あなたを見つめて。。 monochrome life

モノクロ自家現像の写真を左のカテゴリー一覧からご覧ください。
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直島  naoshima  路地で迷っても道はいつか村の中心の鳥居につづいていた。  Rolleiflex 3.5F  Kodak Film

2013年08月04日 23時57分57秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
































































































6月まで死ぬほど忙しかった仕事も、最近は落ち着いて日曜がようやく休めるようになり、7月も終わりちかくになって土日をなんとか休める目処がついたから、

前々からいちど訪ねたかった直島へ行くことになった。

それも金曜の朝に思い立って昼に宿が決まったので、仕事を終えて家に帰ったのが夜8時、そこから写真機材の用意をしてお風呂に入って夜10時半には家を出て、

神戸まで電車で行きバスで神戸港第三突堤から深夜1時に船に乗り、冷蔵庫のようなエアコンの効いたフェリー2等での、ざこ寝と赤ん坊の鳴き声と、

ハイテンションのちびっこで、一睡もできずに四国の高松を経由して小豆島(あずきじまではない!笑)へ8時過ぎに着いた。

30分ばかり時間待ちの後に直島へは1時間ほどで着いたが、高速艇はまったく揺れずに快適そのもので穏やかな瀬戸内の島々を眺めながらの船旅はあっと言う間だった。

7月20日の当日から瀬戸内海芸術フェスティバルが、この小さな瀬戸内海の小島で行われており、日本だけではなく世界からも若者たちがたくさん訪れていた。

一人泊なので民宿はまったく取れず、かろうじておうぎ屋さんという所で一件空きがあって泊まれたが、2食つきで6800円という格安料金で、まったく期待をしていなかったが、

みごと良いほうに裏切られた。

レンタル自転車で本村港から10分かぼちゃ桟橋まで5分という好立地のバス停前でした。

隣では真っ白な本格イタリアレストランが此処を経営していて、夕食はこのレストランでのイタリアンディナーコース(これが宿泊費6800円込みでですよ!)だった。

味は最高で、隣テーブルの外人家族も表情で美味しがっているのが伺えた。

なぜこんな島に?というほどだったが、島の突端にはベネッセアートサイト直島という、こちらはまた一泊料理なしで3.5万の

安藤忠雄設計の超高級ホテルがあって、国内だけでなく世界からもお金持ちが訪れるのか、

こんな本格イタリアンレストランが田舎の猫の額ほどの島にあって成り立つのかもしれない。

結局、島に2日間居て夕方に同じコースで神戸に日曜の夜にもどって、月曜から週末にはなにごともなかったように仕事を始めた。

2泊2日となるんだろうか、金曜に仕事を終えて月曜から仕事を始めても、フェリーの寒さ対策と耳栓をちゃんとすれば、瀬戸内の島々を巡ることってバイクより楽で、

秋にもまた行こうと計画している。

行きは深夜1時発なので高松を経由して小豆島への到着は6時間かかるが、帰りは夕方なので神戸まで直行便で3時間で戻れる。


淡路島ジャンボフェリー(往復3000円

ベネッセアートサイト直島

素顔の直島


おうぎ屋さんレストラン 以下iPhone5での撮影



前菜、淡路島産の玉ねぎグリルがびっくりの美味しさ!新鮮な海老を生春巻き風に。レンコンをオリーブオイルで素揚げに。



美味くて1/3食べてしまってからiPhoneを撮るの忘れたが、かなりのボリュームの濃厚クリームパスタ。
麺は自分も最近はよく使う12分茹での1.9mm太麺か?


またまた一切れ食べてしまってから気づいて寄せた(笑)地鶏を卵で包んで香草とグリルしホールトマトで煮込んだ料理。


デザートは別料金だけど本格コーヒーと手作りプリンと抹茶ケーキとゆずとチーズの不思議なアイス、これだけついてなんと500円!
生のちいさな薔薇が添えられていて、持ち帰ってベッドで撮ろうとしたが、そのまま眠り込んで朝にはぺっちゃんこに(泣)


朝食はイタリアンレストランでもやはり和食がほっとしました。


直島の村の路地は迷路のように入り組んで、はじめのうちは自分が何処の位置にいるかも分からなかったが、こんなちっぽけな村を数時間も歩くうち、

すっかり感覚が地元の人のように分かってきた。

村の中心となるのが八幡神社で、すべての入り組んだ路地が小高い山の上に建つ、この神社へつづく細い山道にある鳥居へと向かっている。

土曜の朝から日曜の夕方まで2日間、同じ村に居たが神社のある山の上と、猫の遊ぶ公園と、誰も泳いでいない延々とつづく海岸と、

宮之浦にある一人占めだったPOPな銭湯で5時間くらいは写真も撮らずぼんやりしていた。

貧乏暇なし~と嘆く方には一度は試してほしい超安上がりで、週末の土日をなんとか工夫すれば何かを見つけられる旅になるはずだと思います。

一度や二度くらい現実逃避したってかまいません(笑)

ちなみに暇の文字は日というへんと□(右のつくりが出ない)から成り立っています。

□は覆い隠すという意味があり、虫を殻で覆い隠すと蝦(えび)になり、雨を覆い隠すと霞(かすみ)になり、、完璧であるべき王を覆い隠すと、

瑕(きず)になります、玉に瑕(きず)ということわざがありますね。

日(陽)を覆い隠すと、古代人は外では仕事ができないから何もすることがなかったのでしょうか?

でも、たしかに言えることは何もすることがない時間が、ほんとうは旅より写真を撮ることより一番の収穫なのかもしれません。

今日は朝から日本海まで、なにか美味いものを食べに愛車Moto Guzzi V7でツーリングしようと早起きしたが、二度寝して出遅れたので直島のネガをスキャンして更新しました。

明日は仕事と家事で一日つぶれそう(泣)

Norita66ではモノクロネガだけ撮ったので、近いうちに現像して(春から溜まっていた分や友達の分も20本ほどあって、頑張らなくちゃ!)またアップします。
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Green Day     Rolleiflex 3.5F Xenotar 75mm RolleinarⅠ Kodak Ektar100・Portra400 Kyoto Samegai

2012年08月08日 23時43分00秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E



























































2ヶ月に一日か二日しか休みがないほどの忙しさが、ここ半月は嘘のように暇になり(ある意味ヤバいこと?)世間並に土日の休日を楽しんでいます。

猛暑の7月末に京都の醒ヶ井という町に行ってきました。

川の流れのなかに梅花藻という、ちいさな白い花を水中に咲かせる藻が町の水路のそこかしこに6月から9月にかけて咲きます。

お盆に山陰を青春18きっぷで木造駅舎めぐりをしようかと、買っておいた切符を一枚使って行ったのだけど、普通なら往復4000円かかるところが一枚で2000円足らずで、

すんだけど、あまりに暑いので醒ヶ井からすぐ近くのファームガーデンへタクシーを使ったら往復タクシー代で3500円かかってしまった。

あー早くバイクを直さないとなぁ。。(でもバイク乗っちゃうと一日300km以上は走るから写真撮ってられないんだよね)
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海抜zeroの町          Rolleiflex 2.8F 80mm Self development (ISO200) XTOL 1:1

2011年02月23日 00時43分52秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E

Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Kodak TMAX(ISO400) Rolleinar No.1


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Ilford Pan-F(ISO50)


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Kodak TMAX(ISO400) Rolleinar No.1


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1


Kodak TMAX(ISO400) Yellow Filter Y-1
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見送る        Rolleiflex 2.8F Planar 80mm RolleinarⅠ

2011年02月13日 22時53分49秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E

ILFORD PAN-F plus(ISO50)Self development XTOL 1:1 20℃ 8min


今週のはじめ飼っていたミユというフェレットが死んだ。

今年で8才になるが土曜日までは元気だった(寿命は6年くらいらしい)。

元々は僕のペットではなく次女が東京で暮らすときに押し付けていった。

置き場所は匂いがするので玄関脇にゲージを置いて、夏はすだれで日除けを工夫して、今の季節は冬用の暖かいハンモックの下にペット用ヒーターを置いて、
夜間は厚手のウレタンマットを重ねてゲージをすっぽり囲んでいた。

我が家の生き物はみな長生きで柴犬は18年、ドワーフラビットは10年生きたけど2年のあいだ続けて死んで、ミユちゃんが最期のペットだった。

平日は兄夫婦が看ている母だが、第一日曜は朝から姉が来てくれるので毎日曜に僕が看ている母の介護を任せられ、ひと月に1度の自由な日曜だ。

先週は3月下旬の陽気でとっても暖かくて前回フィルムがボツになった河口に近い工業地帯を歩いた。

このブログでも何度か書いているが、自分はタイトルやテーマが決まらないと写真が撮れなくて、この日は『海抜zeroの町』とタイトルだけ決めて駅に降りた。

先々週はkievを持って夕暮れに歩いたときは寒くて手が痛いほどだったから、カイロを身体いっぱい貼ったものだから、暑くて一日汗だくだった。

夜になって昼の暑さの記憶があったからマットで囲うのを思案したが、基本フェレットは低温より暑さに弱いので、ペットヒーターを入れて囲ってしまうと、
暑くて死んじゃうかもと、この夜だけは今年になって初めて風よけだけをして家に入った。

月曜の朝、いつも玄関のドアを開けると足音でハンモックからちょこんと顔を出して挨拶するのだけど、もぐったままだった。

それでも眠いのかな?くらいで気にせず、夕方に仕事を終えてちらっとゲージを見たが、また眠っているのか?とそのまま家に入った。

夜中になって気温が下がり始めたので、今夜は囲いをしてあげようとゲージに近づいてはじめて、ミユの様子がおかしいのに気づいた。

ウサギなどの寒さによる傾首のような症状ですでに衰弱していた。

自宅に入れて居間の温度を最高にして、温かいミルクやふやかせたフードを無理に食べさせた。

いままで甘噛みはしてもぜったい噛んだことの無い人懐っこくて甘えん坊のミユが、フードを食べさせようと無理に口をこじ開けたとき鋭い牙で僕の指を思いっきり噛んだ。

衰弱して目はつぶったままなのに、牙は中指の奥まで入って、離さなかった。

やっと力を抜いたとき指を抜き消毒してから、また体温を上げるため両手で身体をさすりつづけた。

でも、それから数時間後にミユは死んでしまった。

あいつが最期に力を振り絞って僕の指を噛みちぎるほど、噛んだ力はなんだったんだろう…僕への最期の別れのメッセージだったのか、一日放っておかれた哀しみだったのか。

指の痛みはもう無くなったけど、なにかに触れて微かな痛みを指先に感じるたび、あのいたずらっ子を思い出す。
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新世界  SL66E Planar 80mm f2.8 KODAK EKTAR100

2010年11月16日 00時21分48秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E



新世界といってもドヴォルザークではない(笑)
この街は不思議な街だ。
誰が何をしていようと少しも気にならない。
かといって怖い街ではない(と思う…)
我が家からは地下鉄でたった2駅だ。
この街から100メートルほど隔てただけで土地が急な坂道になって、山の手になる。(我が家は山の手だと言いたい(笑))
某テレビ局の朝人気ドラマ『てっぱん』はこの街が舞台だし、漫画のじゃりんこチエもそうだ。
この日は久しぶりに新世界を歩いた。
今はディープな街としてけっこう観光客に人気があって街は活気づいているが、僕が子供のころは地元の人たちでもっと賑わっていた。
店の通りでは香具師が背広のたたき売りをして客をいじりながら客もバッタ物だと判りながら香具師との掛け合いを楽しんでいたのを子供心に覚えている。
父によく映画を観につれてもらった帰りこの街で食事をするのがお決まりだった。
最近はソース二度漬け禁止の店が大流行だが、こうどの店も同じキャッチを使っていてはいつか飽きられると思うのだけど。
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『青空食堂』   Rolleiflex 2.8F TRI-X RODINAL 1:50

2010年10月28日 23時04分40秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E




以前、深夜テレビで『深夜食堂』という小林薫が主演のドラマをやっていた。

小林薫といえば唐十郎劇団出身の性格俳優だが、シリアスものからナニワ金融道の極道取り立て屋まで演じる大好きな役者だ。

もし、このドラマを観たことがないなら、最近DVDになったと聞くからぜひ観てほしい。

ギャラクシー賞10月度月間賞を受賞したと聞くし、韓国でも話題になってリメイク化されるそうだ。 

そこは新宿ゴールデン街で深夜0時から朝まで開店する『めしや』だが、裏社会で生きる男や女が夜な夜なこの店に集まってくる。

小林薫はこの店の主だ。

素性は誰も知らないが僕はもとは筋者で、それも名の知れた兄貴だと思って観ていた。

「注文してくれりゃ、あるもんなら何でも作るよ」がこの主の口癖だ。

警察にこれから自首しようとするチンピラヤクザが、ラーメンを作ってもらう。

この店で彼が作るラーメンはインスタントラーメンだ。

でも、味付けに工夫があるのか主の心のトッピングなのか、このラーメンを食べた人はみな涙を流しながら旨そうにラーメンをすすっている。

この青空食堂という名の2M四方の犬小屋(しっ失礼)のような、小さな立ち飲み屋が以前から気になっていた。

この日はKさんのGr展に伺って、帰りに飲みましょうということになったが、北畠のような山の手では気の置けないお店がなかった。

そのとき、ふと思い出してこの青空食堂の話をしたら行きましょうということになって、路面電車に揺られて阿倍野斎場前へ やってきた。

美味い!安い!いや、やっぱり美味い!(笑)

目の前の鉄板でマスターが焼いてくれる焼肉セットが一人前500円だが、味付けも量もお店では1000円以上は確実に取られる。

片側3人づつで6人ほど立てば満員で、雨が降っても軒下もない、まさしく『青空食堂』だ。

ただ、時折り目の前を通過する路面電車のチンチンという発車音と、晴れた夜なら少ないながらも星空と夜風が気持ちよく心の酔いをも誘ってくれます。

この夜はKさんにお腹いっぱいご馳走になりました♪
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撮られたら撮りかえせっ!

2010年10月25日 22時20分08秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
   Pentacon6 Biometar 80mm F2.8 Ilford PAN-F(ISO50)RODINAL 1:50 14min StandDevelop

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LimeLight

2010年10月19日 22時43分45秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
    Rolleiflex 2.8F Planar80mm Ilford PAN-F (ISO50) Rodinal 1:50 20℃ 14min 無攪拌現像












日曜日は帝塚山にあるレンタルラボ&ギャラリーのLimeLightを訪ねた。

拙ブログでコメントをくださるKさんがGelatin Silver Printのグループ展に参加されていたからだ。

場所は帝塚山三丁目という閑静な住宅街に、そのギャラリーはあった。

プレートなければ素通りしてしまいそうな、一般の日本家屋でギャラリーも下8帖、二階8帖の和室を改装したままで、なんと床の間がそのまま展示の一部になっていたのには驚いた。

階下の奥に6帖くらいのレンタルラボがあり、旧いフォコマートとラッキー69、4×5の引伸機と使い勝手の良さそうな長いシンクが設置されてあり、中で若い女子と男性がプリントを終えて水洗に入っていた。

5時に伺う約束で30分ばかり時間があったので路面電車を降りて、半径500mほどを歩きながらブローニーを1本撮った。

12枚撮って半分載せてます(笑)がデジタルで撮ったとしても100枚撮って選ぶのは5~6枚だから、結局は同じなんだよね。

ギャラリー名のLimeLightはチャップリンが初めてスクリーンで素顔を出した、美しく哀しい好きな映画だったから一度聞いたらすぐに覚えることができた。

LimeLightの由来はまだ白熱灯が発明されていない19世紀ころに、石灰(Lime)で固めた筒を酸水素炎で熱すると強い白色光が発生して、その光りをレンズで集めて舞台照明に使われたことからきている。
* 石灰(Lime)の灯火(Light)

また別の意味では名声や花形とも記されている。

映画 ―LimeLight―

かつては名声を博した道化師もいまは落ちぶれて酒浸りの日々を送っていた。

ある日、彼は美しいバレリーナを助ける。

彼女は足の麻痺で踊れなくなった自分の治療費を稼ぐために、娼婦になって身を削ってくれている姉を見て自殺を図ったのだった。

道化師の献身的な愛でオーディションに受かった彼女は、自分の努力もあってやがて人気バレリーナに育っていく。

有名作曲家からプロポーズされたバレリーナは、道化師の愛を忘れられずに断ってしまう。

親子ほども歳の違う道化師に彼女は胸の内を打ち明けるが、道化師は彼女の将来を思い、ひとり街を去ってゆく。

戦争が始まり今ではヨーロッパでも指折りのバレリーナになった彼女は、今も道化師を慕って結婚をしていなかった。

そんなとき街角で大道芸人にまで落ちぶれた道化師と再会した彼女はもう一度彼を表舞台にカムバックさせようと奔走する。

そして彼は大きな舞台に立つことになった。

かっての道化師を知る満員の客席から鳴りやまぬ拍手と喝采の中で、道化師は名声のあったころの身体の動きを年老いた今の身体に合わすことができず舞台の奈落に落ちてしまう。

観客もバレリーナも彼が舞台の袖からはけたと信じてその事故を誰も知らない。

ライムライトの眩い光りの中で美しく踊るバレリーナを見つめながら道化師は静かに息をひきとってゆく。。
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雨あがりの贈り物 Rolleiflex SL66e tilt Fuji PN400N

2010年07月12日 01時28分22秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
       
       
       
       

今日、注文してあった現像液とフィルムがモノクロ写真材料の「グレイス」より届いた。
今日までの注文で15%offだったので、迷いに迷ってまたまたロジナール500ccを2本も注文してしまった。(1:50に薄めて使用するのでなかなか減らないけど)
迷ったのは、このロジナールという現像液がくせ者で、使い手を選ぶというかオールラウンドというか、悩ませながら楽しませる現像液だからです(笑)
たとえば海外では1:100に希釈して20℃で1時間のあいだ無攪拌放置などという荒技で使われています。
そういった場合はやはり前浴をしなければムラが起こるのかなぁ。。
また、放置といえばいい加減のように聞こえますが、この季節に20℃を1時間キープすることはエアコンを使っても難しいと思う。
決して微粒子ではなく、むしろ粒子は目立つほうかな?
改めて銀粒子による結像の美しさの魅力を再認識させられた現像液です。
高感度フィルムの極希釈長時間では粗粒子、低感度硬調フィルムでは超微粒子、エッジの際立った画像はむしろデジタルB&Wの滑らかな無粒子の逆流をいこうとしているのかもしれない。
あとagfaAPX100フィルムが36枚10本で1本あたり300円を切っていたので20本仕入ましたが、APX100って使ったことないけどどうなんでしょうか?
いずれの薬品・フィルムもagfaの倒産で一旦は製造中止されましたが、再開されたことは一時的な現象にせよ銀塩ブームの到来?(喜)
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力強さと儚さと ROLLEI SL66E Planar80mm TRI-X Rodinal1:50

2010年06月04日 23時56分35秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
巡礼しようと、なんど真剣に考えたか知れぬ。

ひとり旅して、菅笠(すげがさ)には、同行二人と細くしたためて、私と、それからもう一人、道づれの、その、同行の相手は、姿見えぬ人、うなだれつつ、わが背後にしずかにつきしたがえるもの、水の精、嫋々(じょうじょう)の影、唇赤き少年か、鼠いろの明石(あかし)着たる四十のマダムか、レモン石鹸にて全身の油を洗い流して清浄の、やわらかき乙女か、誰と指呼(しこ)できぬながらも、やさしきもの、同行二人、わが身に病いさえなかったなら、とうの昔、よき音(ね)の鈴もちて曰(いわ)くありげの青年巡礼、かたちだけでも清らに澄まして、まず、誰さん、某さん、おいとま乞いにお宅の庭さきに立ちて、ちりりんと鈴の音にさえわが千万無量のかなしみこめて、庭に茂れる一木一草、これが今生(こんじょう)の見納め、断絶の思いくるしく、泣き泣き巡礼、秋風と共に旅立ち、いずれは旅の土に埋められるおのが果なきさだめ、手にとるように、ありありと、判って居ります。

そうして、そのうちに、私は、どうやら、おぼつかなき恋をした。

名は言われぬ。

恋をした素ぶりさえ見せられぬ、くるしく、口くさっても言われぬ、不義。

もう一言だけ、告白する。

私は、巡礼志願の、それから後に恋したのではないのだ。

わが胸のおもい、消したくて、消したくて、巡礼思いついたにすぎないのです。

私の欲していたもの、全世界ではなかった。

百年の名声でもなかった。

タンポポの花一輪の信頼が欲しくて、チサの葉いちまいのなぐさめが欲しくて、一生を棒に振った。

太宰 治 『二十世紀旗手』 (3唱 同行二人)
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This rainy Sunday  前浴使用 SL66E TRI-X(減感)

2010年06月02日 22時39分39秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
久しぶりに現像を失敗した!※原因は前浴処理によるものと思われる。
(TRI-X/ISO200 Rodinal1:50 20℃ 9min)
先のピクルス瓶の撮影ではトライXを1/2に感度を落としてロジナールで上記のタイム(実効感度では20℃13min)で現像したのだが、
ピクルス瓶では見てのとおり調子良く仕上がった。
ただ、あまりに廃液が真っ黒なのが気になって今回は同じ温度同じ時間で現像したが、いままで一度も経験のない前浴をやってみた。
水道水の温度を測ったらジャスト20度だったので、注ぎ口からじゃぶじゃぶ水を入れて2~3分くらい撹拌して廃液を捨てた。
前浴の廃液は濃い青色で現像後の廃液は前浴したにもかかわらずワイン色だった。
(前浴なしの廃液はイカ墨色)
失敗は粒子が少し荒れてトーンがつまってしまった。
先の前浴なしのピクルス瓶の画像とはネガを目視しても明らかに悪くなっていた。
1)3分も前浴したので乳剤面が緩くなってしまったのか?(前浴って数秒でいいのか?)
2)乳剤に薬液が染込みやすくなったから現像液を注入したあとの連続撹拌で初期現像が進みすぎたのか?
3)膜面が水道水で濡れているのでロジナールの初期薬液が薄れてしまい、現像効果がうまく働かなかったのか?
4)あるメーカーで前浴を否定しているというのは、コーティングに含まれる有効な薬剤が洗い流れてしまうからか?
とにかく、これ以上は自分も判らないので言及はやめて、いままでのやり方で現像しよう。
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This rainy Sunday SL66E 80mm TRI-X(減感) ロジナール1:50

2010年06月02日 22時39分09秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
デジタルでは自由に感度設定が可能なのでこんな言葉も死語になりつつありますが、銀塩の世界ではいまも生きています。
ただ、デジタルで感度を下げたり上げたりしても、技術が進みすぎてそれほどの変化があまり見られないのも面白みのない世界といえなくもないでしょうね。

増感現像:ISO400のフィルムしかなくて暗くてシャッター速度や絞りでは対処出来ないとき、ISO1200やISO1600に感度を上げて撮影します(なおISO800程度の増感では近年の高感度フィルムなら、増感の現像処理を誤らないかぎり、ノーマル露光とほとんど違いは判りません)
通常の現像時間では露光不足になるので、アップした感度に応じた時間を延長するか現像液温を上げて現像を促進します。
粒状が粗くなる、コントラストが強くなるなどの欠点が現れますが、それを活かした作品づくりも、またたいへん魅力です。

減感現像:ISO400のフィルムをISO200やISO100に感度を下げて撮影します(減感現像の場合は救済措置としてというより、美しい画像を求めて意図的に使われる場合が多い)
そのままの現像時間では露光オーバーになるので、時間を短縮するか現像液温を下げて現像を抑えます。
粒状性が細かくなる、コントラストが軟調になり諧調豊かな美しいモノクロトーンになる。
たとえばTRI-Xの通常感度ISO400をISO100で撮影した人物の肌などは滑らかな美しい描写になります。

モノクロモードの生かし方 渡部さとる

モノクロとグレースケール
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This rainy Sunday SL66E 80mm TRI-X(減感) ロジナール1:50

2010年06月02日 22時38分47秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
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This rainy Sunday SL66E 80mm TRI-X(減感) ロジナール1:50

2010年06月02日 22時37分19秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
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This rainy Sunday SL66E 80mm TRI-X(減感) ロジナール1:50

2010年06月02日 22時34分31秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E
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