ねこ絵描き岡田千夏のねこまんが、ねこイラスト、時々エッセイ
猫と千夏とエトセトラ
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立方体型猫ベッド
2009年10月29日 / 猫
それは、去年買った四角い形の猫ベッドで、立方体の側面のひとつに丸い入り口の穴が開いていて、中にはクッションが入っている。入り口の穴が半ば隠れるように、全体にフリースの膝掛けを被せて保温性を高めてあげると、みゆちゃんがすっかり気に入って、しばらくはその中で眠っていた。
が、それも最初のうちだけで、そのうち四角い猫ベッドの屋根の上に乗って寝るようになった。中に入ったほうがずっと暖かいと思うのに、なぜ気に入らなくなったのかわからないけれど、猫ベッドはすっかり形がつぶれてお椀型になってしまい、やがて暖かい季節になって使われなくなった。
そのつぶれた猫ベッドを物置から持ってきた。久しぶりに出したら、また中に入って喜ぶかもしれないと思ったのである。
だいぶゆがんでいるけれどなんとか入れるように形を整えてソファの上に置いたら、ふくちゃんがやって来て入り口の穴に頭を突っ込んで中を調べてから、入っていった。のぞくと丸くなってごろごろ言っている。気に入ったようだ。
次にみゆちゃんがやって来たので、二匹がいっしょに中に入ったらさぞかし可愛いだろうと思って、半ば無理やり押し込んだら、期待は外れてすぐに出てきて、やっぱり上に乗ってしまった。中のふくちゃんも、みゆちゃんに上から踏みつけられて、「ムーッ」とか言いながら出てきてしまった。
みゆちゃんは、またお椀型になってしまった猫ベッドの上にうずくまって満足そうである。ふくちゃんは何度か中に入ろうとしてみたけれど無理なのであきらめて、みゆちゃんといっしょに上に登って寝ることにした。
結局猫ベッドの上で二匹が抱き合うようにして、顔寄せ合って眠っている。ものすごく可愛いけれど、少し残念…(一緒に寝にも来てくれなくなったし)。
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ふくちゃん脱走未遂事件
2009年10月23日 / 猫
ふくちゃんの脱走経路は、エアコンの室外機から、一階分の高さのトタン屋根の上に登り、そこから塀を伝って隣家の屋根へ渡るというもので、前回脱走してからというもの、屋根に上れないようネットを張っていたのだけれど、そのネットと屋根の樋を結びとめていたひもがいつのまにかボロボロになっていて(時間の経過のためか、それともふくちゃんがかじったのか)、先日そのすきまからとうとう屋根の上に登ってしまった。
これがみゆちゃんだったら、そのまますぐに塀を越えて脱走してしまうのだけれど、ふくちゃんはまだ脱走しなれないためか、登ったそのあたりでうろうろしていた。ちょうど日曜日で夫が休みだったので、脱走経路を絶つため塀際に夫を配置し、私はふくちゃんの説得に当たった。
脚立に登って屋根の上を見ると、ふくちゃんは家の排気口のあたりに座っている。ちょうど朝日がまともにふくちゃんの顔に当たって、瞳孔が線のように細くなり、非常に悪猫面に見えた。が、そこは単純で可愛いふくちゃん、おやつのカリカリを取り出してみせて、ニャーと鳴いてすぐに寄ってきたところを捕まえた。目の前のことしか見えないというか、おやつを見ると、もう脱走のことは忘れてしまうのかもしれない。みゆちゃんならありえない。おやつを見せようがおもちゃで釣ろうが、惑うことなく行ってしまう。思慮深いみゆちゃん。
脱走防止ネットは修復したけど、あいかわらずふくちゃんは、室外機の上から伸び上がってニャーニャー鳴いている。おまけに、みゆちゃんまでふくちゃんの脱走熱がうつったのか、木に登って脱走防止の猫返しをゆすったりするし(みゆちゃんの脱走経路は、庭木→塀→隣家)、落ち着かない。
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みゆちゃんの視線
2009年10月20日 / 猫
もしかしたら、嫉妬心から、みゆちゃんも抱っこを喜ぶようにならないかしら、とまあ、ほとんど期待はしていなかったけれど、ふくちゃんを降ろしてみゆちゃんを抱っこしてみたら、案の定、瞬時に嫌がって、蹴っ飛ばして降りていった。
こういうとき、みゆちゃんはふくちゃんと違って爪を立てたりしないから、猫が出来ているなあと思う。ふくちゃんはよく爪を立てる。自分から好んで人の懐に入ってきておきながら、暑くなって出て行くときには、こちらのおなかに引っ掻き傷を作っていくから、ずいぶん自分勝手なやつだと思う。
ともあれ、みゆちゃんの視線が怖いので、みゆちゃんがそばにいるときには、あまりふくちゃんを抱っこしないようにしている。
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秋冬は抱っこ猫
2009年10月19日 / 猫
抱っこを喜ぶようになっただけじゃなくて、朝、私が上体をかがめて顔を洗っていたら背中の上に登ってくるし、庭で少し遊んで体が冷えたら、膝の上にやって来て体を押し付けるようにして丸くなる。
ふくちゃんが家にやってきたのは去年の11月で、思えば、最初の頃は抱っこ、おんぶ、膝の上で寝ることがどれも好きな猫だった。それが、暖かくなるにつれてやらなくなった。
今年もまた、暖を取りに来ているだけで、また来年の春になったら、こちらを蹴っ飛ばしてぴょんと出て行ってしまうのだろうけれど、利用されているとわかりながら、可愛いのでついつい甘やかしてしまう。
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