ですが実際にどちらを選択するのかは、あなたの自由です。
わたしの名はエホバ(わたしは何であれ自分の望むものになる)ですが、もう一つ、名前があります。
それは”A”という名前です。
そしてプレイヤーであるあなたの名は、
”A”を、”真似る”という意味の”AMANE”です。
あなたは男性でも在り、女性でも在る中性的な存在です。
わたしには性は存在しません。
それではこのゲームを、存分に楽しんでください。



あなたがあまねを歩かせ、彼女は閉じられている二つのドアが通路に向かい合って2つある場所に来ました。
そしてあなたは彼女に左のドアを開けさせ、その奥へと入らせました。
『あまね…』(ナレーターの声)
『あまね…』
『あまね…!』

あまねが入ったその部屋の奥には、蛇が一匹いました。
蛇があまねに言いました。
『クリーチャー(被造物)よ。あなたは、何故こちらの部屋に入ったのですか?クリエイター(エホバ)の声が、あなたに届かなかったのですか?あなたの主、エホバは、あなたにこう言ったのです。”あなたは必ず、右のドアを開けて入りなさい。あなたが、死ぬことのない為である。”』
あなた(プレイヤー)に、三つの選択肢が示されました。

  • あまねは蛇に対して、こう答える。『わたしには、一つのドアしか、見えませんでした。』
  • あまねは蛇を殺し、死んだ蛇に向かって、こう答える。『一体この蛇は、何を戯けたことを言っているのだろう?左のドアに入るに、決まっているではないか。右のドアは、間違っているのだから。』
  • あまねは蛇と交わり、こう答える。『なんという美しい蛇でしょう。残念ながら、わたしにはエホバの声は届きませんでした。しかしあなたはわたしの目に見えるし、あなたの声ははっきりと、わたしは聴くことができます。わたしが左のドアを選択したことは、正しかったのです。』


さあ、この三つの中から、自由に選択しなさい。
あなたは、自由である。
あなたの自由意志による選択によって、彼女は滅びることもできれば永遠に生きることもできます。


最後にもう一度言いますが、”我々”は、別々の存在ではありません。
愛するあなたに真に言いますが、”拘束(支配)”がなければ、”自由”も在りません。
それでも存在できるという選択肢が、何処にも存在しないからです。
果して”何者”が、我々を支配(洗脳)しているのでしょうか?



















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