今週の幼児クラスのテーマは、「さかな」です。上の写真が完成した紙版画作品です。まずこちらの紙版画を制作する前に、魚の部位とその名称、またどんな場所にその部位は付いているか等、こども達とクイズ形式で考えてみました。頭の中で考えていてもなかなかイメージがわかないので、実際に目で見て手で動かすことで、魚の仕組みを遊びながら学びます。紙の魚の部位をバラバラにして、福笑いのように正しい位置にパーツを置き、魚の全体像を完成させました。下の写真は、魚のパーツを正しく貼り合わせた後、リアルな魚の絵を描いている様子です。
紙版画は皆様ご存知の通り、画用紙など紙を版にする版画の方法ですね。画用紙は、何枚か貼り合わせて層にして刷るのですが、インクをつけて刷ると、重なった紙の微妙な段差に色がつかないので、絵柄が浮かび上がってきます。画用紙をハサミで切った形がシャープに浮かび上がり、また紙を重ねた凸版部分が木版画とは異なる紙質の柔らかさが美しく表れています。クレヨンや絵の具で描くのとは違い、版作りの途中ある程度想像はできても、版画が刷り終わるまで果たしてしっかり写し取れるのか、版から紙をめくってみるまではドキドキですが、全員大成功でした!!紙版画の魚は、実存する魚にはないような、ヒレや尾の形を自由にデザインしたり、版となる素材もマットな画用紙だけでなく、様々な凹凸のあるテクスチャーを選んだので、鋭い角があるユニークな魚やロケット型の斬新な魚も誕生しました。それぞれの個性的なデザインやアイデアを生かした魚の名前を考えられそうですね。(Eri Ito)