あなたを見つめて。。 monochrome life

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Portrait  5D EF50mm F1.2L (ISO800 1/25 開放)

2010年11月26日 08時48分02秒 | Digital


彼と会うのは数年ぶりだ。

前は母親が亡くなられて大阪へ戻ってきたときだった。

普段は電話も年賀状のやり取りもしないけれど、大阪に帰ったらいつも誘ってくれて飯を食いにいく。

あれから数年たったが奴もずいぶん歳をくった(笑)(そういう僕もだろう)

いまは大阪より永く東京に住んでいても会うと大阪弁で楽しく語ってくれる。

この前のときは新世界の名物串かつ屋で食べるより話しに夢中になって店員から注文の催促で小言を言われてしまった(笑)

彼の職業はピンの舞台監督だ。

若いころ、とつぜん大阪の会社を辞めて人形劇団に入りましたと五島列島だったか最果ての宿から絵葉書をくれた。

今の奥様はそのころに出会った同じ劇団員だそうだ。

会えば、うちのカミさんは東北でも指折りのりんご農家の一人娘だけど、こんな男に引っかかってしまってと笑い話をする。

その後、演劇の世界に入って舞台一筋だ。

僕は演劇のことなんてさっぱり分からないが、自分の知らない世界を聞くのはとっても楽しい。

こんな門外漢でさえ日本でトップの演出家の名前くらいは知っているが、そんな彼らとも仕事をするらしい。

たまたま彼の職業で名前をググってみたら彼が手がけた舞台の仕事がたくさん載っていたのには正直おどろいた。

あいつヤルなぁ!って感じだ。

今も昔も演劇の世界はお金にはならないらしい。

家に居るのは一年のうち地方公演で空けているより短くても若く貧しい劇団員たちと熱く演劇論を語りながら飲み明かし、
地方都市へ明日も旅をする彼の生き方にいつも憧れを抱く。
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SIGMAの中古買いました! SIGMA SD14 17-50 F2.8 OS HSM

2010年11月19日 23時28分06秒 | Digital
今回はテスト撮影ということもありいつもより大きなサイズですのでスクロールしてください。(4段目7段目は開放F2.8他F5.6~F11)
































デジイチの中古を買ってしまった!(あれ?デジタル嫌いって書いてなかったっけ(笑))

そもそも僕がよく行く中古カメラ店にシグマの前機種SD14のキット付きが美品で出ていて、
そのとき僕はしばらく買い物が続いたので躊躇しながらも書き込みが遅いよなぁなんて理屈をつけて諦めた。

数日してKENさんと飲みに行く機会があって、そのカメラのことを話したらKENさん翌日に行って買っちゃいました。

これが普通のカメラマンの手に渡ったならどうって事ないのだけれど、彼のブログにアップされたSD14の凄い描写にびっくり!
ときどき見る他ブログでのFOVEON画像ではなかった。

それ以来SD14の中古を探す旅が始まった(大げさな?)

現在持っているのはキャノン5Dのフルサイズだけど、ブログに載せるとき驚くくらいのファイルに縮小しないと、
ブログ規定サイズに納まらないのでいつも何処か心にわだかまりを持っていた。

僕がフルサイズデジイチを持っている理由は、EOS-1Vが好きだから(45点オートフォーカスの銀塩現行一眼レフではこのカメラが最高だと思っています)で、
このカメラのために買ったDistagon28mmF2ZE・EF50mmF1.2L・Planar85mmF1.4ZEをAPSサイズでは使いたくなかったからだ。

このレンズ群はこの画角でこそ真価を発揮すると思っている。

ネットでSD14の美品が39800で出ていたので即日メールを入れて押さえておいた。

下取りセール中で10%割高に買ってくれるらしかった。

レンズがシグマ専用の中古はなかなか無くて仕方なく新品の17-70F2.8/4を頼んだ。

なかなか持ち出すことがなかった24-105F4L(重い・暗い)と今は手元に無いライカ専用フィルター、アダプター&フードを付けたらお釣りがでた。

いよいよ明日発送というとき17-70(このレンズはヨーロッパで賞を総なめした優秀なレンズです、名誉のために)
の開放で若干の甘さと17-50の褒めちぎる記事を読んでしまって発送直前に変更してもらった。

おかげで3万追加となって工面に四苦八苦(泣)

さて2日前に届いたんだけど相変わらず撮る機会がなく今日は仕事で夕方に出るから紙袋にそれとなく生で忍ばせておいた。

なんとか30分ほど時間が空いたので、通りがかると改修中のレトロビルが良い雰囲気だったので10枚ほど撮った。

このシャッター音はたまりません!(ヨドバシで触ったSD15よりはるかはるか良い!)

なんというかハッセルのボショッという音を小さくしたような極めてシャッターショックの少ない手応えだった。

書き込みは1枚撮ると5~6秒かかるが(きっとデジタルオンリーの撮影者なら耐えられない遅さだと思う)自分には
フィルムを一枚撮ってゆっくりと巻きあげて一歩前に進んだり一歩後ろに後退したりするテンポ(僕は覗きながらズーム機構は使わないから)としっくり合って
不快さよりちょうど良いリズムで撮影できた。

まあ、デジイチを使って30分で10枚しか撮れないのだから10枚連写なんて高速カメラだと宝の持ち腐れかもしれない(笑)

気づいた点

FOVEONでは赤と黄色が飽和しやすいとの情報なので5段目の黄色を撮ってみた。

現在DP1sで使っているSIGMA Photo Pro 4.2での現像ではあまり感じなかったが、
ちょっと現実の黄色よりくどいかなぁという程度で収まっていると思う。

3段目の建物と青空の分離はちょっと目に付くクドさがあるかもしれません。

7段目は泥まみれの水道ホースを望遠側で開放F2.8最短28cmで撮っていますが、やはりちょっと甘いですね。

17-50/2.8は蛍石と同等の性能を誇るFLD("F" Low Dispersion)ガラス2枚を採用した噂どおりの良いレンズだけど、
フォーカスリングが回転するのはいけない、HSM搭載でフードやフィルターリングは回転しないが、
コンパクトに出来ているので何度か握ってしまい動いてから慌てることが何度かあった。

SD14のボタンやパネルレイアウトは秀逸。

すぐに直感的に理解できてとても使いやすいがシャッターボタンリングですべて操作させるのは酷。

いったんシャッターボタンから指を離さないといけないし、なにより水平に回すので指が擦り切れそう。

同じシグマのDPIsも使っているが、こちらも書き込みはバカ遅!

ただフォーカスはSD14の場合レンズ側にHSMが付いているのでピント合わせは最新機種なみの速さなのでストレスは溜まらない。

こうなるとDP1sの意義が薄れてきます。

結論は同じピクセルならAPSのSD14のほうがフルサイズの5Dより解像感は高いですが、見方によっては色のくどさや、不自然と言えなくもないシャープ感があって好みが分かれるかもしれません。

昔の銀塩フィルムのコダック・コダクローム25のような感じかな。

ただ驚くべきはこのカメラが3年も前に発売されたことだろう。
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新世界  SL66E Planar 80mm f2.8 KODAK EKTAR100

2010年11月16日 00時21分48秒 | Rolleiflex 2.8F・3.5F・ SL66E



新世界といってもドヴォルザークではない(笑)
この街は不思議な街だ。
誰が何をしていようと少しも気にならない。
かといって怖い街ではない(と思う…)
我が家からは地下鉄でたった2駅だ。
この街から100メートルほど隔てただけで土地が急な坂道になって、山の手になる。(我が家は山の手だと言いたい(笑))
某テレビ局の朝人気ドラマ『てっぱん』はこの街が舞台だし、漫画のじゃりんこチエもそうだ。
この日は久しぶりに新世界を歩いた。
今はディープな街としてけっこう観光客に人気があって街は活気づいているが、僕が子供のころは地元の人たちでもっと賑わっていた。
店の通りでは香具師が背広のたたき売りをして客をいじりながら客もバッタ物だと判りながら香具師との掛け合いを楽しんでいたのを子供心に覚えている。
父によく映画を観につれてもらった帰りこの街で食事をするのがお決まりだった。
最近はソース二度漬け禁止の店が大流行だが、こうどの店も同じキャッチを使っていてはいつか飽きられると思うのだけど。
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生きながらえる意味     Canon 5D EF50mm F1.2L

2010年11月08日 19時42分31秒 | そして親愛なる人へ



『 死は生の対局としてではなく、その一部として存在している 』

村上春樹 『 ノルウェーの森 』。

昔、『 メビウスの輪 』というのを小学生だったか理科の実験で教わりました。

注釈:【メビウスの帯は、1858年に、ドイツのライプツィヒの数学者アウグスト・フェルディナント・メビウスと、同じくドイツのフランクフルト・アム・マインの数学者ヨハン・ベネディクト・リスティングが、それぞれ個別に発見した。】

紙テープを輪にして糊付けします。

その紙が仮に道(人生と云っても構わない)だとして一匹の蟻を置いて、その蟻が歩いていくと一周回ってまた元の位置に戻ります。

でも蟻は裏にある、もう一つの道の存在を永遠に知ることはありません。

こんどは、その紙テープをひと捻りして糊付けすると、蟻は表も裏も繋がりながら永遠に歩くことができます。

このひと捻りが蟻にとって、この世に鏡像の世界があることを教えます。

長く患う人を近くで看ていると、死というものへの恐怖心が薄れていきます。

それはいけないことでは決してなくて、むしろ自然に自分のなかに受け入れていくという感覚です。

若いころは死に恐れを持っていました。

死というものがこの世に存在しないから、誰もその存在を体験したことがない未知のものだったからかもしれません。

同じようにどれだけ長生きするより、短くてもいかに生きることのほうが大切なんだ、などと考えたりもしました。

でも、今はすこし違います。

人の世話になってもいいのじゃないか、何もすごいことや特別なことを成し得なくてもいいのじゃないか。

患って朽ち果てるように生きながらえても、いいのじゃないかなどと思っています。

毎夜、母親を寝かせ終えたあと聞き取れないほどの、でも何とか僕に思いを伝えようとする 『 ありがと… 』 の母の声が今日も聞けたことへの感謝の気持ちが自分の胸に生まれはじめています。

ほんの少し心のなかで紙テープをひと捻りすれば、死はそれほど怖くも悲しいものでもないのかもしれません。

明日も今日とおなじように生きていこう。
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夜間飛行  今夜はちょっと低空飛行

2010年11月02日 18時43分01秒 | Digital
Canon 5D Planar T* 85mm F1.4 ZE 全て開放 ISO200~1200

この日は朝から雨。
相変わらず日曜は朝から母の介護で写真を撮りに出れるのは午後3時過ぎだけど、こう陽が落ちるのが早くなって雨降りだと、まあ大抵の人は写真なんて撮りにでかけようとは思わないと思う。
そこがいい加減なのか、のう天気な自分の性格なのかどうだか分からないが、雨降りには雨降りの写真が撮れるよなぁ。。なんて。
ここしばらく用事がつづいて写真を撮っていないから中判をどっぷり使いたかったのだけれど、傘をさしてのウエストレベルは結構しんどいものがある。
3時過ぎてもあれこれカメラを選んでは閉まって、フィルムをモノクロかハイスピードのカラーか迷っているうちに5時になってしまった。
雨足も強くなって外はもう暗くなっていた。
自分はあまり目的なしにカメラを持って出ることはない。
テーマなどと大げさなものじゃなくて、その日ふと思いついた言葉のようなものを頭で反芻しながら撮るスタイルを取っている。
そうだ、『夜間飛行』シリーズはモノクロばかりだったし久しぶりにカラーで撮ろう、雨足を追うのも面白いから『低空飛行』だ。
それには感度を上げたいから嫌いなデジで(笑)なんて。
心斎橋の裏道から堀江までをビニール傘(眼がいろんな方向に向けられるから雨の日は必ず透明ビニール傘だ)をさしながら歩いて2時間ばかり、プラナー85mm F1.4を1本、5Dに付けっぱで眼に入ったものを片っ端から撮っていた。
あぁデジでもやっぱりマニュアルフォーカスは楽しい(笑)



























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