off  the  ball

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これからの「正義」の話をしよう-今を生き延びるための哲学

2010-10-08 | オススメ本&映画&音楽♪
マイケル・サンデル著 鬼澤忍訳『これからの「正義」の話をしよう-今を生き延びるための哲学』早川書房、2010.

1人を殺せば5人が助かる状況があったとしたら、あなたはその1人を殺すべきか? 金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことだろうか? 前の世代が犯した過ちについて、私たちに償いの義務はあるのだろうか――。
つまるところこれらは、「正義」をめぐる哲学の問題なのだ。社会に生きるうえで私たちが直面する、正解のない、にもかかわらず決断をせまられる問題である。
哲学は、机上の空論では断じてない。金融危機、経済格差、テロ、戦後補償といった、現代世界を覆う無数の困難の奥には、つねにこうした哲学・倫理の問題が潜んでいる。この問題に向き合うことなしには、よい社会をつくり、そこで生きることはできない。
アリストテレス、ロック、カント、ベンサム、ミル、ロールズ、そしてノージックといった古今の哲学者たちは、これらにどう取り組んだのだろう。彼らの考えを吟味することで、見えてくるものがきっとあるはずだ。(出版社HPより)


この本は、ハーバード大学史上最多の履修者数を記録し続ける講義「justice(正義)」を基にしたモノで、NHK教育テレビでも「ハーバード白熱教室」として放送されているんだよね。この前もテレビでしていたので見てしまった。そのときは、船で遭難をした4人がいて、衰弱した1人を殺して食べて生き延びた3人が救助された後、裁判にかけられた話とイチローの年俸は妥当かどうか?といった話。どちらも興味深い話でオモシロかったね。マイケル・サンデルの講義の仕方も対話方式で、テレビで見ていても飽きないんだから講義を聞いている人たちはもっとオモシロイんだろうなぁと思ったり

本の話に戻すと、最初は「な~にが『正義』だ。」なんて思って手に取っていたんだけど、読んでみるとオモシロイ
具体的な状況(上述の遭難の話など)を題材にして「正義」とは何かということを多角的な視点から捉え、読者に問いかけてくるのだ。定価は2,415円だけど、買って損なしの本だね

早川書房のHPで第1章だけダウンロードして読めるので、お試しアレ

早川書房