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6月8日:時空のさざ波を待つ地下空間

2017年06月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

一般相対性理論に基づく重力波は、天体現象を検出し宇宙を観測する新しいチャンネルを開いた。到来した重力波天文学の時代に、国立天文台も大型低温重力波望遠鏡KAGRA(かぐら)の開発に参加、2017年度の本格観測開始を目指している。岐阜県、神岡鉱山の地下のトンネルの装置が時空のさざ波の届く日を待っている。国立天文台が東京大学宇宙線研究所、高エネルギー加速器研究機構と建設を進めているKAGRAは、3キロメートルの基線長を持つレーザー干渉計型重力波検出器。レーザー光をL字型の二方向に分け往復させているところに重力波が到達すると、空間の伸縮によって光の干渉パターンが変化する。2016年2月、一つの報告が世界をどよめかせた。アメリカの重力波レーザー干渉計LIGO(ライゴ)によって、重力波が初めて直接検出された。 LIGOが発見した重力波は、ブラックホール連星の合体によって放出されたものだった。重力波干渉計は、単体では重力波が宇宙の何処からやってきたのかを決定することができない。先行するアメリカの改良型 LIGO、ヨーロッパの改良型 Virgo(バーゴ)、日本独自の技術開発で高精度の検出を目指すKAGRAが世界の重力波観測の戦線に並ぶことによって、本格的な重力波天文学の時代を迎えようとしている。(以上文章は簡略化しています)

<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」

<大判>: イメージをクリック

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