
第1、第3土曜日大人クラスの京谷です。
8月が、夏が終わろうとしております・・・
お盆休みもあり、少しご無沙汰してしまいましたアトリエの皆さま、夏のワークショップや秋の展覧会準備などなど、きっと充実した1ヶ月を過ごされたことと思います。
今回ご紹介させていただく作品の作者・堂本さんは、主にデッサン作品ですが、とにかく目を見張る上達をされていらっしゃる方です。
基本となる3回のデッサンを終え、今回のコーヒーミルと升とリボン(紫色)、そして現在制作中のデッサンと、私は段階を追って拝見させていただいていますが、本当に丁寧に取り組まれていらっしゃいます。
まずなによりも、堂本さんは「ねちこい!」方なのです。それは、常に「こだわり」を持った視線で制作なさっているということで、この姿勢はとても大切であります。その上辛抱強い!
実はわたくし、普段から要領が悪く、話し始めると止めどなくなってしまうことが度々あります。
それなのに・・・堂本さんは、変わらぬ優しい笑顔で、少し困惑された表情になりつつも、私の拙いアドバイスを理解しようとして下さいます。いつも済みません・・・。
ただ、堂本さんは基本的にはマイペースでいらっしゃいます。ご自分が納得いくまで「ねちこく」モチーフに向かい続ける姿勢を崩すことはありません。
この作品では、コーヒーミルと升の質感への「こだわり」もさることながら、堂本さんがモチーフの個々の位置関係やサイズ、そして、最終的には、その丁寧な仕事の成果として、美しい鉛筆の色/白と黒とグレーのハーモニーが生まれているのを感じます。しかも私は存じ上げているのです。堂本さんが、手前に配置されている升のサイズをとらえるのに悪戦苦闘されていたことを!最後まで途切れることのない集中力で、目の前に配置されたモチーフを徹底的に観察し、何度も何度も修正し描き込むことで、素晴らしいデッサンを実現されました。
ひとつひとつのモチーフが神々しく見えてきます・・・
現在堂本さんは、黒皮のブーツと拳銃(モデル!)をモチーフに選び、何ともドラマチックなデッサンをしていらっしゃいます。構図はモチーフの形を生かしたジグザグ。シンプルですが、見る者の視線が自然に奥へと流れていくような構図です。
ブーツに拳銃の先端を乗せて、その下に僅かな空間を作ることで、立体的な表現も意識していらっしゃいます。
作品が仕上がる瞬間を楽しみにしております!