夕暮れの河原を歩いていると初老の夫婦連れらしい二人が川岸に降りる場所を探している様子に出合った。
女性の手には菓子箱に花びらがびっしり埋められていた。
想像では、飼っていた小動物が死んで死骸を川に流そうとしているのかもしれないと思った。
僕はすこし離れてその様子を見ていたが、女性だけが川岸に降りて手を合せていた。
男性は川岸には降りずにその人をじっと見ていた。
二人が去ったあと僕は夏草が生い茂った草むらを足で踏み固めながら川岸に降りてみた。
そこには川で釣りをする人がこしらえたのか、30センチばかりの厚い板が川の数メートル先まで突きだすように作りつけてあった。
見ると先ほどの花びらで埋もれた菓子箱が澱んだ葦に引っかかって留まりながら揺れていた。
一枚だけ写真を撮って戻ろうとしたら折れた釣りざおが立ててあったのでふり返って菓子箱を突いてみた。
すこし傾きながら箱は本流の流れに向かって流れていった。
女性の手には菓子箱に花びらがびっしり埋められていた。
想像では、飼っていた小動物が死んで死骸を川に流そうとしているのかもしれないと思った。
僕はすこし離れてその様子を見ていたが、女性だけが川岸に降りて手を合せていた。
男性は川岸には降りずにその人をじっと見ていた。
二人が去ったあと僕は夏草が生い茂った草むらを足で踏み固めながら川岸に降りてみた。
そこには川で釣りをする人がこしらえたのか、30センチばかりの厚い板が川の数メートル先まで突きだすように作りつけてあった。
見ると先ほどの花びらで埋もれた菓子箱が澱んだ葦に引っかかって留まりながら揺れていた。
一枚だけ写真を撮って戻ろうとしたら折れた釣りざおが立ててあったのでふり返って菓子箱を突いてみた。
すこし傾きながら箱は本流の流れに向かって流れていった。