赤/青の立体眼鏡を取り出して土星の小さな氷の月ヘレーネ(Helene)の隣に浮こう。適切に名付けられたヘレーネは、ラグランジュ・ポイントを周ることからそのように呼ばれる四つの既知の トロイの月(Trojan moon) の一つである。ラグランジュ・ポイント(Lagrange point)は、二つの大きな天体の近くの重力が均衡した位置であり、この例では、土星とその大きな月ディオネである。実際に、約36×32×30キロメートルの不規則な形のヘレーネはディオネの軌道進行方向のラグランジュポイントを周っており、一方、兄弟の氷の月 ポリデウケス(Polydeuces) はディオネの後を追うラグランジュポイントにある。この鋭いステレオ立体写真は2011年のフライバイで捕えられた二つのカッシーニ・イメージから造られた。それは、クレータと溝のような地形を持つまだらなヘレーネの、土星に面した半球の一部を示している。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
<大判>: イメージをクリック。
<お知らせ>: 昨日の記事でお知らせしたように、NASAは、今晩、大型宇宙有人船向けの打上アボート(中止)システムのテストを行います。“月有人探査の重要なカギ”となるテストです。中継放送時刻等を見るには、「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。