あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

愛と悪 第百章 前編

2022-08-10 06:01:35 | 随筆(小説)
すべてのレイプと拷問の後に殺された少年と少女たち、ヱホバ。






彼は此の、暗い荒野に挟まれた道を車で運転しながら、"彼女(Girl)"について、彼女に語り始める。
助手席で眠っている彼女は、まだ、眠りつづけている。

僕はあの日、午後3時過ぎに、初めて通った抜け道の途中で、彼女を見つけた。
彼女は、薄暗いガレージのなかにいて、何かをせっせと鞄に詰め込んでいた。(それはあとで雑誌だとわかる。)
9歳か、10歳くらいだと思った。僕は車を路上に止め、狭い道路を挟んだ真向いの家の前から彼女を眺めていた。
彼女は仕事を終えたようで、鞄を重たそうに抱えると振り返り、僕と目が合った。
その瞬間、彼女は耳まで真っ赤になって、僕に"観られてはいけないものを観られてしまった!"という気まずそうな顔で咄嗟に顔を伏せた。
僕はそれを観て、なんとなく勘づいたんだ。
きっと彼女が鞄に詰めていたそれらの雑誌は、恥ずかしいものが描写されているもので、おそらく、性的なもの、ポルノ雑誌やポルノコミックの類だろう。
つまり、彼女はそれらがどうしても観たくて、この他人の家のガレージに盗みに来たんだ。
僕は彼女に近づいて言った。
「大丈夫。僕はだれにも言わないから、安心して良いよ。それより…僕はある子どもたちを探していて、君に訊ねたいんだ。」
彼女は顔を上げ、僕を見つめた。
その瞬間、僕は咄嗟に想った。(彼女はとても華奢で少年のような体型だったが)
彼女と性交(intercourse)できるかもしれない。(彼女はセックスに深く関心を持っているに違いない!彼女は僕の要求に応えてくれるかもしれないし、セックスをみずから試したいと言ってくれるかもしれない…。)
でも、もし、彼女が僕を通報するならば…。
そしてそれが浮かんだあと、僕はそれが"レイプ"であることに気づいた。
僕はそう想った瞬間、次に、僕の脳裡に、初めて"殺人"がよぎった。
「実は、この近くに止めていた僕の愛車に石を投げた子どもたちを探してるんだ。君はそういった子どもたちを観なかったかな?」
すると彼女は黙って首を横に振った。
僕は、わざと溜息を深く吐いた。
「僕は、どうしても彼らを見つけだして、"もうこんなことを絶対しちゃいけないよ!"って言ってやりたいんだ。人の大事なものに傷をつけるなんて、人として最低なことだからね。困ったな…でも見つからないんだ。」
彼女は自分を見逃してくれる僕を助けてあげたいと想ったのか、それとも哀憫を感じたのか、ちいさな声で言った。
「いつも悪いことをして楽しんでる男の子たちを知ってるよ。良く遊んでる公園も知ってる。もしかしてその子たちかも…?」
僕は異常な興奮を必死に隠して言った。
「本当?!ぜひその公園の場所を教えてほしい!できれば車に乗って案内してくれないかな?」
彼女は不安なようで、黙ってしまった。
僕は良い"餌(Bait)"を思いついた。
「もし案内してくれるなら、君の行きたい場所に連れてってあげるよ。遠くても平気だ。君にたくさんお礼をしてあげたいんだ。」
すると無垢な彼女は顔色がぱあっと変わった。
「ほんとう?」
僕は微笑んで言った。
「ああ、ほんとうさ!僕の車が走ってゆける場所なら、遠くたってどこへでも連れてってあげるよ!どこか行きたいところがあるの?」
彼女は興奮して言った。
「遊園地に行きたい!」
僕も素直に興奮して言った。
「僕も行きたい!一緒に行こうよ!そうだ、確か夜の9時まで開いてる遊園地があるんだ。夜の遊園地で遊んでみたくない?少し遠いけど…ここから3時間ちょっとで多分着く。親にはあとで僕から電話してあげるから大丈夫だよ。」
彼女は本当に嬉しそうだった。(夜の遊園地で遊んだことはまだなかったんだ。)
僕は彼女の手を取り、「たくさん楽しもうよ。」と言った。
彼女は僕を完全に信じて、僕の車の助手席に乗った。
僕は遊園地に着くまでずっと、彼女の手を握っていた。(そのあいだずっと僕は部分的に勃起していた。)
車のなかで彼女とたくさん笑いながら話をしたけれど、遊園地でさらに交流を深め、彼女は僕に深く情が移って、そして僕が性的な要求をしても彼女は断ることなく、ついにはセックスも拒まないかもしれない。
もし、彼女がセックスを拒むなら、僕は彼女にこう言うつもりだった。
「君がそれをさせてくれるまで、僕は絶対に君を帰すつもりはないよ。」
Highwayを走りつづけて、遊園地には午後6時過ぎに着いた。
彼女は午後5時を過ぎた頃から眠っていた。
遊園地の駐車場に着いたとき、眠っている彼女に僕はキスした。(でも彼女は目覚めなかったから色んなところを触りたくなったが、あとですべてできるし、必ずさせようと考え、何もしなかった。)
僕は今すぐむしゃぶりつきたくなるほど愛らしい彼女を揺り起こして言った。
「遊園地にやっと着いたよ!」
僕は、はっきりと、今、彼女がここにいるかのように、憶えている。
彼女はほんとうに、とても幸せそうだった。
"あの瞬間"までは。
遊園地のなかは当然、ちいさな子どもを連れた親ばかりがいた。
いつもは、その光景を、僕は確かに屈辱的な悲しみのなかに見つめていたのだと思う。
でも今日は違うんだ。今夜は、僕はだれより幸せだと感じる。何故なら、このあと、彼女を僕のものにしてしまえるんだ!(彼女の一番大切な場所に、僕のすべてを注ぎ込むことができるだろう。)
車を降りると、感動的なことに、彼女自身から僕の手を繋いできた!
今夜、だれひとり、僕を観て怪しい小児性愛者風な男だとは訝しまないだろう。
僕には今夜、彼女がいるから、陰から子どもたちをじっと眺めたりもする必要はないんだ。
きっとだれが観ても、僕と彼女は仲がとても良い若い父親(僕は髭を生やしてるのは正しいだろう)と娘の姿に観えただろう。
人前でキスしても問題はないはずだ…。(彼女がどういう反応をするかは別として。)
それで、遊園地を出るまで、僕は彼女の父親に成りきることにした。
僕は彼女に言ったんだ。
「良かったら、僕のことを"Daddy(パパ)"と呼んでくれないかな?実は…僕は最近、幼い娘を亡くしてしまったんだ。それで、君からそう呼ばれると僕は嬉しいんだ。」
彼女は僕を見上げ、「いいよ(OK.)」と言って、僕を呼んでくれた。
「ねえ、Daddy.今度はあれに乗ろうよ!」
彼女の指差す方を観ると、そこには動くパンダの乗り物がいた。
僕は彼女に微笑み返し、「よし、乗ろう!」と言ってパンダのところに彼女と一緒に走った。
彼女がパンダの前に乗り、僕は後ろから彼女とぴったりくっついて乗って、彼女を抱き締めた。
僕の性器をトランクスとジーンズ越しに彼女のスカートとパンティ越しのお尻に付けたとき、勃起が激しくなるのを抑えるのに僕は必死だった。
できるなら、彼女の下着を脱がせて、僕のペニスを擦り付けたかった。
僕はそれが叶う、すこし後の未来を想像して、彼女を後ろから抱き締めながら幸せな心地だった。
僕らは、かなり長い時間そうしていた。彼女はパンダの運転がとても上手かったけど、何度かぶつかったりして、次は僕が前に乗って彼女は後ろに乗ったんだ。彼女は何も言わなくても僕を後ろから抱き締めてくれた!
僕は不安にならなかった。彼女はかならず、僕を(このあとも)受け容れてくれるとの確信に満ちていたんだ。
彼女が僕を見つめる視線は、何か特別なものへと徐々に変わってきていることは僕にはわかった。
そのあと、僕たちは遊園地内のRestaurantで食事した。(それまでお菓子やアイスを彼女と食べていた。)
彼女と向かい合って座って、メニューを観ている彼女を見つめているとき、僕はふと、彼女の"初恋の相手"が、僕だったらいいのにな。と想った。
そうすれば、僕は彼女をレイプする必要はなくなるからね。
彼女の同意のもとで、僕は彼女とセックス(性交渉)ができるに違いないんだ。(そしてそれは一度では終わることはなく、何度と繰り返しできるだろう…。)
彼女のちいさな舌で自分の唇についたソースを舐めているのを見つめながら、僕は早く僕のものを彼女にしゃぶらせたいと激しく感じた。
僕の興奮が伝わっているのか、彼女もどこかドキドキしながら僕を清んだ眼(まなこ)で見つめ返すんだ。
僕たちはまるで、恋人同士のようだった。
時間はもう午後8時を過ぎていて、9時にはこの遊園地は閉まってしまうから、ここを抜け出して、僕たちは"別の場所"へと向かわねばならない。
人のいない場所へ。でも、彼女が本当に僕を受け容れる(絶対に通報しないと確信できる)ならば、Motelに行ってもいい。
そして明るいところで、彼女の性器をじっくり眺めて、吸い付きたいんだ。
良く見える場所で、僕の反り返って起(た)ってるものも彼女に観てほしい。
でも、もし、彼女が僕を受け容れてくれないならば、車のなかで彼女を犯すだろう。
椅子を倒して広くして、彼女の手を後ろで縛って、股を広げた状態で、どこかに縛れれば…。
僕は、ふと我に返って、彼女が僕を不安そうな顔で見つめているのに気づく。
僕は彼女に微笑みかけ、優しく言った。
「どうしたの?」
彼女は、すこし疲れている様子もあったが、ゆっくりと僕に言った。
「ねえ…Daddy、次は、何に乗るの?」
僕はその言い方が可愛くて、思わず声を出して笑った。
「Haha!次…というか、まだ乗ってないのあったっけ?」
彼女はぶんぶん首を横に振りながら言った。
「わかんない。」
僕は「次は君は僕に乗るんだよ。」とジョークで言おうかと思ったが、彼女は深刻に捉えるかもしれないと想い、やめておいた。
僕はまず、彼女を車に乗せて、そしてだんだん人のいない場所へ近づいてきたときに、最初に訊きたいことがあった。
それは彼女はもう既に、"マスターベイション"を行ったことがあるのか?ということだった。
どうしても僕はそれを知りたかったんだ。
もしも彼女はもうそれを知ってしまっているならば…。
僕は彼女を、
彼女を僕は、"放す(見棄てる)"つもりはない。
"それ"は、僕の"性奴隷"として、本当に最適でならないものとなるだろう。
僕は彼女をレイプ後にそこに置き去ったりはせず、僕は彼女を持ち帰り、監禁する。
そして永久的に、彼女は僕だけの奴隷として相応しい"モノ"として育って、熟して来るんだ。
でもそれでも彼女が僕を愛さない場合、僕は彼女を殺してしまうべきなのだろう。
ほかに方法はあるだろうか…?
僕は、彼女に言った。
「何故、僕がそれを受け容れねばならないのか、僕にはわからないからなんだ。」
彼女は何故か、向いの席から移動して、僕の隣に座った。
僕はさっきの言葉を口には出さず、眼だけで言ったのだが、彼女に何かが伝わったのだろうか?
でも僕は不安そうに僕を見つめる彼女に言ったんだ。
「どうしてそんな顔をしてるの?大丈夫だよ。」
彼女は僕の左手をぎゅっと握った。
そして彼女を抱き締めてから僕は言ったんだ。
「もう食べないの?(彼女は頷く。)それならここを出て、乗ってない乗り物があるかどうか探しに行こう。」
店を出て、僕たちは手を繋いで夜の遊園地を歩いていると、僕は、"彼"とすれ違ったような気がした。
僕は今になってわかったんだ。僕はあのとき、まだ"Satan"という概念もほとんど持ってはいなかったし、Satanとの契約を交わしてもいなかったけど、でもあのときすれ違ったのは、確かに"彼"だったのだと想う。
それで、その彼の顔は、僕の顔のように観えたんだ。
"未来の僕"の顔…。
とても、悲しそうな顔をしていた。
僕には、本当にほかに道はなかったのだろうか?
でも僕はまだ、あのとき、誰も殺してはいなかったし、誰もレイプもしてはいなかったんだ。
ただ、あの夜だったのは確かだ。
"僕が彼女を殺さねばならない理由"に気づいたのは。
それは僕が絶対に受け容れたくはないことだからだ。
1,僕は彼女をレイプだけして、そしてレイプ後には彼女にこう言うつもりだった。「ここから三マイル先に、電話ボックスがあるから、そこから電話して、助けを呼ぶと良いよ。お金をあげるから。僕のことは、絶対に通報しないと約束してほしい。もしするならば、僕は刑務所から出た後に、また君を探して、レイプする。」
2,彼女を僕は持ち帰ることにした。彼女は、性的快楽に"病的”に飢えていることを知ったからだ。僕と彼女は、同じなんだ。僕は彼女を見棄てることはできない。きっと成長しても、ろくな大人にはなれないし、まともに生きてはゆけないだろう。これは人間のなかで最も悪い病気で、決して、治る日は来ないんだ。
3,僕は彼女を家に監禁して、僕を喜ばせつづけてくれる性奴隷にすることができる。僕は彼女の御蔭で、すべての難(災い)から逃れることができるだろう。つまり"レイプと拷問と殺人”というものを、僕は"本質的に"実行せずに済む。その未来から、彼女は僕を助け出してくれる。僕と彼女は、同じものに飢え切っているのだから、愛し合えないはずなどないんだ。
4,僕は"それ"を、実行することにした。
彼女はもう、どこにもいない。どこを探しても、見つからない。"クローゼットのなか"に、彼女は隠れつづけているわけではないんだ。
何もない。
本当に、何もない。
すべては終り、すべては終ったんだ。
僕たちの楽しく遊んだ遊園地は閉園した。
"次の乗り物"が、僕たちに見つかったからだ。
午後9時過ぎ、僕たちは僕の車に乗って、そして彼女の家とは別の方向へ僕は車を走らせた。(彼女はそれに気づいていなかったし、彼女は本当に、「帰りたい。」とか、「何時頃に着くのか。」とか、何も言わなかった。)
彼女は家に早く帰りたいとは想っていなかったんだ。彼女はまだ僕と一緒にいたいと想ってくれていた。
それならば、僕と彼女は、次の乗り物に乗らなくては。
"それ"が向こうで待っているんだ。
僕らは"愛し合う"ことも、"殺し合う"こともできることを、彼から教わるだろう。
僕は、彼女に訊ねるつもりだ。君はどっちがいい?どちらを選ぼうとも、君の自由なんだ。
それで僕は彼女をレイプするなら、レイプ後に、彼女に優しい声でこう言う。
何故、君が、僕にこんな風にレイプされなくちゃならなかったか、君はこの先、一生かけて、考え続けなくちゃならないよ。
「苦しい」と、何度叫んでも、だれも、本当にだれひとり助けてなんてくれない世界にぼくらは生きてるんだ。
だから君は独りで、強く生きてゆかねばならない。
これは、君にとっての"序章"であると、君に言っておく。
これは忠告であって、僕からの警告でもある。
君は毎日、寝ても覚めても、性的な快楽に飢えていて、そして学校から帰ってきた途端、君は自慰行為に耽っていたことを僕は知っているんだよ。
でも最初の内は、君は下着の上からClitorisを触ってたんだ。
だんだんと、刺激は薄れて来ただろう?
一番最初に触ったときは、君は全身がぶるぶる震えるほどの感覚(快楽)だったのに。
何故、僕たちは、同じ快楽をもう一度味わうことはできないのだろう?
それは最初のたった一度で、もう永遠に喪われてしまったのだろうか?
僕は気づくと、彼女に話しかけていた。
それはある時点で、彼女は僕の質問に対して、頷いたからだ。
彼女は、やっぱり知って(行って)いたんだ。(僕の第六感は素晴らしい!)
それで、つい僕は彼女に言ってしまったんだ。
「もう少し、先まで走ったら、そこで車を止めて、それでたくさん、君を気持ちよくさせてあげるよ。」
でもそのあと、彼女は(その僕の言葉には応えず)正面を向いたまま僕に言った。
「おしっこがしたい。」
僕は瞬間、不安に襲われた。もしかして彼女は逃げるつもりだろうか?
そのとき、既に僕は気が触れているなか再度触れるほど興奮していて、素直に彼女に言った。
「車を止めるから、草むらでしよう。それで僕にちょっと、直接飲ませてくれないかな?」
僕は好意的な返事が来ると想っていた。(僕は完全にHighになっていて、すべての不安も一瞬で打ち消すことができた。)
でも彼女は黙っていて、次の瞬間、とても軽蔑的な眼差しで僕を見つめ返した。
僕は彼女のその冷めたい両の眼をつい逸らしたが、二度見、いや三度見したあとに、信じられないほど焦って、どうするべきかわからなかった。
彼女と早く愛し合いたい(セックスがしたい)のに、何か遠回りなことばかりしていることに気づく。
僕は、今、確信しているんだ。僕は彼女を深く愛している。
なのに何故、彼女はそんな冷たい眼で僕を見つめているのか僕にはまったく理解できなかったんだ。
ついさっきまでは、彼女も僕を愛しているはずだった。(僕はそれを信じられたからあんな言葉を言ってしまったんだ。)
それで僕は、彼女が本当に僕を愛していたなら、そんな僕が"Gross guy(気持ち悪い男)"みたいな眼で見つめたりなんてしないと想った。
ということは、どういうことなんだ?と僕は真剣に悩んだ。
そしてとりあえず、僕は車を止めた。
僕は酷く動揺していて、吐き気もしていて、胸がとても苦しくて、言葉が出なかった。
彼女の左手を握り締めている僕のねっとりと汗ばんだ右手は哀れなほどに打ち震えていた。
僕は、彼女の言葉を待っていたんだ。
此処から救い出してくれる言葉を、僕は黙って、ひたすらに待ち望んだ。
すると彼女は、僕に、僕の目も見ないで、同じ意味合いの言葉を何度も言った。
「You're a big fool. You're a asshole. You're a idiot.
 You're a absolute asshole.…」
僕は、悲しみに打ち拉がれていたけれど、でもまだ彼女への愛は冷めたりしなかった。
僕は、彼女を見つめ、落ち着いた声で言った。
「とりあえず、おしっこして来よう。膀胱炎になると良くないからね。」
でも彼女は、僕が怖いのか、その場を動こうとしなかった。
僕は、最早、彼女をレイプする準備は十分にできていた。
そしてそれ以外に、もうするべきことなどないんだ。
僕は彼女を愛しているが、彼女は僕を愛していないし、愛せないんだ。
それは彼女が成長しても、何十年経っても、変わることはないだろう。
僕は、破れかぶれで、彼女に懇願した。
「今から、僕は君とセックスがしたいんだけど、いいかな?つまり…僕のこの硬くなってるやつを、君のSecretに突っ込んで、そして白いものが飛び出してくるまで擦りつづけたいんだ。」
彼女は、僕を見ることなく、フロントガラスの向こうの、何もない真っ暗な道を凝視しながら生唾をゴクリと飲み込んだ。
僕は、早く彼女を襲いたかった。肉食獣が、草食獣の腹にかぶりつき、皮膚を食いちぎって、内臓を引っ張り出すその瞬間を待っている。
僕はこのとき、物凄く激しく、彼女から脅迫されていたんだ。
早く彼女を破壊してしまえって。二度と、"それ"は元通りにはならない。
僕もだ。一線を越えるんだ。もう戻れないんだよ。ほんとうに。
何もかもが過ぎ去るだろうが、僕と彼女だけは、過ぎ去らないでほしいと僕は強く願った。
彼女は僕を侮辱したどころか、僕が破壊する前に僕を破壊したんだ。
彼女は僕に殺される前に、僕を殺した。
憶えてるのだろうか?その瞬間を。
僕が求めているのは、だれでもない。"それ"は、だれでもないはずだ。
"それ"は、一人の"Girl"に集約されるけど、だれかであっては、ならないんだ。
僕は"彼女"を、どうしても僕だけのものにする為、殺す必要があった。
でも僕には、できなかった。
代わりに"Boy"が犠牲となり、そう、彼らは僕の犠牲となって、僕に殺され、そして見棄てられた。
でも、僕が本当に欲しかったのは、Boyではなかった。
僕は彼女が、僕の為に犠牲となる未来を知っていた。
僕には、彼女が絶対的に必要だったのに…。
彼女は、僕の為に、死ななければならなかったんだ。
僕をひとりこの世界に残して…。
彼女がいなければ、僕は永久の喪失者だった。
僕の何もかも、(僕はそれでも始まる必要があったが)本当に僕のすべては、それがあるべき場所にはなかったんだ。
僕は何からも許されなかった。
僕という存在は何からも、もっとも、神から、決して許されはしなかった。
僕は、"あの日"を思いだして、想ったんだ。
"彼女"は、果して本当に"死んでいた"のだろうか?
僕の見下ろす"それ"は、確かに死んでいるように観えた。
でも"それ"は…"生きていた"だろう。
僕は彼女を、僕の処へ連れ帰るべきだったんだ。
僕は彼女を愛していて、そして彼女は、僕の為にそこで眠っていて(いつか起きる為に)僕をずっと、見つめていたのだから。
彼の右手は彼女のちいさな左手を握りながら、彼女の愛らしくてならない寝顔を見つめ、囁く。
「君に、これから僕の本当に望んできた、すべてを、僕はする。それは、未来に起こることだけれど、それは今、此処にある。君は…気づいているだろう?」
僕は"彼女"を必ず、レイプして(できるならば何度と繰り返し彼女を犯す)、
そして最終的には、拷問に掛け、そして残虐に殺す必要があることを知っていたんだ。
僕は、彼女をずっとずっと、見つめていた。
でも彼女は、もう二度と、僕を見つめることはなかった。
"それ"は動かなかったし、生きているようには見えなかった。
僕は同じ言葉を彼女に話していた。
僕は君を本当に愛している。だからレイプしたかったし、殺そうと想った。君がどこまで逃げても、無駄なんだ。僕は、必ず、君を追い駆ける。今の今、僕は君を追っている。君は"この闇のなか"で、決して逃げられないよ。僕は今、手に何の凶器も持っていない。立ち止まり、そして戻って来て、僕を受け容れてほしい。僕はまだ、君を殺してはいない。君をレイプもしていない。
”I never had more than that passing thought of leaving the girls to die and didn't think I could do even that.”
そう、僕は確かに、あの夜、
「レイプした後に放置すれば、彼女たちは死ぬという考えがふと頭をよぎったが、僕にはそれが(本当に)できるとは思ってはいなかった。」
僕はまだ、戻れるだろうと想っていたからだ。
愛する彼女と、一緒に。














































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