天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

NASA、ESAを始め主に外国の宇宙探査情報を
ハッブルから宇宙ステーションまで、幅広く、毎日
提供しています。

2月13日:生命保持の可能性

2017年02月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

外から見た土星の月エンケラドゥスは、冷たく、氷で囲まれ、荒れ果てた、その兄弟の月のように見える。しかし、その近づき難い外部の下には、生命のために必要とされる状況が存在するかもしれない。カッシーニミッションのコースの上で、差渡し504キロメートルのエンケラドゥスの観測は、宇宙に氷の粒をもたらす水のジェットばかりでなく、それはまた、その氷の地殻の下に広域な海を、同様に熱水活動を持っているかもしれない。科学者達は液体の水は生命のための重要な成分であると考えており、我々の太陽系のどこかで生命を捜す将来のミッションへの含意は明らかだろう。この視界はエンケラドゥスの土星に面する半球を見ている。エンケラドゥスの北は右上6度である。このイメージは、エンケラドゥスから約 130,000 キロメートルで、2016年11月27日に、カッシーニ宇宙船の狭角カメラの緑でとられた。イメージスケールはピクセル当たり782メートルである。

<出典>: 「土星探査宇宙船カッシーニ(Cassini)」

<大判>: イメージをクリック

コメント

2月12日:マックキャンドレス、ジェットパックで軌道を周る

2017年02月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

30年以上前の1984年2月12日、宇宙飛行士ブルース・マックキャンドレス(Bruce McCandless)は、以前に宇宙飛行士達が行ったより、船の確保と安全から遠く離れた冒険を行った。この初めての宇宙実験は、NASAでは人間操作ユニット(MMU:Manned Manuevering Unit)として以前から知られていた、背負い袋の窒素ジェットによって可能になった。チャレンジャーのペイロードベイの内部とその上での一連のテスト操作の後、マックキャンドレスは、軌道船から320フィート離れた距離での「自由飛行(free-flying)」を行った。この衝撃的な軌道のパノラマの視界は、地球と宇宙の黒と青の間のマックキャンドレスを示している。

<出典>: 「STS-41B」

<大判>: イメージをクリック

 

コメント

2月11日:南極大陸の変化するラーセン氷棚

2017年02月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ラーセン氷棚は、この惑星の最速の温暖化地点の一つ、南極半島の北東部海岸に沿って存在する。過去30年に氷棚(ラーセンAとB)の二つの大きな部分が崩れた。第3のセクション(ラーセンC)は、間もなく新しい氷山が切り離され、同じ道筋にあるように思われる。この合成は、ラーセン氷棚の北部に中心を置き、2016年1月6日と8日に、ランドサット8のオペレーショナルランド画像装置(OLI)によってとられた四つの自然色衛星画像から成っている。ラーセンAと海氷の非常に薄い層によって覆われた北の小さな湾に加えて、ここではラーセンBの残骸も示している。残りの棚は、その中のいくつかの深い亀裂によって白く見える。海岸線または氷棚に繋がれた海氷によるエリアは明るい青であり、そこは、融けた水と白で覆われまた風による雪で覆われている。海は暗くほとんど黒く、そこは海の氷によって覆われていない。氷河が海に出会う白いエリアは、近くに陸地の氷から裂けた小さな氷山の多数を持っている。

<出典>: 「Earth」

<大判>: 大判はイメージをクリック。左のイメージはラーセンB付近、注釈付きマップは こちら から。

コメント

2月10日:ハッブルからのキャッツアイ星雲

2017年02月10日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

あるものにとっては、それは猫の目のように見えるかもしれない。しかしながら、この誘惑するキャッツアイ星雲は、星間宇宙の、地球から 3,000 光年に横たわっている。古典的な惑星状星雲、このキャッツアイ(NGC 6543)は太陽のような星の寿命の最終段階にあり、短いが輝かしいフェーズを表している。この星雲の死につつある中央の星は、一連の規則的な変動によって外層を振り捨て、ダストの同心のシェルの単純な外側のパターンをつくり出したのだろう。しかし、美しい複雑な内部の構造の構成は十分には理解されていない。このデジタル的に再加工されたハッブル宇宙望遠鏡イメージにはっきり見られる真の宇宙の目は差渡し半光年以上である。このキャッツアイを見ることによって、天文学者達は、約50億年の進化で惑星状星雲フェーズに入る運命にある、我々の太陽の運命をよく知るかもしれない。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック

コメント

2月9日:火星の北極領域

2017年02月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

このイメージは、ヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレス宇宙船の高解像度ステレオカメラで、2010年5月17日にとられた。これは北半球の夏至における火星の北極領域の一部を示している。極地の氷の堆積は季節のサイクルに従っている。マーズエクスプレスのオメガ装置によって行われたこの調査は、極冠が冬には凍った水の氷と二酸化炭素の氷によって覆われることを示している。ここでは水の氷だけが取り残され、この写真の中の明るく白いエリアとして示されている。これらの層からは時折水蒸気の大きな爆発が大気に放たれる。これらの季節の堆積は、北緯45度ほどまで南へ広がることがあり、厚さはメートルサイズに達する。春には季節的な二酸化炭素の層は水の霜によって覆われる。ある時には、風が凍った水のミリメートルの厚さの表層を取り除き、下の二酸化炭素の氷を明らかにする。これらのプロセスは火星におけるダイナミックな水のサイクルの証拠となり、極冠の水の氷の様々な堆積につながっているのかもしれない。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

<大判>: 横長のイメージです。全体はイメージをクリック。

 

コメント

2月8日:死の星の気味悪い輝き

2017年02月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

超新星として大昔に爆発したこの死の星の不気味な輝きは、このNASAハッブル宇宙望遠鏡イメージで蟹星雲そのものを明らかにしている。しかし、この猟奇趣味的なオブジェクトは未だパルスを持っている。その中央にはリズミカルな精度で打つ星のハートが埋められている。この蟹星雲は、最も歴史的なまた集中的に調査された超新星の残骸の一つである。この星雲の観測は、最初に中国の天文学者達が23日間、昼間に「客星」を見たと記録した西暦1054年にさかのぼる。この星は金星より6倍明るく見え、日本、アラビア、アメリカインディアンの天文学者達もまた謎の星を見たと記録した。1758年、フランスの天文学者C・メシエは、彗星を捜している間に消滅した超新星の近くで霞んだ星雲を発見した。彼は、後に、「メシェ1」としてこの星雲を彼のカタログに加え「偽彗星」と印した。約1世紀の後、英国の天文学者ウィリアム・パーソンズが星雲をスケッチした。1928年天文学者エドウィン・ハッブルが、初めて、1054年の中国の「客星」と蟹星雲との関連を提起した。

<出典>: 「Solor system & beyond

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: NASAハッブル宇宙望遠鏡観測からつくられた、蟹星雲の爆発する星の「ハート」から外へ拡がる波状の構造のコマ落しムービーを見ることができます。右下のイメージをクリック。

コメント

2月7日:宇宙は予想より速く広がっている

2017年02月07日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際研究チーム H0LiCOW (ホーリー・カウ)コラボレーションは、ハッブル望遠鏡やすばる望遠鏡などハワイそして全世界のたくさんの望遠鏡を用いて、強い重力レンズ効果を引き起こしている五つの銀河を観測し、宇宙の膨張率の値であるハッブル定数を従来の方法とは独立に調べました。その結果、これまで行われてきた超新星やセファイド変光星の観測で得られたハッブル定数の値と極めてよく一致していました。しかし、プランク衛星による宇宙背景放射の観測で得られた宇宙初期の観測に基づくハッブル定数の値とは一致しませんでした。この不一致は非常に興味深い問題です。(以上、国立天文台の記事から)

<出典>: 「H0LiCOW (ホーリー・カウ)コラボレーション」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: この結果は、1月26日から27日にかけて、ハッブル宇宙望遠鏡スバル天文台国立天文台など、主要な天文サイトでも一斉に報じられました。ほとんどは英文なので、簡潔ですが 「東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構」 の記事をご紹介しておきます。なお、英文は ハッブル宇宙望遠鏡、 スバル天文台から、また英語解説ビデオは H0LiCOW (Youtube) からご覧いただけます。また、以上のまとめ記事は 「ホームページ」 の 「ハッブル宇宙望遠鏡探査写真集」 からご覧ください。

コメント

2月6日:木星の「南極」

2017年02月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのジュノ宇宙船の JunoCam 画像装置によってとられた木星の南極領域のこのイメージに、南極周辺に嵐が渦巻き、白い卵形の嵐が縁の近くに見られる。このイメージは、木星の渦巻く雲の上 76,600 キロメートルの高度から、米国西海岸標準時2017年2月2日午前5時52分(日本時間2月2日午後10時52分)にとられた。2月2日の4回目のフライバイに先だって、大衆は、 JunoCam が撮るべきジュピター神の大気に関して、好みの地点を投票するよう求められた。ここに捕えられた興味のある地点は、地球の南極大陸に関連して、市民のメンバーによって「木星の南極(Jovian Antarctica)」と名付けられた。2017年2月2日の木星フライバイからの JunoCam イメージの全ては こちら から見ることができる。

<出典>: 「木星探査宇宙船カッシーニ(Juno)」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>:  JunoCam 画像装置は大衆向けのイメージをとるためにジュノ宇宙船に搭載されたカメラです。

コメント

2月5日:冬のアルプス

2017年02月05日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

約一年前の2015年12月27日、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士遠征46フライトエンジニア ティム・ピークは、国際宇宙ステーションの有利な視点からこのアルプス山脈を撮った。彼はソーシャルメディアのフォロアーと共有し、この冬はアルプス山脈には多くの雪がないかもしれないが、ここからは依然として衝撃的に見える! と書いた。

<出典>: 「遠征46(Expedition 46)」

<大判>: イメージをクリック

 

コメント

2月4日:オーロラとマニクアガンクレータ

2017年02月04日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が、カナダのケベックの上空数千キロメートルに広がるオーロラのグリーンのベールとカーテンを捕えた。2012年2月3日にとられたこの冬のイメージでは、雪と氷が、この光景の詳細を明らかにするように、星、月、オーロラからの光を反射している。右下には、直径70キロメートルの マニクアガンインパクトクレータ(Manicouagan impact crater) の氷の環が見える。都市の光が、鉄鉱石の鉱山の町ラブラドル市(Labrador City)、ラブラドル海のグース湾のロイヤルカナディアン空軍基地などの小さな定住地を明らかにしている。地平線に並行する光のかすかな弧は 大気光(airglow) として知られている。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: イメージをクリック

コメント

2月3日:クレータ錯視

2017年02月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

天体写真を見るときにしばしば目の錯覚(錯視)に戸惑うことがある。その一つの例を紹介しよう。右のイメージは、以前に月偵察軌道船(LRO:Lunar Reconnaissance Orbiter)が軌道からとったある月面のクレータである。

左のイメージは、かの有名なアポロ11号の足跡である。共にクレータが盛り上がって、また中央峰が窪んで見えないだろうか? このように光の当たり具合によっては凹凸が逆になって見えることがあり、これを「クレータ錯視」とも呼ぶことがある。

今回、火星探査機が軌道から撮った写真に典型的な例が現れた。「ホームページ」の 「火星偵察軌道船(MRO):2月2日」 から見てみよう。

 

<出典>: 「オリジナル」

<大判>: イメージをクリック

コメント

2月2日:紫の空に好観測を誓って

2017年02月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

日没直後のアルマ望遠鏡山頂施設(標高5000メートル)に、紫色の薄雲がかかっています。アルマ望遠鏡のアンテナ群のすぐ上、雲の向こう側には、横倒しになった南十字星と縦に二つ並んだケンタウルス座アルファ星、ベータ星が早くもその輝きを誇っています。アルマ望遠鏡はすでにターゲット天体に狙いを定めていて、古来吉兆の印とされた紫雲のもとで、意義ある観測の実現を誓っているようです。

<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」

<大判>: イメージをクリック

コメント

2月1日:木星の真珠と渦巻く雲のトップ

2017年02月01日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

このアマチュアが処理したイメージは、NASAのジュノ宇宙船が木星への3回目のフライバイを行なった2016年12月11日にとられた。このとき、宇宙船は、ガスの巨人惑星から約 24,400 キロメートルにあった。 JunoCam イメージを得た市民科学者は、「真珠」の南東の木星の渦巻く雲を強調するために色を拡張した。この「真珠」は、「真珠の紐」として知られる、木星の南緯40度の八つの大きな回転する嵐の一つである。このイメージの処理は惑星の南のベルトの雲の乱れに焦点を当てている。 JunoCam の生のイメージは こちら に見ることができる。 JunoCam は木星の極と雲のトップの写真を捕えるように設計された可視光線カラーカメラである。このカメラは一義的には大衆目的のために宇宙船に積まれたが、その広域のイメージは、また、宇宙船の他の機器のために概観を提供し、科学チームにも役立っている。

<出典>: 「ジュノ(junocam)」

<大判>: イメージをクリック

コメント