俺みてえな何にもない人間が信仰を持ってるなんてな。
俺が信仰を持つということは奇跡だ。
信仰を持たない人間は、つまらないものに喜びを持っているからつまらない喜びを感じている。
イエスを十字架から下ろしたいだなんて本当に馬・鹿・げ・て・る・よー。
彼は十字架に掛けられたことで、世界一の幸福者とな・っ・た・ん・だー。
彼を十字架から下ろすということは、彼から幸福を奪い取るということだ。
つまらない幸福の中に、彼を永遠に生かし続けると・い・う・こ・と・だ。
神の存在を感じ得ない者たちは、そこにある幸福が・ど・れ・ほ・ど・の・も・の・で・あ・る・か・を・わ・か・ら・な・い・ん・だ。
何故感覚を開けるだけでふざけているように見えるんだ?
俺はふざけてなんか、い・な・い・ん・だ。
いつだって、真剣を手に持ち、ぶんぶんぶ・ん・ぶ・ん・ぶんぶんぶん・っぶっぶんっぶん・ん・ん・ぶ・ん・ぶ・ん・ぶ・ん振り回しながら。
人間の狂気が、人間を苦しめてきた。
女は俺に言った。「幸福にならないことばかり、してきたのか」
女の狂気は、女を苦しめてきた。
俺は女に言った。「どうしてそんなことばかり、言ってくるのよ。もう嫌よ。やめて。あなたしを苦しめないでよ。お願いだから」
「御前たち、言い争いをやめなさい。」
村長が現れた。
俺は村長に向かって言った。
「どうして?なぜ、言い争いをしてはならないのよ」
村長は長い山羊髭を触りながら言った。
「それはなあ、御前たちが言い争いをしているのを観るわしが気に入らんからだよ」
俺と女と村長は、三ヶ月間、家と家を渡り歩き、各々の宿で世話になりながらアドベンチャーを続けていた。
村長は宿で出された食事が気に入らなければ、卓袱台をひっくり返し、「なもん、喰えるかあっ」と叫んではゲッセマネの丘で独り、40日間の断食を行った。
「ゴルゴダの庭まであとどれくらいですか。村長。」
女は前を歩く村長の背に向かって言った。
村長は振り返り、朝日を背にして答えた。
「見よ。あの子羊たちを。かれらは何にも考えてないような顔をして草を食んでるではないか。かれらはそれでも約180度以上の視界でこの世界をいつでも眺めておる。女よ、よく聴きなさい。あの子羊のようにならないうちに、ゴルゴダの庭へ着く日は、永遠に来ないであろう。」
その晩は、俺と女と村長は小屋のなかで子羊を枕にして眠った。
夜明けがた、「埋めるなら産める子に、膿まぬなら生まぬ子に、梅内の種を生めないとすることを、戒めて欲しい。」と俺は言いながら、メウという子羊を産んだ。
メウは、メウーメウーと泣きながら、俺の乳を突き、激しくマザーミルクを欲した。
「村長、乳がありません。」
女が村長に言った。
すると村長は、寝返りをうって背を向けてこう言った。
「わしのときは、まだ来ていないのです。もう少し、寝させてくれ。」
しかし女は、村長の肩を揺すってまたもや言った。
「どうかこの水を、乳に変えてください」
そう言って、女は、目から、水を流し、水は村長の衣を濡らした。
村長は起き上がって「これは冷たい」と言い、メウに乳を下から突かれても全く乳が出なくて困り果てている俺を一瞥し、女の目を見つめ、こう続けた。
「その水を甕に溜めなさい。そして一杯になれば乳になるから。」
女は、その通りにした。
すると、驚いたことに。
見よ。甕にはなみなみと乳白色の乳があった。
女はそれをメウに与えると、メウはメウーメウーと言いながら、乳を飲んだ。
俺は安心し、村長に膝まずいて礼を言った。
「あなたのなかには真の神がおられます。」
そう言うと村長は両手を拡げて優しい笑みを浮かべて言った。
「見よ。御前たちが近いうちに裏切るわしの姿を。」
俺と女は、抱き合いながら、目から乳を流して村長の全身を見詰めた。
メウが交互に、俺と女の目から流れる乳を飲んだ。
俺が信仰を持つということは奇跡だ。
信仰を持たない人間は、つまらないものに喜びを持っているからつまらない喜びを感じている。
イエスを十字架から下ろしたいだなんて本当に馬・鹿・げ・て・る・よー。
彼は十字架に掛けられたことで、世界一の幸福者とな・っ・た・ん・だー。
彼を十字架から下ろすということは、彼から幸福を奪い取るということだ。
つまらない幸福の中に、彼を永遠に生かし続けると・い・う・こ・と・だ。
神の存在を感じ得ない者たちは、そこにある幸福が・ど・れ・ほ・ど・の・も・の・で・あ・る・か・を・わ・か・ら・な・い・ん・だ。
何故感覚を開けるだけでふざけているように見えるんだ?
俺はふざけてなんか、い・な・い・ん・だ。
いつだって、真剣を手に持ち、ぶんぶんぶ・ん・ぶ・ん・ぶんぶんぶん・っぶっぶんっぶん・ん・ん・ぶ・ん・ぶ・ん・ぶ・ん振り回しながら。
人間の狂気が、人間を苦しめてきた。
女は俺に言った。「幸福にならないことばかり、してきたのか」
女の狂気は、女を苦しめてきた。
俺は女に言った。「どうしてそんなことばかり、言ってくるのよ。もう嫌よ。やめて。あなたしを苦しめないでよ。お願いだから」
「御前たち、言い争いをやめなさい。」
村長が現れた。
俺は村長に向かって言った。
「どうして?なぜ、言い争いをしてはならないのよ」
村長は長い山羊髭を触りながら言った。
「それはなあ、御前たちが言い争いをしているのを観るわしが気に入らんからだよ」
俺と女と村長は、三ヶ月間、家と家を渡り歩き、各々の宿で世話になりながらアドベンチャーを続けていた。
村長は宿で出された食事が気に入らなければ、卓袱台をひっくり返し、「なもん、喰えるかあっ」と叫んではゲッセマネの丘で独り、40日間の断食を行った。
「ゴルゴダの庭まであとどれくらいですか。村長。」
女は前を歩く村長の背に向かって言った。
村長は振り返り、朝日を背にして答えた。
「見よ。あの子羊たちを。かれらは何にも考えてないような顔をして草を食んでるではないか。かれらはそれでも約180度以上の視界でこの世界をいつでも眺めておる。女よ、よく聴きなさい。あの子羊のようにならないうちに、ゴルゴダの庭へ着く日は、永遠に来ないであろう。」
その晩は、俺と女と村長は小屋のなかで子羊を枕にして眠った。
夜明けがた、「埋めるなら産める子に、膿まぬなら生まぬ子に、梅内の種を生めないとすることを、戒めて欲しい。」と俺は言いながら、メウという子羊を産んだ。
メウは、メウーメウーと泣きながら、俺の乳を突き、激しくマザーミルクを欲した。
「村長、乳がありません。」
女が村長に言った。
すると村長は、寝返りをうって背を向けてこう言った。
「わしのときは、まだ来ていないのです。もう少し、寝させてくれ。」
しかし女は、村長の肩を揺すってまたもや言った。
「どうかこの水を、乳に変えてください」
そう言って、女は、目から、水を流し、水は村長の衣を濡らした。
村長は起き上がって「これは冷たい」と言い、メウに乳を下から突かれても全く乳が出なくて困り果てている俺を一瞥し、女の目を見つめ、こう続けた。
「その水を甕に溜めなさい。そして一杯になれば乳になるから。」
女は、その通りにした。
すると、驚いたことに。
見よ。甕にはなみなみと乳白色の乳があった。
女はそれをメウに与えると、メウはメウーメウーと言いながら、乳を飲んだ。
俺は安心し、村長に膝まずいて礼を言った。
「あなたのなかには真の神がおられます。」
そう言うと村長は両手を拡げて優しい笑みを浮かべて言った。
「見よ。御前たちが近いうちに裏切るわしの姿を。」
俺と女は、抱き合いながら、目から乳を流して村長の全身を見詰めた。
メウが交互に、俺と女の目から流れる乳を飲んだ。