ネタバレ注意
映画『すずめの戸締まり』のラストシーンに登場する駅は、岩手県下閉伊郡山田町の、三陸鉄道織笠駅ではないか、というのが定説になっているようで、いわゆる「聖地巡礼」に訪れる方々が増えているとか。
原作小説(新海誠自身による)によれば、主人公・鈴芽の故郷は宮城県ということらしいし、実際、宮城県気仙沼市の道の駅・大矢海岸もでてくるし、舞台設定としては宮城県なんだろうけど
でも、織笠駅の「佇まい」が気に入ったのかな?山田町も東日本大震災の被災地だし、共通点はありますね。
まあ、なんだかんだいっても、東日本大震災が作品のキーのひとつとなっているわけで、岩手県人たる私としては、やはり色々気になる映画ではあります。
映画の時代設定はどうやら2023年らしい。セリフの端々からそれは伺えるし、来年2023年は関東大震災からちょうど100年になるんです。
関東大震災が起きたのは、1923年のこと。
我が国における災害。ことに地震災害をテーマにした本作は、日本的な自然観、神観念に彩られた寓話として、非常に良くできており、日本人のDNAに刻み込まれた、とても「大切なもの」を
思い出させてくれる、かもしれない。
東北はこれから寒さが増してきます。防寒対策、怠らぬよう。
東北の冬を、舐めたらいかんぜよ!
とても美しい映像で、地震のリアルがよく出てきて、すごく良かった〜っていうのとは違うような気がしますが、震災を忘れないために、あと、人々が生きた証の思いの大切さとかいう意味でも観て良かったなと思いました。
あの巨大ミミズさんは、封印された畏れの神様なのでは….!?
またまた封じ込めてしまいましたね……。
岩手県の駅、あまりよく観ていなかったのですが(コラッ!!)、聖地になるに相応しい駅ですね。
私の出身地も出てきた(大橋です〜)ので、個人的にとても嬉しかったです!!
鈴芽が「わたしが替わる」って言ったところが感動しました。
ダイジンが満足して、また鎮めの神様に戻るところも良かった…。
後世の人々に震災のことを忘れないためにも、防災と鎮魂のような映画でしたね。
新海誠監督、素晴らしい映画をありがとうございました。
ミミズの正体はなにか?大地に溜まった歪み?それは人の意識がそうさせたもの?だからこそ、祝詞をもって鎮め、扉を閉めるということなのだろうか?
「ダイジン」や「サダイジン」の正体にしても、あまり解説されないままの「謎」が残された映画ではありますが、
でも、良い映画でしたよね。なにかこう「感じる」ところのある映画ではありました。
そう、なにかを感じられればそれでいいんです。感じたことは必ず、自分の中で「生きて」いきますから。