ねこ絵描き岡田千夏のねこまんが、ねこイラスト、時々エッセイ
猫と千夏とエトセトラ
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子猫便り3~進撃のロナ
2015年10月29日 / 猫

部屋のドアを開けると、ロナは首を伸ばして外の廊下の様子を伺っています。そこへ一番目に通りかかったのがまる。部屋の前に立ち止まって、ロナを見ました。
まるを見たロナのほうは、突然まるに駆け寄りました。びっくりして逃げるまるをそのまま廊下の端まで追いかけて行ったので、まるは慌ててUターンして、どこかへ走っていってしまいました。
ニャーニャー鳴きながらロナが家の中を探検するあいだ、大人の猫たちは遠巻きに見ています。ロナが近くまで寄って来ると、ウゥ~とかフーッとか威嚇して、大人のほうが逃げていってしまいます。いつもは元気で暴れん坊のまるまでが、小さな子猫相手におどおどしているので、かわいそうやらおかしいやらです。ロナがまだ部屋にいるあいだ、ロナが鳴くのに応えて可愛く鳴き返していたぼんは、面倒見がいいかもしれないと期待されていたのですが、それを見事裏切って、やっぱりうぅーと唸って逃げていってしまいました。
ロナのほうは、家の中の新しい場所にもすぐに慣れてしまい、おもちゃで遊んだり、猫タワーにのぼったり、疲れたら部屋のど真ん中に伸びて寝たりと、まるで、もともとこの家の猫のように好き勝手に振舞っています。
我が物顔のロナとは反対に、大人の猫たちはなんとなく落ち着かない様子で、なるべく近寄らないように避けていますが、一日たって、もう威嚇したりすることはなくなり、自分からロナのにおいをかぎにいったり、鼻で挨拶したり、ロナが猫タワーの自分の下の段に寝ていても知らんぷりしたり、少しずつ打ち解けつつあるようです。
一番神経質で心配だったみゆちゃんも、もう子猫がやってくるのは3回目ですから慣れたのか、やれやれまたか、しょうがないなあ、というような態度に見えます。
ソファの前でリラックス

ロナ「これ(猫タワー)気に入った!」

ふくちゃん「(おいしいものがあれば)昨日の敵も今日の友」

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子猫便り2
2015年10月27日 / 猫

ボールが転がらずに止まってしまうと、人の顔を見て「ニャー(動かしてよー)」と要求します。すでにこの年齢(生後2ヶ月くらい?)にして、人間を自分の思い通りに使う術を心得ているようです。
大人の猫はというと、今のところ、ときどきロナの部屋から鳴き声が聞こえてくるぐらいなので、ロナがニャーニャー鳴いているときにはそれぞれ動きを止めて聞き耳を立てていますが、それ以外はだいたい平常通りです。
ふくちゃんは、普段よりちょっと甘え気味になっています。みゆちゃんは、いつもより若干多弁です。でも、まるぼんが来たときのように面と向かって文句を言うわけではなくて、一緒に廊下を歩いているときなどに、「ところでね…」という感じで軽く不平をこぼすくらいです。

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子猫便り
2015年10月26日 / 猫

ロナはとても人懐っこい子猫で、部屋にはいって名前を呼ぶだけで、もうすぐにゴロゴロ音が出てきます(この点、ふくちゃんと同じタイプです。ふくちゃんは隣で寝ている猫をなでただけ、もしくはそばに近寄っただけでゴロゴロ言います)。
顔を寄せると湿った小さな鼻でチュッしてくれますし、指にじゃれついたり(これがまるだと、「手」にじゃれついて、傷だらけになりますが、ロナは小さいのでじゃれつくのは「指」で、傷もつきません)、人の周りを背中をすりつけながら歩き回って、もたれて寝転んだり、そのあいだ、ずっと大きな音でゴロゴロ言い続けています。
誰も部屋にいないと、小さな段ボール箱にタオルを敷いて作ったベッド(こんな小さな箱に入れるという事実がまた可愛いのです。まるやぼんだと、せいぜい頭を突っ込むくらいです)の中で寝ていますが、時々、にゃーにゃー鳴いています。
ひまなときだと、行って相手をしてあげるのですが、どうしても手が離せないときもあります。ロナがしばらくにゃーにゃー鳴いていると、大人の猫が、部屋の扉の前に立って、聞き耳を立てています。
どう思って聞いているのかはわかりませんが(たぶん「またややこしいのが来た」)、ただひとりぼんだけは、可愛い声で鳴き返してあげています。ぼんは性格が優しいので、もしかしたら面倒見の良いお兄さんになってくれるかも、とちょっと期待しています。
早くみんなと会わせたいのですが、ロナにノミが2匹見つかったので、ノミを完全に退治するまで、もうしばらくお預けです。

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子猫速報~ロナちゃん登場!
2015年10月25日 / 猫

昨日、近所の車のエンジンルームの中に子猫が入り込んでいるらしい、という父からの電話がありました。その車の所有者は、日々野良猫のご飯やり、避妊、健康管理などの猫助け活動をされている猫神様のような人なのですが、自宅でもすでにたくさんの猫を養われており、さすがにこれ以上はちょっときつい、ということだったので、うちでもらうことになりました。
連れて帰ってキャリー越しにみゆちゃんやふくちゃんたちと対面させると、ロナがフーッと威嚇したにもかかわらず、大人猫たちは近寄ってにおいをかいでみたり意外と冷静だったので、また前のようにみゆちゃんがすねてしまうのではないかと心配していた私は、ちょっと気持ちが軽くなりました(でもキャリーから出したらどうなるかはわかりません…)
まだ完全に慣れているわけではないので、しばらくはみゆちゃんたちとは混ぜずに、長男の部屋で過ごさせることにしています。
キャリーから出すと、すぐに勉強机のうしろへ隠れてしまいましたが、そっと手を伸ばしてなでると、ゴロゴロのどを鳴らし始めて、こちらが差し出した指を小さな肉球のついた手で抱えて舐めたりしてくれました。
そのうち本棚と壁の隙間に入ってしまいました。きっと眠いのだろうと思って、しばらくそっとしておきましたが、だいぶ時間がたったあともちっとも出てこないので、猫じゃらしをひもの先につけて隙間に投げ入れ、ゆっくり引っ張ると、本棚の下からまずゴロゴロ音だけが聞こえてきました。猫じゃらしの投入を続けているとやがて可愛い手がにゅっと伸びてきて、猫じゃらしをつかみました。すぐに夢中になってしまうところが子猫らしくて可愛いのです。

今はまた机のうしろで寝ています。小さな段ボール箱にタオルを敷いて置いてやると、そこも時々使っています。手を伸ばすと、すぐにゴロゴロ音を発して、ご飯をいっぱい食べてぷんぷくりんになったお腹を出して甘えます。
大人猫と暮らす穏やかで落ち着いた幸せとはまた違って、子猫がいるというのは、わくわくするような幸せです。

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しゃべり猫
2015年10月24日 / 猫

2、3年前のことです。寝室を閉めて寝ていたら、みゆちゃんがドアの前にやって来て、「あいりにゃい」と鳴きました。つまり「入りたい」と言ったのです。
イタリア語やフランス語でもHの発音はしないくらいですから、猫にとって「はひふへほ」を発音するのは難しいでしょう、だから「入りたい」の「は」の音が「あ」になってしまったのです。(たとえばイタリアの人が「浜田さん」と言うと「アマダさん」になるようです。)
きっと、寝室で一緒に寝たい、という強い思いが、みゆちゃんに人語を語らせたのでしょう。
みゆちゃんの思いのこもった日本語に私はとても衝撃を受けたので、早速つぎの朝家族にその話をしましたが、ほとんど無視されてがっかりしました。でも、その日の午後、猫好きの人たちが集まる東山のギャラリー「風の倶楽部」(私が初個展を開かせてもらった画廊です。現「風家」)でその話をすると、オーナーをはじめその場にいた人たちはみな、あるあるという顔でうなずいてくれ、またひとしきり人の言葉を話す猫の話で盛り上がりました。
さて、みゆちゃんは、普段あまりよくしゃべるほうではなく、甘えたいときに可愛く「ニャー」、何か要求があるときに(早く起きろとか)低い声で「なぁ~」などと言うくらいですが、これまた今までに一度だけ、今度は人の言葉ではなく猫語ですが、長演説をしたことがあります。
2年前の秋、まるとぼんが家にやってきたとき、予想はしていましたが、最初の何日か、みゆちゃんは新入り子猫のまるとぼんがいやでいやで、ずっと廊下の一番奥の棚の上ですねていました。
私はみゆちゃんに気を使って、しょっちゅうご機嫌を伺いにたずねていったのですが、何度目かのときに、みゆちゃんは訴えるように私の顔をじっと見て、「にゃうにゃうにゃう、にゃううにゃう、にゃうにゃうにゃう…」ととても長い話をしました。きっと「断りもなくあんな連中を連れてきて…」と一所懸命文句を言っていたのでしょう。
今まででそんな鳴き方をしたことは初めてだったので、新入りを連れてきたことがよっぽど嫌なのかとみゆちゃんにすまなく思う一方、猫語で必死に訴えるみゆちゃんが可愛くて可愛くて、もう本当にいとおしく感じられました。
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猫マンガ「肉球戦隊ロウレンジャー第七話決死のバンビ!」

猫マンガ「中華街のミケseason2~肉球戦隊ロウレンジャー」が更新されました。
ぜひご覧ください。
「肉球戦隊ロウレンジャー第七話決死のバンビ!」
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ごきげんまる
2015年10月19日 / 猫

人にもネクラな人ネアカな人がいますが、きっとまるはネアカな猫なのでしょう、いつも足取り軽く、なにか面白いことはないかとキョロキョロして、楽しそうです。
そんなネアカなまるがうろうろしているので、そばにいる人間もみんなごきげんです(そばにいる猫は、みんな手加減を知らないまるに絡まれるので、迷惑です)。

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みゆ姉とふく妹
2015年10月18日 / 猫

水を飲むのも一緒のときがあります。みゆちゃんが水を飲んでいるのをみて、私も飲まなくちゃ、と思うのか、つられて自分も欲しくなるのか、ふくちゃんがそばへ寄っていきます。
が、仲がいいのはここまで、飲み水用の小さなバケツからは、ふたり同時には飲めないので、みゆちゃんが飲んでいるにもかかわらず、ふくちゃんは、バケツのふちに手を引っ掛けて、自分のほうへと引き寄せ、そのまま頭を突っ込んで横取りしてしまいます。すると今度はみゆちゃんが、同じようにふくちゃんが飲んでいるバケツのふちに手を掛けてひっぱり、取り戻します。
ふたりがお互い、無言無表情でその動作を繰り返すので、見ているこちらは笑ってしまいます。仕舞いにバケツをひっくり返すのではないかと見かねて私が仕方なく止めるか、みゆちゃんがあきらめるまで、バケツの引っ張り合いは続きます。
普段はお姉ちゃんに頼る妹も、飲食のことになると話は別ということでしょうか。
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